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弁護士と行く!実は誰でも参加できる「裁判傍聴」を初体験

さまざまなニュースや事件が世間を騒がすたび、テレビに映る裁判所。芸能人の離婚や元プロ野球選手の逮捕、大きな犯罪など、注目度の高い話題だと「裁判の傍聴券を求めて長蛇の列が!」といったリポート風景も見られます。「そういえば、裁判ってどうやって傍聴するんだろう?」…そんな素朴な疑問がわいたので、裁判傍聴を体験してきました。

弁護士に聞く!まずは裁判の基本を学ぶ

今回、裁判を正しく理解し、裁判所をすみずみまでレポートするために、弁護士法人アディーレ法律事務所の篠田恵里香弁護士に同行してもらいました。

裁判所03
最高裁判所の下に高等裁判所、さらにその下に地方裁判所及び家庭裁判所、簡易裁判所が置かれています

裁判の種類は大きく分けて2つです。1つは、お金の貸し借り、慰謝料請求など、個人や法人間で争う「民事事件」を解決する「民事裁判」。もう1つが、殺人、窃盗、脱税など、違反すると刑罰が科される行為を行った者の取り扱いを決める「刑事事件」を扱う「刑事裁判」です。
民事事件の中でも、離婚、相続など家族間のトラブルは「家事事件」で、国・地方自治体の処分を問題にする事件は「行政事件」と呼ばれます。

特別な手続きや、事前の申し込みなどしなくても、誰でも裁判を傍聴できます」と、篠田弁護士。さっそく、裁判所に入ってみます。

裁判所に入って、見たい裁判を選んで、いざ傍聴!

裁判所02
「霞が関」駅から徒歩1分の東京地方裁判所。この辺りには各種裁判所が隣接しています

東京地方裁判所が開いているのは、平日の9~17時まで。裁判は、10~12時、13~17時頃まで行われています。

●裁判所に入る
「一般来庁者用」と書かれた自動ドアを入ると、警備員に誘導され、空港などにある金属探知機のゲートへ。手荷物のX線検査も行われます。一瞬、ドキドキしましたが、ここをクリアすると無事に裁判所に入ることができます。

●傍聴する裁判を選ぶ
その日に行われる裁判の情報が書かれた開廷表が受付に置いてあります。閲覧は自由。傍聴したい裁判を選ぶのですが…あまりの多さに、悩んでしまいます。
そこでポイントとなるのが、開廷表に書かれている「予定」「罪名」などの部分です。「予定」には、審理、判決、弁論などが書かれています。審理は裁判途中のものを示し、判決はまさに裁判官による判決の言い渡しです。「罪名」には、覚せい剤取締法、業務上過失致死、強盗殺人、詐欺などが書かれています。今回は刑事事件を傍聴します。

篠田弁護士によると、初めての人は覚せい剤取締法や大麻取締法など、薬物に関する事件が理解しやすいとのこと。傍聴したい裁判が決まったら、時間などの情報をメモしておきましょう。開廷表の撮影は禁止ですが、内容を書き写すのは問題ありません。

●法廷に入る
案内図で、傍聴したい裁判が行われる法廷をチェック。いよいよ法廷まで来ました!
「傍聴人入口」と書いてあるドアから入ります。この時、すでに始まっていても入ることができ、途中で退席もできます。ドアをノックしたり、大声で話したりするのは厳禁。ドアには中の様子をうかがえる小窓があるので、席に余裕があるか確認。満席の場合は入れません。裁判中は録音や撮影はNGですがメモはとれます。飲食は禁止で、アメやガムも食べてはいけません。携帯電話などの電源は切ります。

以下は、私が実際に傍聴した法廷のスケジュールをメモしたものです(開始時間と罪名のみ)。どれも短く、10~30分刻みで11件の裁判の予定が組まれていました。

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今回は、13時50分開始の裁判を傍聴しました。被告人が証人台に立ち、裁判官からの判決を静かに聞いています。時間は10分もかからずに終わりました。

知って得する!とっても開放的な裁判所内の施設あれこれ

緊張の初傍聴のあとは、裁判所の中を案内してもらいました。地下1階には、リーズナブルな値段で、一般の人も利用できる食堂が3つあります。

裁判所05 裁判所06
(左)カレーライス(味噌汁、小皿1品付き、500円)とコーヒー(150円)
(右)日替りランチやラーメン、うどん、丼とメニューも豊富

コンビニや本屋、郵便局もあり、自動販売機で売られている飲み物は、ちょっと安めの値段になっていました。霞が関近辺で食事に困った時は、裁判所の食堂を思い出すといいかも。

初傍聴の感想は、「気持ちがピリリと引き締まった」という感じです。また、裁判所がとても開かれた場所であることに驚きました。一般市民が裁判に興味を持ち、“見る”という行為は、法の公正さを守るための必要な権利であり、義務でもあるのかなと思いました。

案内してくれた篠田弁護士は、「日本では、裁判所や法律は近寄りがたい存在だと感じている人が多いですよね。裁判の実態をより広く知っていただき、幸せな生活を送るためにも、泣き寝入りすることのない社会になり、そして弁護士をより“身近で頼れる存在”だと感じてもらいたいです」と話してくれました。

裁判所では、子ども向けの裁判所見学ツアーなども定期的に開催されています。興味がある人は、裁判所のHPをチェックしてください!


篠田恵里香(しのだ・えりか)弁護士
東京弁護士会所属。東京を拠点に活動。債務整理、男女トラブル、交通事故問題などが得意分野。夫婦カウンセラー資格(JADP認定)保有。著書に『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)。多数のメディア番組にも出演中。
ブログ「弁護士篠田恵里香の弁護道」
http://ameblo.jp/erika-shinoda/

<取材協力>
■弁護士法人 アディーレ法律事務所 http://www.adire.jp/

<参考サイト>
■裁判所ホームページ http://www.courts.go.jp/

<文:緑川泉>

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