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20年ぶりにドラマ化!「不機嫌な果実」に見る不倫と結婚観

4月29日にスタートした「不機嫌な果実」(テレビ朝日系)は、林真理子の同名小説を約20年の時を経て再びドラマ化した作品。男女6人が繰り広げるこの泥沼不倫劇が、時代を越えてもなお「おもしろい」と評判になっているのはなぜなのか、分析していきます。

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前作との違いは“多様化した女たちの結婚観”

今作が、1997年に放送された前作と大きく違うのは男女6人の群像劇となっているところ。特に、女性3人の生き方や考えの違いが全面に出されている点に注目です。

主人公の麻也子(栗山千明)は、結婚して5年目になるが、潔癖症でマザコンの夫(稲垣吾郎)とは3年間セックスレス。女として見てくれない夫に対し、「自分は女としてまだ枯れていない」と、その生活に不満を抱いています。そんな時、独身時代の不倫相手である野村(成宮寛貴)と再会して一線を越えてしまいます。さらには、音楽評論家の通彦(みちひこ/市原隼人)にも好意を持たれ、どんどん人間関係が泥沼化していくのです。

一方、久美(高梨臨)は夫の不倫が原因で離婚し、その慰謝料を元に憧れだったワインバーを開店。恋愛にも結婚にも懲りて仕事に生きる久美ですが、「男も女もどうせ不倫をするから信じられない。自分のことも信じられないのかも」と、不倫をされた経験からくる苦しみや葛藤を吐露します。

また、前作にはいなかった人物が、玲子(橋本マナミ)です。容姿は冴えないものの、家事も育児も手伝ってくれる高収入の夫と、可愛い息子という何不自由ない暮らしのなか、「夫に求めるものは経済力だけ。1人の男に縛られたくない」と、スポーツインストラクターの若い男と不倫をしているという役どころ。

麻也子を主人公としながらも、異なる経験と考えを持つこの3人の女性たちが、自身の結婚観を主観的に語るシーンがはさまれていきます。多様化する現代女性の結婚観を反映したこの構成。3人のうち誰に自己投影するかで、ドラマの見方や楽しみ方が変わってきそう。

トレンディな雰囲気を今の俳優陣が演じる新鮮さ

今の時代の流れを汲みつつも、たびたび出てくる原作のバブル時代を思わせるような演出も注目のポイントです。

特に、麻也子と通彦の出会い。麻也子がワインバーで立ち上がったとき、つまづいて持っていたグラスをこぼした先にたまたましゃがんでいた通彦。頭と白シャツが麻也子のこぼした赤ワインで真っ赤になるなか、ずっと笑顔で麻也子の服が汚れていないか心配する通彦には、「このご時世にこんな男性いるか!?」とツッコみたくなります。

さらに野村を演じる成宮寛貴が醸し出す甘ったるさは「こういう人、いる!」というよりも、「いかにも不倫をしそうな男だな~」といった印象。麻也子のために、ホテルの部屋いっぱいに真っ赤なバラを敷き詰めたり、キスをするためだけに麻也子の職場に行ったりと、現代女性にとっては本当にこんなことをされて嬉しいのか疑わしいようなサプライズも仕掛けてきます。

「バブルか!」と笑ってしまいそうですが、こうしたベタな演出によって、ともすれば重苦しくなりがちな不倫モノが、一歩引いて笑えるエンターテインメントに仕上がっています。紋切り型の不倫劇ではなく、20年前の名作を魅力的な役者たちによって今の時代に合わせて蘇らせつつも、当時のトレンディドラマのような濃厚な空気が流れているのも、おもしろい点なんです。

不倫が“当たり前”となった現代における今作の意味は

不倫ドラマ「昼顔」の大ヒットや、珍しくもなくなった有名人の不倫発覚報道で、「実は多くの人が不倫している」という認識が定着しつつある昨今。もちろん不倫はいけないことですが、「好きになってしまったら仕方ない」という“純愛”のように描かれることもあります。

しかし今作では、第1話から、麻也子が今の自分の置かれた環境のすべてを他人のせいにしたり、自信過剰になっていたりと、自分本位な性格が露見するシーンの連続。夫に内緒でキープしていたはずの弁護士から、若くて優秀な女性との結婚報告を受け、会ったこともないその女性の悪口を言い放ち、また昔の不倫相手である野村とのキスで心は満たされたものの「でも昔みたいにタクシーチケットをくれなかったことが不満」とぜいたくな本音を漏らします(ここも「バブルかよ!」と言いたくなりますが)。

象徴的なのは、何度も繰り返される「私は損をしている」というセリフです。夫や職場の上司に対する不満を抱えながらも、その問題に向き合い、解決しようという姿勢が一切見られない麻也子。野村とも、純粋な恋心ではなく、ただ女として満たされたいという気持ちから、その誘いに流されていきます。

こうした描写は、そもそも不倫に走ってしまうような夫婦関係に問題があるのではないか。いくら時代とともに結婚や不倫に対する意識が変わっても、不倫によって目の前の問題から逃げているかぎり問題は何も解決しないのではないか。制作陣からのそんな問いかけにも感じられます。

第4話以降、さらなる男女の欲望や気持ちが絡み合う展開に

「不倫は本当に悪いことなのか」という単純な問いではなく、揺れ動きながらも常に変容していく現代女性の結婚観と、目の前にある現実との向き合い方を垣間見ることができる今作。さらには、バブリーで少し懐かしい雰囲気のなかで繰り広げられる不倫群像劇は、第1話から早くも野村とのベッドシーンが出てくるなど、スピード感あるストーリー展開で視聴者を飽きさせません。

そしてドラマは第3話を終え、さらなる展開を見せます。野村との不倫を後悔し、別れを覚悟する麻也子でしたが、夫はなんと久美と不倫していたことが発覚。さらに麻也子は通彦にも心惹かれていき――。男女の欲望と気持ちがさらに複雑に絡み合っていく、2016年版「不機嫌な果実」。放送は毎週金曜23:15から。気になった方はぜひチェックしてみてください。

(石狩ジュンコ)


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