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我孫子市 生まれ変わった「水の館」

我孫子市 生まれ変わった「水の館」

手賀沼のほとりで自然を学び、楽しむ

手賀沼側から見た水の館

(右から)手賀沼課の斉藤さん、迫田さん

 6月にリニューアルオープンした「水の館」をご存じですか。手賀沼のほとりに建つレンガ色の建物がそれ。塔を備えた外観がユニークです。夏休みのある日、水の館を訪ねてみると親子連れで大賑わい。水の広場、再整備されたプラネタリウム、展望室のほか、農産物直売所やテラス席のあるレストランが新たに入居し、一日楽しめるスポットになりました。水の館を所管する市手賀沼課の斉藤幸弘さん、迫田暢介さんを訪ね、どんな施設なのか、とことん、聞いてきました。

手賀沼親水広場の全体地図。広さ約3.3ha

4階の展望室から見下ろす手賀沼親水広場。向こうに手賀沼と手賀大橋を望む

1階の「手賀沼ステーション」。手賀沼に棲息するウナギやスジエビなどが泳ぐ水槽や水辺の鳥の模型を設置

「展示のスジエビは私が手賀沼から採取してきました」と迫田さん

きれいな水を取り戻すために

水の館はもともと、1991年に千葉県が開設したもの。当時手賀沼は、周辺の都市化が急速に進んだため、水質汚濁度が全国ワーストワンでした。汚名返上を目指して、県民に手賀沼の水環境保全の大切さを学んでもらおうと造られたのが、広大な面積を持つ手賀沼親水広場とその敷地内にある水の館です。

県は親水広場の敷地・建物などを2015年、我孫子市に移譲しました。手賀沼はそれ以前の2001年、すでに水質汚濁度ワーストワンを脱却しています。しかし、手ですくって飲むことができたというかつての手賀沼に戻ったわけではなく、放っておくとまた汚濁が進んでしまいます。水質の維持改善のためには、まず手賀沼のことを知ってもらい、大切に思ってもらうこと。それが県から受け継いだ市の使命でした。水の館のリニューアルはここに始まります。

水槽の中のモツゴ、ギンブナ、ツチフキ

「手賀沼水中散歩」のコーナー。巨大なスマートフォンのような画面をタッチ、スワイプ。手賀沼の生き物について学べます

リニューアルには農業をプラスして

市に移譲される前の10年間、水の館の来館者数は減少傾向でした。「建物は見たことがあっても、何が入っているのか知らない市民も多かったと思います」と迫田さん。市は、水の館を誰にも親しまれるような施設にしようと考え、リニューアルに取り組むことになります。

そこで市が着目したのは、水と自然に直結した農業でした。手賀沼課と農政課が自ら水の館に入居したわけはここにあります。2つの課は両輪となってリニューアルを進めました。

1階「旬菜厨房 米舞亭」のテラス席

3階のプラネタリウムには、デジタル方式の投影機を新規導入。土・日曜、祝日に各6回上映。夏休み期間中は平日も各2回上映(水曜を除く)。高校生以上100円、中学生以下無料

展示や講習会などが開かれる3階の研修室。動植物の写真や昔の農機具を扱った「岡発戸・都部の谷津展」を準備する様子(8月6日終了)

見て、食べて、買って、遊べる施設に

その結果、農産物直売所「あびこん」の水の館への移転が実現。地採れ野菜を使ったメニューがあるレストラン「旬菜厨房 米舞亭(まいまいてい)」も併設されました。「自然豊かな土地で農業が盛んであることを知ってもらい、地元野菜を食べてもらえる」と迫田さん。ショッピングとグルメを加えて、水の館全体の集客力のアップを狙うというわけです。

一方、本来の水環境保全啓発のテーマについては、1階に学習施設「手賀沼ステーション」、2階に「手賀沼学習コーナー」を新設。また、従来からあった「プラネタリウム」(3階)、「展望室」(4階)、そして「水の広場」(屋外)にも、随所にさまざまな工夫を施しました。

リニューアル効果は上々のようで、「6、7月の2か月間で約11万人の来館者がありました」と斉藤さん。県の施設時代にはピーク時でも年間20万人程度と言いますから、確かに様変わりです。「日ごろ手賀沼を散歩している高齢者が施設のリニューアルを知って、孫といっしょにプラネタリウムに来た例も」。まさに三世代で楽しめる施設となりました。

4階の展望室は高さ25mで、360°のパノラマが。コイン式双眼望遠鏡が新設されました

「展望室からは、天気が良ければ東京スカイツリーや富士山が見えますよ」と斉藤さん

水遊びできる「水の広場」は子どもたちに人気。コイン式のシャワールームとコインロッカーが設置されました。ジョギングやサイクリングの人も利用可能

手賀沼がコアの「理系テーマパーク」として

迫田さんは「手賀沼に愛着を持ってもらいたい。そのためには、自然や歴史を学習したり、さまざまな生き物に接したりする機会を増やすことが大切」と言います。クリーン手賀沼推進協議会が遊覧船を使って定期開催する「船上学習会」もその一つで、手賀沼課は事務局となっています。ほかにも、水の館の研修室などを利用した環境学習のための展示や講座などを充実させていく考えです。

「今後は水の館の周辺整備も進めます」と斉藤さん。駐車場の整備が今年度末には終了し、より多くの駐車が可能に。水の広場の南側にある「じゃぶじゃぶ池」は、子どもたちが安心して遊べるよう改修を検討しています。

水の館のほど近くには我孫子市鳥の博物館があります。手賀沼課はこの2つの自然ミュージアムの連携も進めていきたいと考えています。この一画は、いわば「理系テーマパーク」。豊かな自然環境とそれを生かす人々の営みを次世代に伝えるため、次なるステップが期待されます。


問い合わせ 我孫子市手賀沼課 TEL:04-7185-1484

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