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モラハラを理由に離婚できる?収入がなく今後に不安も【モラハラ・DV夫】

身の回りの小さなトラブルは相談しにくいけれど、放っておくとストレスの原因にも。主婦の“あるある”なお悩みを、法律的な解釈にもとづき弁護士がスッキリ解消します!

Q

モラハラ夫と離婚したいけれど、収入がありません

出産後、夫の言動がだんだん横暴で傲慢になってきました。殴られたり、怒鳴られたりするわけではないのですが、毎日ネチネチと文句を言われ、とてもつらい思いをしています。会話はほとんどないのに、口を開けば「こんなこともできないの?」「もっとマシな料理が作れないのか」など、見下したようなことばかり。毎日、夫と顔を合わせるのが苦痛です。離婚も考えてますが、出産を機に派遣の仕事をやめたので収入がなく、親権や今後の生活が不安です。(30代・女性)

A

殴られなくてもDVになる?

島田さくら弁護士

島田さくら弁護士の回答

殴る蹴るの身体的な暴力を受けていなくても、「殺してやる」などの脅迫を受けた場合、DV(ドメスティックバイオレンス)防止法上の「配偶者からの暴力」に該当します。

また、DV防止法上の暴力には該当しなくても、配偶者暴力相談支援センターなどで相談・支援の対象となるケースがあります。

例えば、生活費を渡さない、妻が外で働くのを禁じるといった経済的なものや、親族・友人との連絡を禁止して孤立させる、暴言を吐くといった精神的なものについても、暴力ととらえられています。

「こんなこともできないの?」「もっとマシな料理が作れないのか」というような、道徳に反する侮辱や暴言、無視などは、「モラルハラスメント(モラハラ)」と呼ばれる精神的暴力です。芸能人の離婚問題などで取り沙汰されたこともあり、多くの女性が夫のモラハラに苦しめられている現状が明らかになってきました。

モラハラを理由に離婚できる?

では、こうしたモラハラを理由に離婚できるかというと、夫が応じてくれる場合はもちろんできます。

一方、夫が離婚に応じない場合、離婚の原因がモラハラだけだとすると、離婚訴訟には困難が伴います。

民法770条は、離婚原因として、不貞行為などをあげており、離婚を求める妻は、夫のモラハラが「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるということを主張し、証明しなければなりません。

しかし、モラハラの主な言動は無視や舌打ち、妻をバカにした発言の積み重ねであり、暴力やひどい暴言のように、「何月何日にこんなことをされた」という決定的な事実や、傷跡などの客観的証拠が残らないので、実際に妻が置かれている状況を裁判所に理解をさせるのが難しいのです。

いずれにしろ、証拠を残しておくことが重要になるので、モラハラを受けている場合は、できるだけ細かく「夫にいつどんな態度をとられた」という記録をつけるようにしましょう。

また、離婚が難しい場合であっても、夫の心ない言動をずっと我慢し続けていては、妻の心が病んでしまうことにもなりかねません。夫に自分の気持ちを理解させるため、また、自分の状況を立て直すため、別居という選択肢を選ぶことも考えてみてください。

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専業主婦は、離婚のとき不利になる?

相談者さんが心配されている収入については、専業主婦で収入がない、あるいは派遣やパートなどで収入が少ないからという理由で離婚が認められないことはありません。

子どもの親権を争う場合、双方の経済状況も考慮要素とされますが、親権者を決める際には、離婚までの間、誰が実際に子どもの面倒を見てきたのかといった要素も重視されるので、収入がない(少ない)という理由だけで、最初から親権を諦める必要はありません。

DV・モラハラ夫がよく言う「ダメなやつだ」「お前が悪い」「専業主婦だから世間知らずだ」といった発言や、妻の提案を無視するといった態度は、妻に自分は何もできないと思い込ませ、逃げられなくするためのマインドコントロールです。夫婦だからといって、耐え忍ぶ必要はありません。

嫌だな、逃げ出したいなと思ったら、一時的にでもよいので夫のそばを離れてください。夫のそばを離れれば、自分の思考を取り戻すことができますし、自分が本当はどうありたいのか見えてくるはずです。

今回のポイント

  • モラルハラスメントを証明するには詳細な記録を残すことが重要
  • すぐに離婚できなくても、いったん夫から離れよう
  • 現在、収入がなくても親権を諦める必要はない
  • 島田さくら先生プロフィール画像

    Profile

    島田さくら先生プロフィール画像

    島田さくら(しまだ・さくら)弁護士

    大阪大学大学院高等司法研究科卒業。司法修習第65期。弁護士法人アディーレ法律事務所所属。東京弁護士会所属。

    元カレからのDVや、妊娠が発覚した翌日にカレから別れを告げられるなど、過去の男運のなさからくる波乱万丈な人生経験をもとに、悩める女性の強い味方として男女トラブル、債務整理、労働問題などの身近な法律問題を得意分野として扱う。離婚等の豊富な知識を有する夫婦カウンセラー(JADP認定)、2級知的財産管理技能士の資格も。家庭では1児の母として子育てに奮闘するシングルマザー。

    報道・情報番組「キャスト」(ABC朝日放送)にレギュラーコメンテーターとして出演中。その他、さまざまなメディアで活躍中。

    アディーレ法律事務所 http://www.adire.jp/

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