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我孫子市 防災に女性の視点

我孫子市 防災に女性の視点

被害を最小限にするために

 災害が発生したとき、男性と女性とではさまざまな面で異なる影響を受けます。避難所の生活環境や支援物資の供給などで、女性への配慮は欠かせません。一方、それを実現するためにも、従来男性が中心だった災害対応などの意思決定の場に、女性が参画することが重要になっています。我孫子市は2月14日、職員向けに「男女共同参画の視点からの防災研修」を実施。そこにはどんな狙いがあるのか、市の関係者にとことん聞いてきました。

研修会場。市職員など46人が参加(市消防本部大会議室)

東日本大震災などの教訓

6年前の東日本大震災。男性と女性が受けた影響はどのように違っていたのでしょうか。これについて、女性の死者が男性を上回る、男性に比べて健康状況が厳しい、女性の方が避難所での生活に不便を感じる、などの調査結果があります(平成24度版男女共同参画白書)。

 備蓄や支援物資では、女性用品の他に粉ミルクや小児用おむつなどの乳幼児製品に対する女性からの要望が多くありました。避難所の生活では、授乳や着替えをする場所がないなど、プライバシーが保たれずに困っているという声も。また「女性だから」ということで、当然のように避難所の食事準備を割り振られたという状況も報告されています。

 昨年の熊本地震では、発災直後から授乳室や更衣室の確保など、女性に配慮した運営に取り組む避難所がありましたが、プライバシーの確保など、なお多くの課題があったことも指摘されました。

内閣府男女共同参画局作成の基本教材から(研修で配布)

研修の講師、内閣府の服部さん

男女双方の視点が大切

 こうした経験から、女性たちの声を反映させ、地域の災害リスクをできるだけ小さくするためには、男女共同参画の視点がたいへん重要だという認識が深まりました。内閣府は昨年、自治体職員を対象とした「男女共同参画の視点からの防災研修プログラム」を作成。これに基づいた研修が全国の自治体で始まりました。千葉県内では我孫子市が初です。

 市が研修の講師に迎えたのは、内閣府男女共同参画局・課長補佐の服部和彦さん。「災害に強い地域社会をつくるには男女双方の視点からの対策が大切」と、本研修の目的を話しました。

研修を主催した市男女共同参画室長の小池さん

女性の意見を反映させるために

 ところが「防災に関する意思決定の場や日ごろの防災活動は、今も男性中心」と服部さん。地域の災害対応で女性が主体的な担い手となることが必要だと説きます。「熊本地震では、ある避難所で地元の女性が中心となって運営方法を決めていったところ、大変うまくいったという事例もありました」。

 一方、行政も女性の意見を取り入れた具体的な施策を行うことが求められます。その好事例として、静岡県三島市の「避難所用品の整備」が紹介されました。理念的なイメージの強い男女共同参画の推進ですが、服部さんは「災害に強い地域社会づくりの具体的手段としてとらえてください」と話し、研修を締めくくりました。

内閣府男女共同参画局作成の基本教材から(研修で配布)

全員で「男女共同参画の視点での防災対策」に取り組んでいきます

研修で市の災害の特色について説明する飯笹さん

我孫子市の防災~女性の参画拡大に向けて

 「我孫子市では低地を中心に、東日本大震災で液状化現象が発生しました。台風などの大雨では、浸水の被害がたびたび起こっています。日ごろからの避難所対策が重要です」と、市民安全課の飯笹智貴さん。今回の研修を通じて、避難所で少しでも不安なく過ごしてもらうための配慮が大切だと感じたそうです。

情報紙「かがやく」最新号

 男女共同参画室長の小池博幸さんは「避難所の運営は、地域の自治会・自主防災組織や避難者自身が主体となって行いますが、その中心はなお男性」と市の現状を分析。同室が発行する情報紙「かがやく」の最新号(3月発行)で、「女性の視点で防災力」という特集記事を組みました。今回の研修で得たことを踏まえ、災害対応には女性の視点が欠かせないことを市民に伝えていきます。


問い合わせ:我孫子市秘書広報課男女共同参画室 TEL:04-7185-1752

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