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老前整理 どんなモノから捨てるべき?

 自分の“もしも”の時のために、さまざまなモノを整理して、すっきり暮らすことが注目されています。これを元気で若いうちから実践しておきませんか。そのノウハウを「老前整理」の提唱者・坂岡洋子さんに教えてもらいました。
※アンケートの結果は、リビングWebで9月26日~10月2日実施の「身の回りの整理」に関するアンケートから。回答数164人

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坂岡洋子さん著「老前整理 捨てれば心も暮らしも軽くなる」
&DVD「落語老前整理vol.1」を抽選で読者6人にプレゼント
プレゼントの応募は終了しました。

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そもそも老前整理って??

★老後のために、元気なうちから整理をするお片付けの考え方
―今回、坂岡さんが、リビング読者・松浦香織さん宅を訪問。一見、すっきりしているお宅ですが、結構、モノは多いようです。まずは、“老前整理”とは、どんな整理のことなのか、坂岡さんに教えてもらいます。※文中敬称略。

画像坂岡「“老前整理”とは、老後を快適で安全に暮らすために、気力・体力・判断力のあるうちに家の中を整理しようという片付けの考え方です」

松浦「おうちの片付けは、やらなくちゃやらなくちゃといつも思っているんですけれど、つい面倒で後回しに…。明日、明日と思いながら気付けば5年、10年たっていました…」

坂岡「老前整理の鉄則の1つに“一度に片付けようとしない”というものがあります。一日に引き出し1つでもいいので、これからの生活に何が必要かを考えながら、くたびれない程度に、少しずつ片付けを続けてみてください」

松浦「“捨てなきゃよかった”と後悔するのがイヤで、なかなか片付かないというのもあるのですが…」

坂岡「本当に大切なモノは、そもそも捨てるかどうか迷いません。それに、100個捨てて1個後悔しても、99個減らせれば、いいのではないでしょうか。では、今まで捨てて後悔したモノ、思い出せますか? 毎日忙しくしている間に、結構、忘れてしまっているものですよね。また、“最初から完璧を目指さない”というのも老前整理の鉄則の1つ。迷いながらでも徐々にステップを踏んでいってください」

松浦「坂岡さんの話を聞いているうちにヤル気が出てきました!私、頑張ります」

片付けスタート!

★今日の目標は押し入れ2段分の整理
まずは「使うモノ」と「使わないモノ」に仕分け

―松浦さんが乗り気になったところで、さっそく片付けスタート。松浦さんが「気になるところ」と話す押し入れの整理が今日の目標。老前整理の鉄則は“くたびれない程度に”ということですが、坂岡さんのアドバイスを受けながら、頑張って2段分を片付けてもらいます。

画像松浦「押し入れには、どんどんモノを詰め込んでいます。片付けは、15年以上していません…」

坂岡「まずは、押し入れの中のモノをすべて出してみましょう。ダンボール箱などを使って“明らかに使うモノ”と“使わないモノ”に仕分けしていきます」

松浦「日用品のストックもここに押し込んでいますが、これは“明らかに使うモノ”ですよね?」

坂岡「そうですね。“使うモノ”は、また押し入れに収納してください。“使わないモノ”を一度集めてから、“本当に必要かどうか”を考えていきましょう」

―モノを取り出しながら、何度か「あら、こんなバッグがあった!」と驚く松浦さん。この押し入れにしまったことを忘れていた様子ですが…。

松浦「フリマで買ったバッグです。コレいいなと思って買って、使ってた時期もあったけれど、季節が変わってここにしまってから、存在を忘れていました…」

坂岡「たくさん出てきましたが、松浦さんはバッグがお好きなんですね」

松浦「そうなんでしょうか…?」

画像―自身には「バッグ好き」の自覚は無い様子の松浦さんですが、こうした「以前使っていた」「一度も使わずしまいっぱなしになっていた」バッグは、この後も続々と見つかります。

松浦「1段目だけでバッグが12個も出てきました。買ったことを忘れていて、今思い出したものがいくつもあります。押し入れの天袋に、多分もっとたくさんあると思います」

坂岡「整理をするときには“何が”“いくつあるか”も確認していきましょう。松浦さんは、自身では“バッグ好き”の自覚があまりないようなので、バッグがいくつあるのかを“把握”してもらうことも必要みたいです。天袋のバッグも一度出してみましょうか」

★天袋からも大量のバッグを発見
ここで坂岡さんからイエローカードが!

―松浦さんの言葉どおり、天袋からは子供たちのバッグや、スキー旅行に行ったときに使った専用のバッグなどがたくさん見つかりました。そこから「捨てるべきもの」を考えていくその前に、坂岡さんから松浦さんの“ある行動”にイエローカードが!

坂岡「いま、松浦さんが天袋の中身を出すとき、キャスター付きのイスを踏み台にしていましたが、これは言うまでもなく危険!
老後を快適に暮らすことを考えた場合、天袋など取り出しにくい高い位置の収納は転落などの危険があるため、今からモノを減らして、将来的には空にしてしまったほうがよいです。
また、床にモノを置くことも、つまずいて転倒する危険があるので避けましょう。こうした住まいのなかの危険を減らしていくことも“老前整理”の大切な考え方です」

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坂岡さんから指摘のあった天袋の収納。松浦さんはキャスター付きのイスを踏み台にしていたので、危険度は倍増…

★「処分するモノ」「残すモノ」に仕分け 昔買ったバッグは“今でも”素敵?
―押し入れと天袋から見つかったバッグは、何と30個以上! 中身を出し切ったところで、次は、「使わないモノ」を、「処分するモノ」と「残すモノ」に仕分けしていきます。

松浦「こうしたちょっとしたものをたくさん買うのが好きで、あちこちに収納スペースを作ってしまうんですよね…」

坂岡「入れるところばかり増えても、モノが減ることにはなりません。老前整理の鉄則“片付け前に収納用具を買わない”です。片付けが終わった後で、本当に必要な用途・大きさのものを購入して」

松浦「夏に使おうと思って買った色違いで同じデザインのバッグが3つ…一昔前に使っていた冬物のバッグ…などなどたくさん出てきました。買ったことを忘れていたものもあります。使えるモノはこれからでも使うつもりですが…」

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仕分けの前に、せっかく(?)なので、大量のバッグを前に記念撮影…

坂岡「覚えていないということは、自分の中での重要度が低いということでもありますが…この中から何を残して、何を捨てるかを考えていきましょう。
考え方は、老前整理の鉄則“使えると使うは違う”。服も同じですが、“今でも、素敵に思えるかどうか”を考え、そうでないモノは“使えても使わない”モノとして、処分を考えていきましょう。
また、“使う”なら、普段から目の届くところに収納して、何がいくつあるか把握しておくこと。日用品も同じですが、忘れてしまっていたために、いくつも同じモノを買ってしまうのはもったいないですよ。
今日は、松浦さんの好きなバッグの“専用コーナー”を作れるよう、がんばっていきましょう」

★家族のモノには手をつけない
大切なモノならキチンとしまって

松浦「娘のカバンが出てきました。テニスの大会で優勝したときの賞品で、“思い出だから”と言うので置いていますが、使ってないですね。
息子が昔使っていた学校のカバンも出てきました。捨てたらいいのにと私は思っているんですが、これも“思い出だから”と言われているんですよね。
こっそり捨ててもバレないと思いますが…」

坂岡「いらないモノでも人に捨てられたと思うと未練が残る…そんな経験ありますよね? 老前整理の鉄則に“家族のモノには手を出さない”というのもあります。まずは自分のモノから片付けましょう」

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「空間はタダではなく“お金を払って得ている”ということを忘れないで。使う確信があるモノだけを残すようにしましょう」(坂岡さん)

松浦「母親の手作りのパッチワークや子供の工作が出てきましたが、これは思い出があるので捨てられません!」

坂岡「雑多なモノに埋もれてしまっていては、粗末に扱っているのと同じですよ。大事なら、“宝物の箱”を作って入れておきましょう。思い切って捨ててしまうなら、写真に撮って残しておくのもアリ。要するに、現物がなくとも、思い出す“きっかけ”が残っていればよいのです」

★松浦さんは“モノが増えやすい“タイプ 要らないモノなら早めに人に譲って
―片付けを進めていると、鏡や歯ブラシ、マグネットやくしといった小物も大量に出てきました。

画像松浦「不良品やサンプルとしてもらった小物です。奥につっこんだまま忘れて、ここから引っ張り出して使ったことはほとんどないです」

―小物の“墓場”と化していた袋からは、鏡が36枚、ソーイングセット12個、歯ブラシ21本などなどが発見されましたが、まだまだ使えるモノもたくさんありそうです。このほかにも、天袋から梱包されたままの新品のガウンや、電気カーペットなど、開封した様子のないモノもいくつか見つかります…。

松浦「懸賞も大好きでたくさん応募するんです。でも、当選したのが、一番欲しいモノじゃなくて副賞だったときは、興味がわかなくて放ったらかしです」

坂岡「松浦さんは交流も広く、好奇心も旺盛で、モノが増えやすいタイプと言えそうです。自分にとって不要でも、どこかで役に立ちそうであれば、早めに誰かに譲って使ってもらったほうがモノも生きます。“人に譲るもの”としてまとめてどこかに置いておきましょう。それでも残ってしまって、自分でも不要だと感じたら、そのときはもう、思い切って捨てること!」

松浦「友達に聞いてみます! それか、坂岡さん…持って帰ります?(笑)」

片付け終了!

画像★空いたスペースはバッグのコーナーに
―古くなったバッグや日用品…今使っているものが壊れたときに、と置いていた古いタイプの電話機…何かに使えるかもと置いていた大量の原稿用紙や半紙など、いろいろなモノを思い切って捨てた松浦さん。片付けが終了してみると、押し入れは随分スッキリしました。

松浦「スカッとしました。空いたスペースにバッグのコーナーも作れるので、本当にうれしいです。“老前整理”というと、まだ早いとも思っていたのですが…」

坂岡「“老いる前”とは言っても、自分自身が快適に暮らすための、どの世代にも共通する片付けの考え方です。思い立ったが吉日。片付けの4つのステップ(別項下参照)を参考に、いつからでも始めてください」

片付けの4ステップ

★自分の親世代に片付けを勧めるなら時間をかけて説得を
―自分の家が片付いたら、今度は親の家の散らかり具合が気になってきたという人もいるかもしれません。しかし、子供から親に片付けを提案するのは、自分がやるよりもずっと難しいと坂岡さんは話します。

坂岡「戦後のモノの無い時代を生きた世代の人たちは、もっと“もったいない”精神が強いみたいです。“モノ=自分の財産”と考え、それがまだ使えるモノかどうかにかかわらず、側に置いておこうと考える人もいます。そうした親たちのモノを、子供が無理に捨ててしまうと、親は不安を感じたり、“取られた!”と考えて、トラブルに発展することも」

―子供から親へ、片付けを勧めるコツについて、「お父さん、お母さんの安全のための片付け」であると強調することがポイントと坂岡さん。

坂岡「“高い所にモノがあると、落ちてきたり取り出すときに転落したりして危ないよね”“床にモノが転がっていたら、つまずいて転んでしまうかもしれないよね”“古くなって消費期限の切れたモノは危ないよね”“安全に暮らせるか心配だから片付けを手伝わせて”。このような言葉で“なぜ、片付けなくてはいけないのか”を納得してもらうまで、時間をかけて説明することが必要です。
たとえ子供の目にはガラクタに見えたとしても、持っているモノひとつひとつに思い入れがあるはず。“これにはどんな思い出があるの?”“写真に撮っておけば、また思い出せるよね”と話を聞きながら、提案をしながら、時間をかけて片付けを手伝ってみてはどうでしょうか」

―自分のためにも、親のためにも大切な“老前整理”。今日からはじめてみませんか?

モノを捨てるとき迷う理由は?(複数回答)
いつか使うときがくるかもしれない・・・118人
高価なモノだから捨てるのはもったいない・・・81人
思い入れのあるモノだ・・・72人
家族で所有していて、判断できない・・・44人
修理・修繕したら、まだ使える・・・27人

絶対に捨てられないモノは?(複数回答)
写真、アルバム・・・46人
衣服、靴、かばん・・・33人
楽器など趣味のモノ・・・27人
ブランド品、貴金属など高価なモノ・・・25人
家電、家具、食器・・・25人

学生の時の友達の手紙(枚方市・44)結婚式に二人で点火したロウソク(堺市・54)苦労して編んだ子供たちの服(河内長野市・62)子供の幼稚園からの絵や作文(西宮市・48)主人が昔取ったメダル(宝塚市・44)沢田研二さんのCD、DVDほか(尼崎市・52)

 

坂岡洋子さん著「老前整理 捨てれば心も暮らしも軽くなる」
&DVD「落語老前整理vol.1」を抽選で読者6人にプレゼント

画像 坂岡洋子さん著「老前整理 捨てれば心も暮らしも軽くなる」を5人に、「くらしかる」運営の「老前整理Shop」で発売している老前整理を落語で紹介したDVD「落語老前整理vol.1」を1人にプレゼント。応募は下のボタンから。締め切りは11月27日(水)23:59。※当選者の発表は賞品の発送をもって代えます

プレゼントの応募は終了しました。
左)坂岡洋子さん著「老前整理 捨てれば心も暮らしも軽くなる」(発行 徳間書店)
右)「くらしかる」運営の「老前整理Shop」で発売のDVD「落語老前整理vol.1」(発行 くらしかる)

収納テクニックに始まり、遺品整理や生前整理まで、“お片付け”が話題にのぼる
ことが多い今。ビジネスとしても少しずつ広がってきています。その一例を紹介。

★家具の移動なども 部屋単位でお片付け
ヤマトホームコンビニエンス「らくらくおかたづけパック」
昨年8月に販売開始。部屋の品物を、利用者に確認をしながら「必要品・保留品・不用品」に選別し、整理整頓。重い家具の配置換えまで、部屋単位のお片付けが特徴です。家具・家電・日用品など、不用品の買い取りサービスもあり。
料金=部屋数単位で、1部屋(8畳まで)5万2500円。クリーニングはオプションで別料金
WEB=http://www.008008.jp/life/okatazuke/campaign/
問い合わせ=フリーダイヤル0120-008008

★キッチン、押し入れなど場所単位が中心
ダスキン ダスキンメリーメイド「おかたづけサービス」
キッチンや押し入れ、クローゼットなどモノの多い場所の片付けをお手伝い。利用者に判断を仰ぎながら、必要品・不用品を選別。使いやすいように収納してくれます。
料金=地域により異なる。大阪・兵庫は2人・2時間~で1万6800円~(人数・時間により料金追加)。部屋や場所単位で受け付け
WEB=http://www.duskin.co.jp/
問い合わせ=フリーダイヤル0120-100100

★回収からオークション出品まで
ウインローダー エコランド「エコ回収」
使わなくなった家電や家具の回収・買い取りサービス。製造から5年以内のものは買い取り(状態により不可の場合も)、そのほかを同社のオークション「エコオク」に出品。落札額の50%が利用者に払い戻される仕組みです。
料金=基本料金3150円+物品ごとの料金(サイズ・重さでランク分け。サッカーボール程度のサイズならAランクの525円)
WEB=www.eco-land.jp
問い合わせ=フリーダイヤル0120-530-539

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