1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 隣の植木が我が家の敷地にまで伸びてきて…切ってもいいの?【遺産相続】

隣の植木が我が家の敷地にまで伸びてきて…切ってもいいの?【遺産相続】

小さなトラブルは相談しにくいけれど、放っておくとストレスの原因にも。主婦の“あるある”なお悩みを、法律的な解釈にもとづき弁護士がスッキリ解消します!

Q

我が家の庭にまで侵入してくる隣家の植木。切ってもいい?

隣の家が庭の手入れをしないので困っています。伸び放題の枝がうちの庭まで侵入していて、切ってほしいと言っても対応してくれません。これからの季節は毛虫が落ちてきますし、秋になると落ち葉もひどく、なぜこちらが掃除をしなければいけないのかとうんざりです。うちの庭に侵入している枝は勝手に切っても問題ないでしょうか?(30代・女性)

A

勝手に切るのはNG。器物損壊罪に問われる場合も

鈴木淳也弁護士

鈴木淳也弁護士の回答

結論から申し上げると、いくら自分の敷地に侵入してきているからといって、隣人が所有する樹木の枝を勝手に切ることはできません。

それを行うと、器物損壊罪が成立する可能性があります。

民法には相隣関係のルールを定めた規定があります。民法233条1項では「隣地の木が境界を越えてきたら、その木の所有者に枝を切除させることができる」と定められています。この規定を読めば明らかなとおり、枝を切除する主体はあくまで木の所有者であって、被害を受けている側ではありません。

何とか対処してほしい! どうすれば?

どうしても隣人が対応をしてくれないのであれば、裁判を起こす以外に方法はありません。裁判で、相談者さんの土地に張り出してきている枝を切除せよという請求を行って、判決を出してもらうことになります。

そして、その判決が出ても隣人がこれまでと同様に一向に対応してくれないのであれば、今度は代替執行といって第三者に枝を切除してもらい、その費用を隣人に負担させることができます。一見面倒なように思えますが、日本は法治国家ですので、自力で権利を回復する自力救済が禁止されています。法律にしたがった手続を踏まなければならない点に気をつけてください。

庭木の侵入切ってもいい?

迷惑をこうむった分、損害賠償請求したいのですが…

枝を切除してもらう以外にも、たとえば枝が侵入してきて虫や落ち葉が大量に発生し、その除去のために費用を支出したのであれば、それは損害にあたりますのでその金額を損害賠償として請求することが可能です。

ただし、“隣人”という関係は今後も続いていきます。裁判でこちらの請求が認められても、それは相手が納得しての結論ではありません。ここで申し上げたことはあくまで法律上はこういう手段をとれるということで、必ずしもそれが最善の手段とはかぎりません。

たとえば、枝を切除する費用を双方が半分ずつ負担するなど、相談者さんもある程度は譲歩して、隣人を説得して解決する道を探るのがよろしいかと思います。

今回のポイント

  • 勝手に切るのはNG。器物損壊罪に問われる場合も
  • 裁判で対処するよう求めることが可能
  • 従わない場合は代替執行も。こちらの出費分は損害賠償請求が可能

鈴木淳也先生プロフィール画像

Profile

鈴木淳也先生プロフィール画像

鈴木淳也(すずき・じゅんや)弁護士

弁護士法人アディーレ法律事務所所属。札幌弁護士会所属。

大学時代には山に登って地質調査をするなど、地球温暖化システムについての研究をしていた。しかし将来について迷っていた時に「困っている人を助けなさい。自分が本当にやりたいことはそれでよいのですか?」という夢を見たことから、決まっていた就職を辞退し、司法試験を目指すことに。

気象予報士の資格を持つ理系弁護士として、困っている人に寄り添う弁護活動を行う傍ら、お天気情報をブログで発信している。

気象予報士・弁護士 鈴木 淳也のOH!天気ブログ http://ameblo.jp/suzuki-junya/
アディーレ法律事務所 http://www.adire.jp/

人気記事ランキング

  1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 隣の植木が我が家の敷地にまで伸びてきて…切ってもいいの?【遺産相続】
大人の女性のための 美・健康・エイジングケア

会員登録・変更