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パントマイムアーティストのが~まるちょばさん 助けて!きわめびと もっと知りたい!フィーチャー“きわめびと”

もっとしりたい!フィーチャー“きわめびと”

「心の会話は国や文化を越える」とパントマイムアーティストのが~まるちょばさん

パントマイムの“きわめびと”に聞く、心を伝えるコミュニケーションの極意

NHK総合

写真

<プロフィル>
が~まるちょば。写真右からHIRO-PONさん、ケッチ!さんの2人組パントマイムアーティスト。結成17年。これまでに30カ国を超える国々のフェスティバルなどから招待され、その数は200以上にのぼる。エジンバラ・フェスティバルには、ストリートで2000年~、舞台で2004年~2008年、2013年、2014年、ブライトン・フェスティバルには、2006年~2008年に出場。世界で数々の賞を受賞。自らの芸を「サイレントコメディー」と呼び、言葉をいっさい使わないパントマイムを主体とした芸を行う。

 視聴者からの寄せられた悩みについて、その道のプロである「きわめびと」が解決のヒントを探るNHK大阪発のドキュメントバラエティ「助けて!きわめびと」(毎週土曜日、午前9時30分~午前9時55分放送)。10月1日の放送に登場したきわめびとは、Newsweek誌日本版「世界が尊敬する日本人100」にも選ばれ、世界で活躍するパントマイムアーティスト、が~まるちょばさんです。

言葉よりも“体づかい”を大切に

 今回、番組に登場した相談者は、大阪・道頓堀のクルージングガイドをつとめる男性。インバウンド需要に沸く大阪は、クルージングの乗船客も外国人が多く、身振り手振りをまじえながら伝えようとするものの乗船客を喜ばすことができません。さらに、生活費を稼ぐために工場で仕事を始めても、スタッフの9割がインドネシア人という現実。言葉の壁で、コミュニケーションが思うようにできないという悩みを抱えていました。

 言葉が通じない、コミュニケーションできないという悩みに対して、パントマイムアーティストがアドバイス?と疑問に思うかもしれません。実は、パントマイムのユニークな動きを教え観光客の興味をひきつける、というのが今回の解決法ではなく、が~まるちょばさんの“伝えたい心が体を動かす”というパントマイムの考え方から、コミュニケーションの極意を伝授するのです。
 「コミュニケーションに必要なのは、言葉よりも心や感情。心で思うことが体の動きにつながり、言葉と動きで思いを伝えることができます」とHIRO-PONさんは言います。

 そして、が~まるちょばさんが相談者のガイド現場を検証。そこでわかったことは「言葉遣いは気にしても、体づかいを気にしていない」ということ。
 「手を動かしたりしているので体を使っているように見えますが、その動きがわかりづらい。そして、言葉で伝えることに頼りすぎているので、外国人には伝わらないのです」とケッチ!さん。

 HIRO-PONさんも、次のように話します。
 「海外のフェスティバルで、ジョージア(旧・グルジア)出身の子どもたちと知り合ったのです。もちろん、ジョージア語なんてまったく分かるはずありませんが、『こんにちは』という意味の『がーまるちょば』だけ聞き取れました。そして滞在期間中、おはよう、ありがとうなどの代わりにすべて『がーまるちょば』という言葉でコミュニケーションしたのです。このことから言えるのは、言葉が大事なのではなく、伝えたいという思いがあってこそ伝わるもの。言葉よりも、“体づかい”を大切にしてほしいですね」

伝えたいという強い気持ちが体の動きになる

 動きはあるものの、言葉に頼りすぎる相談者に課せられたミッションは、「おしゃべりなしで外国人とトークする」というもの。
 言葉をいっさい使わず、外国人に出身国を聞きだすという課題に、最初はぎこちなかった相談者の動きが、次第に、地球儀を使い、ぐるぐる回しながら手の平で“あなたは?”と問いかけているような分かりやすい動きに変化します。

 「言葉という道具がないことで気持ちが強くなり、必死さが動きにつながっています」とHIRO-PONさん。気持ちがあれば片言でも伝わるし、どうにかして伝えようとすると体を動かし、結果、心を動かすことになるのです。「国や文化が違っても、相手は同じ人間。心で会話すれば必ず、伝わるのです」とケッチ!さん。

 続いて、身振り手振りや顔の表情といった言葉以外の手段で気持ちを伝えるトレーニング。紙に描かれた宝探しの地図を、パントマイムで表現。ワニやピラニアが泳ぐ川、その上に丸太橋、崖などの道中を通って宝にたどりつくまでの危険や恐怖、喜びなどを体で表します。
 「目に見えない感情を伝えようとすることで、相手の頭の中でイメージしてくれる“想像力”を引き出すことができます。実際、ある調査によると、コミュニケーションにおける伝達は、言葉が3割、身振りや表情が7割を占めているそうです。つまり、同じ時間、同じ空間にいる相手に伝えたいという強い気持ちが体の動きになり、表情になり、結果、言いたいことが伝わるのです」とHIRO-PONさんは言います。

恥ずかしがることよりも、相手に伝わることの喜びを考えて

 が~まる流のコミュニケーションスキルを伝授された相談者。それをもとに、ふたたびガイドを行います。そうすると、乗船者の出迎えからまったく違い、ガイド中も全身を使って大阪グルメの紹介や名物のグリコの看板を紹介。その情熱的なガイド姿に、外国人客から記念撮影を求められたり、『おもしろいのでまた来たい!』といった手ごたえが返ってきました。

 HIRO-PONさんによれば、「自ら楽しんでいること、その楽しいと思う気持ちを素直に伝えること。これができた結果です。僕たちのパントマイムも、僕たちが感じたことを伝えるから、日本だけでなく言葉や文化を越えて伝わるのです。パントマイムはないものをあるように見せることですが、僕たちは見えない壁だけでなく、壁を前に“どう感じているのか”を表現しています」。

 そもそも、が~まるちょばさんが、心を伝えるパントマイムを始めたきっかけは、舞台での観客の反応だったそう。おざなりの拍手と気持ちのこもった拍手では、これほどまでに違うのかと痛感。
 「僕たちのショーは、コメディを演じているのに、最後にはお客様がすすり泣くこともあります。また、ある国でパフォーマンスをした時に、外国人のおばさんから“パントマイムがおもしろいのではなく、あなたたちがおもしろい”と言われたことも。僕たちが心から伝えたいと思うことがお客様に伝わっているし、僕たちの感情がパフォーマンスに生きていると実感できました」

 言葉は、人間が考えた文化。コミュニケーションにおいて、確かに言葉は便利な道具ですが、言い表せない思いを表現するには、言葉だけでは限界があります。言葉の通じる親と子、友人関係であっても、思うように伝えられない、相手と通じ合えないといったコミュニケーションの難しさを感じている人は多いでしょう。それに対し、HIRO-PONさんはこうアドバイスします。
 「言葉に加え、伝えたいという思いが大事。日本では以心伝心という言葉がありますが、言葉に頼らず必死に身振り手振りを使って表現することです。そして、伝える相手にも、動きによって伝えられるものを受け入れる能力が備わっていることも知っておいてほしい。同じ人間として存在している以上、全身全霊で伝えようとすれば相手も理解しようとし、結果、コミュニケーションが成り立つものです」

 外国人に比べ日本人は恥ずかしがりな人が多く、表現が下手だといわれます。それについて、ケッチ!さんは「恥ずかしいという心理的ブロックは、コミュニケーションにおいて邪魔になる場合もあるでしょう。でも、恥ずかしがることよりも、相手に伝わることの喜びを考えましょう。人と人とのコミュニケーションは難しいものではなく、伝えることにどれだけ本気になるかだと思います」

心を伝えるコミュニケーションの極意とは

言葉だけでなく体も使って表現する

心が動かす体の動きは人の感情を引き出す

伝えたいという強い気持ちを素直に体の動きにする

人として感じていることは人として感じてもらえると信じる

恥ずかしがることよりも相手に伝わることの喜びを大切にする

次回、10月8日放送は「目覚めよ!パパ力(ぢから)」

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きわめびとの小崎恭弘さん(大阪教育大学教育学部准教授)

 息子と仲よく遊びたいという父親。平日は寝姿しか見られず、休日は息子に拒否され一緒に遊べない…。そこで、きわめびとの小崎恭弘さんが登場。25年前に保育士として就職し、いまは子育て支援を研究する「プロのパパ」として、極意を伝授してくれます。
アドレスはコチラ ⇒ http://nhk.jp/kiwamebito

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