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脳研究者 池谷裕二さん 助けて!きわめびと もっと知りたい 教えて!“きわめびと”

もっとしりたい!フィーチャー“きわめびと”

「“脳のクセ”がムダな買い物をさせる原因」と脳研究者・池谷裕二さん

脳科学の“きわめびと”に聞く、買いすぎと脳の関係

NHK総合

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<プロフィル>
いけがや・ゆうじ。1970年、静岡県出身。東京大学大学院薬学系研究科で、海馬の研究で薬学博士号を取得。コロンビア大学客員研究員を経て、東京大学薬学部教授。著書「海馬-脳は疲れない」「記憶力を強くする」「自分では気づかない、ココロの盲点 完全版」ほか、脳の研究を一般にわかりやすく紹介する著書を数多く出版。

毎週土曜日(午前9時30分~午前9時55分)に放送中のNHK大阪発ドキュメントバラエティ「助けて!きわめびと」。視聴者から寄せられた日々のお悩みに、「きわめびと」と呼ばれるその道の達人が解決へと導く番組です。

4月9日放送の「脳科学で買い物力アップ」に登場したのは、脳科学者の池谷裕二さん。番組で紹介された内容も含め、買いすぎと脳の関係について教えてもらいました。

脳のクセで100円のハサミが7000円に

 ムダな買い物をしてしまうのはなぜ? その悩みの解決法は、まず、脳のクセを知ることからと、番組では2つの実験が紹介されました。
1つ目は、ハサミ(実は100円ショップで購入したもの)をいくらに値付けするかという実験。街ゆく人に答えてもらうと、ほとんどが100円前後と回答。しかし、ある脳のクセを利用すると、7000円(!)など高額な値付けをする人が多数出てきました。
そのクセを利用する方法は、ハサミの値段を聞く前に500円~3000円の数字が書かれたサイコロをふってもらうこと。「サイコロで出た数字、例えば3000円と出ると、この数字が脳に印象を与えて引っ張られ、ハサミに3000円に近い値段をつけてしまうのです。さらに、3000円もするハサミならきっと良いものに違いないと、評価まで左右してしまいます。脳はたくさんの情報を判断できず、てっとり早い身近な情報で瞬時に判断してしまう。これが原因です」
たとえば、ショーウインドーで5万円の靴を見て高いと思いつつ、店内に入って3万円の靴を見たら、3万円の靴が安く思えて買ってしまう。このようなことも、脳のクセによるものだそうです。

変化ばかりにとらわれて金額も二の次に

 2つ目は、海外旅行のツアータイトルを見て、どれかを選んでもらう実験。「15万円の乗継便プラン」「30万円の直行便プラン」の二択なら、大半の人が安いほうの15万円のプランを選択。ここに、「豪華30万円の乗継便プラン」を加え三択にすると、30万円の直行便プランを選ぶ人が急増しました。
「3枚になったカードを見た瞬間に、同じ30万円という価格なのに乗り継ぎと直行の違いのあることが気になるんです。脳は先ほどと今と何が違うのかを検知し、違いが分かるとそればかりにとらわれてしまう」
また、焼き肉で並、上、特上とあれば、上を頼む人が多いのも脳のクセが原因。極端な選択はせず、真ん中の中庸をとるように脳が命令を送るため、そのような判断をするそうです。

脳のクセは200種類以上あり、知らないうちに行動に影響を与えている

 「心の盲点ともいうべき脳のクセは200種類以上ある」と池谷さんは言います。知らず知らずのうちに脳のクセに左右され、判断がにぶったり誤った選択をしていることも。実際の商品を見ていないネットショッピングで、イメージが湧かないから買わないと思っていても、ネットを見ているうちに買ってしまうといったケースも、脳のクセが原因です。
「脳は数字に弱く、金額の高いものほど判断力がにぶくなります。また、精神的に疲れている時や午前中より午後の方がだまされやすいことも。良いことがあり気分がのっている時なども、判断がにぶります。脳のクセは人それぞれですが、自分のクセを知ることが後悔や失敗を防ぐことにつながるでしょう」

「クセをなくすには、決断する場面で『もしかして自分の判断は間違っているかもしれない。脳のクセにはまっているかもしれない』と意識すること。そうするうちに、自然とためらうようになり、自分を冷静に眺められるようになります」

また、買い物は、夫婦で行かないほうがいいともアドバイス。
「男は見えを張る生き物。それも脳のクセですが、たとえば、5万円もする高い服を試着する妻から『どう思う?』と聞かれると、『買えば』と言ってしまう。店員の方が見ている前で『高いし、やめたら』とはプライドが許さず、反対できないのです。また、買い物に付き合ってくれた妻が何も買わず我慢している姿を見ると申し訳なく思い、『好きな物を買えば』と言ってしまうことも。夫婦で一緒に出かけたとしても、別々に目的の店に行き、それぞれで買い物をしたほうがムダ遣いは減ります」

脳のクセと買いすぎ対処法まとめ

脳にはクセがあり、知らず知らずのうちに買いすぎに影響している

脳のクセは200種類以上ある
例えば─
・数字に弱く、金額の高いものほど判断力がにぶくなる
・精神的に疲れている時はだまされやすい
・午前中より午後の方がだまされやすい
・良いことがあり気分がのっている時は判断がにぶる…など

買い物を決断する場面で「自分の判断は間違っているかも」と意識し冷静に

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 脳にそなわった「勘違い」する思考回路「認知バイアス」。たとえば買い物で、得だと思って選んだものが、よく考えればそうでなかった…などの判断ミスをもたらす思考のクセです。この「認知バイアス」の不思議な世界を、クイズ形式で体感できる一冊です。

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