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【人生100年時代】がんと向き合い、共に生きる社会に

がんと向き合い、共に生きる社会に

今回の先生は

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国立がん研究センター
名誉総長、
がん研究振興財団
理事長
堀田 知光先生

人生100年時代を健康的に生きていくために大切なことや、今すぐ実行できることは何かを医師に聞くコラム「人生100年 健康でいこう」。第2回はがんに対する基本情報を広く伝えるとともに、日本のがん対策に取り組んでいる堀田知光先生に聞きました。

ほかの多くの病気と違い、
「がん」は自分の中から出てくる病気です

がんになると「なぜ私だけが…」という気持ちになる人は多いのですが、現在、日本人の2人に1人は、一生の間に何らかのがんにかかるといわれています(下記グラフの「生涯」を参照)。だれにでも身近な病気と考えてほしいですね。

  ■各年齢までの累積がん罹患リスク

ƒtƒH[ƒ}ƒbƒg_‹žF150120900W(公財)がん研究振興財団「がんの統計2016年版」より

 

ただし、ほかの多くの病気とがんが大きく違うのが、〝がんは自分の体の中から生まれたものである〞ことです。体の中にはがん遺伝子とがん抑制遺伝子があり、通常はバランスを取りながら共存しています。それが何かのきっかけで細胞が変化し、がん細胞となります。がんは、さまざまな要因が絡み合い、長い年月がかかって発生してくるものなのです。つまり、がんに絶対にならない方法はありませんが、生活を見直すことなどで予防できる病気ともいえます。

「がん」になっても約半数は治癒する時代
地域の「がん相談支援センター」で相談できます

がんの治療法は、「外科療法」「薬物療法」「放射線治療」の3つが一般的によく知られているところですが、ここ20年ほどで大きく進歩。新たな治療法が見つかっています。例えば、がん細胞の増殖や転移をする特定の分子だけを狙って治療する「分子標的療法」、体に本来備わっている免疫のはたらきを利用する「免疫療法」などです。現段階では治療効果が認められるがんの種類や薬の種類が限られてはいますが、“がんを小さくすることで延命効果が期待できる”と、大きな研究成果が出ています。がんの診断から5年後の生存率は62・1%になりました。

とはいえ、がんの種類や進行度、その人の体質などにより、適した治療法は異なります。どうしたら信頼できる主治医や正しい情報に出合えるのか、分からない人も多いのではないでしょうか。

そこで、がんに関する治療や療養生活全般、地域の医療機関などについて相談できる「がん相談支援センター」が、全国の「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されました。がんの診断や治療、その後の療養生活、経済的なこと、社会復帰など、その病院に通院していなくても、無料で利用できます。

「がん相談支援センター」
★下記の「がん情報サービスサポートセンター」に電話をすると、最寄りの支援センターを案内してくれます
☎0570-02-3410 10:00 ~ 15:00(土・日曜、祝日を除く)
★国立がん研究センター がん情報サービス
http://ganjoho.jp

がんになっても“安心して暮らせる”暮らしや
社会を一緒に考えていきましょう

がんは身近な病気だとはいえ、実際に「がんです」と診断されることは多くの人にとってショックな出来事です。治療や療養に伴う疑問、セカンドオピニオンについて、生活、お金、仕事など、不安なことも多くあるでしょう。「がん相談支援センター」はそんなときの相談窓口です。一人で抱え込まずに、ぜひ相談してください。何かを決断するのに、決して急ぎすぎないでほしいのです。働いている人は、すぐに仕事をやめないことも大切です。

今では必ずしも「がんと診断された」イコール「人生終わり」ではありません。どのような治療法を選択するのか、がんとどう向き合っていくのか。がんと共に生きる社会を、一緒に考えていきましょう。

堀田知光先生プロフィル
名古屋大学医学部卒業後、東海大学医学部教授、国立研究開発法人国立がん研究センター理事長を経て現在に至る。がんの克服を目指し、さまざまな活動を積極的に進めている

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