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その健康情報あやしい? 偏り&思い込みから脱出しよう

その健康情報あやしい? 偏り&思い込みから脱出しよう

  • 2017/11/21 UP!

「バイアス」に気付ければ
おかしな健康情報にだまされにくくなる!

素直な人ほど身に付けたい、「バイアス=偏り&思い込み」を見抜くスキル。

バイアスとは、真実がゆがんで見えるレンズのようなものと考えてもいいですね。
普段目にする健康情報には、フィルターがかかっています。
「その健康情報、本当? あやしくはない?」

 

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故意の場合もあれば、発信者でさえ気づいていないバイアスもあります。

今回紹介するのが、2種類の典型的なバイアス「選択バイアス」「交絡バイアス」です。

知れば、健康情報を見極める力がアップします。

もともと元気な人たちだから、よく効いて見えるだけ!?
①「選択バイアス」selection bias

まずおさえておきたいのが、「選択バイアス」。セレクションバイアスともいいます。

平たく言うと、“選ばれている体験者が偏っている”ことです。

偏った集団を観察しているために、商品などの使用効果がゆがんで(多くの場合、過剰に良く)見えてしまいます。

例えば、「この健康器具を使った80%が効果を実感!」という表記があったとします。
さあ、考えてみてください。
この体験者ってどんな人たち?
この商品広告を出している企業が依頼したモニターである可能性が高いことは想像がつきます。
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さらに、決められた期間(例えば3か月)使い続けて、アンケート調査に回答している人のデータだけが集計されているのかもしれません。その陰で、ドロップアウトした人が大勢いるかもしれませんが、アンケートに回答した人は、3か月使い続けた人たちです。

そこでもう一歩踏み込んで「3か月続けた人ならではの特性」を考えます。
その健康器具を、3か月続けることができた人たち。

もともとを使い続けられるだけの「体力があって元気な人」という可能性はないでしょうか。

体験者が元気な人、体力がある人に偏っているから、効果が高いように見えてしまう。これが選択バイアスの典型例です。

 体験談によって商品効果が大々的にアピールされている広告を見る時に、意識してみてください。

 

働くと死亡率が低くなるって本当?
「健康労働者効果」healthy worker effect

健康な人だけが選ばれることで起こる現象を、健康労働者効果(ヘルシー・ワーカー・エフェクト)といいます。
職場の健康調査をするとき、体調を崩して退職・休職している人は対象者にならないため、一般的な集団よりも死亡率が低く出ることから、そう呼ばれています。病気でない人だけを選んで健康診断をすれば、いい結果が出るのは当たり前ですよね。
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先ほどの例でいえば、健康食品や健康機器などのモニターに応募する人であれば、もともと健康意識が高い人である可能性も高そう。普段から、健康的な生活習慣を心がけていて、その商品を使わなくても元気である可能性も否定できません。

 

私たちを混乱させる三角関係
②「交絡(こうらく)バイアス」confounding

 交絡バイアスは、「交絡因子 confounding factors」とも呼ばれる“第三の要因”があること。
本当は因果関係はないのに、見かけ上、まるで関係があるようにみえてしまう原因に、私たちはだまされがちです。そこで理解しておきたいのが、「①見せかけの原因、②結果、③本当の原因」のまぎらわしい三角関係です。
例えば、「水をよく飲んでいる人はやせている」という研究報告があったとします。
だからみなさんも、「やせたいならに、水をたくさん飲みましょう」と言われたら、こう考えるクセをつけてください。

「本当にそれ(水)が真の原因? 第三の要因があるのでは?」

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●●は体にいいという情報はちまたにあふれています。うのみにしないように、この三角関係の図を、いつも頭に思い浮かべてください。
交絡には、性別、年齢、健康意識、経済状況などさまざまな因子があります。

交絡要因をイメージする練習

見せかけの原因から、本当の原因を考える練習をしてみましょう。
先ほどの例でいえば、こうなります。


①見せかけの原因=水

②結果=やせる
③本当の原因=運動

Q.全国の病院の手術成功率ランキング。死亡率が低い病院には、腕のいい医者が多いって本当?
手術が上手な医師が多い
手術による死亡率が低い
③軽症の患者さんを優先的に受け入れている病院だから、死亡率が低いのかも。
Q.某メーカーのサプリメントをとると、血管年齢が若くなる?
サプリメントをとる
血管年齢が若い
サプリメントを自らすすんでとる人は、もともと健康意識が高い(よく運動し、食事にも気を付けていた)
Q.ある地方には美肌の人が多い。地元の名産〇〇をよく食べているという。私も〇〇を食べれば美肌になれる?
①〇〇をたくさん食べる
②美肌
③〇〇をよく食べる地域は、実は紫外線量が少ない気象条件だった

改めて考えてみると、色々な視点があります。いかがでしたか。

これから目にする健康情報には、どんな三角関係が成り立つか、イメージをふくらませて、真の因果関係を見抜いてみましょう。

ogawa小川留奈(おがわるな) 医療ライター/健康・医療ジャーナリスト。中央大学文学部卒業後、スポーツメーカー社長秘書、サンケイリビング新聞社を経て2001年からフリー。新聞、雑誌、書籍、ウェブなどで健康・医療情報を執筆。専門家に取材した内容をわかりやすく伝えている。「信頼できる医師と最新治療シリーズ 監修/日本医師会」(講談社MOOK)部分執筆。医療コラム「OL3分ニュース」(シティリビング)連載中

 

 

 

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