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スーパー主夫の山田 亮さん 助けて!きわめびと もっと知りたい!フィーチャー“きわめびと”

もっとしりたい!フィーチャー“きわめびと”

「家事を分担するには夫婦関係のメンテから」とスーパー主夫の山田 亮さん

主夫の“きわめびと”に聞く、夫に家事を手伝ってもらう方法

NHK総合

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<プロフィル>
やまだ・りょう。1967年、香川県出身。大阪市立大学卒業後、会社員をしながら佛教大学通信教育課程社会福祉学科に。卒業と同時に社会福祉士試験に合格。1998年に大学医学部の助手だった妻と結婚、長女も誕生し主夫として家事・育児をこなす。Web上で綴った家事・育児記録をきっかけに執筆活動を開始。「楽家事ゼミ」主宰、家事ジャーナリストとしても活動。 著書に「プロ主夫山田亮の手抜き家事のススメ」。

 視聴者からのさまざまな悩みについて、解決のヒントを探るNHK大阪発のドキュメントバラエティ「助けて!きわめびと」(毎週土曜日、午前9時30分~午前9時55分放送)。12月10日、17日と2週にわたって放送されたのは、「夫が家事をしない」というお悩み。そして“きわめびと”として登場したのは、“スーパー主夫”の山田亮さんです。

ちょっとした工夫で家事そのものを減らす

 一人目の相談者は、0歳、1歳、3歳の3人の子どもの育児に追われる主婦。夫は昇進したばかりで仕事が忙しく、家に帰ってくるのは夜10時過ぎ。「仕事で疲れているのは分かるけれど、少しでいいので家のことを手伝ってほしい」と思うものの、夫は「オムツ替えやご飯を食べさせたりしていて、これ以上の家事は無理」というのが本音。夫婦の間の大きな溝を解決すべく、山田さんが極意を伝授しました。

 まずは、ちょっとした工夫で家事そのものを減らすというアドバイス。たとえば、洗濯ものを集める→洗濯→かごに出す→ベランダに運ぶ→かごから出す→干すという流れの中で、洗濯機から出すと同時にハンガーなどにかけて干すことで、「かごから出す」という工程を省略するなどです。しかし、このような家事の手法を伝える中で、山田さんは大きな問題に気付きます。それは、もっと深い部分、気持ちの問題でした。

暮らしに楽しさがあれば、家事のストレスはなくなる

 「ご主人は、以前、自分が洗濯ものをたたんだあとに、奥さんががたたみ直していたのを見てしまい、彼女の家事の“流儀”に従いたくないと思うようになったそうです」。つまり、家事をしないのではなく、夫婦の考えや思いがかみ合わないメンテナンス不足が問題なのだと気付きました。「私のことを分かってくれない、僕の気持ちが伝わっていないというコミュニケーション不足がお互いのストレスになっているのです」

 この相談者の場合、以前、夫婦で行っていた交換日記を再開するようアドバイス。「携帯電話のメッセージでは用件だけのやりとりになり、伝えたいことが埋もれてしまいます。できれば手紙やメモなどアナログのほうがいいですね。また、すれ違いを小さくするには日常の生活についての会話ではなく、話のスケールを大きくすることも必要。たとえば、“家族からどう思われていたいか”などを語り合うのです。考え方に触れる会話をすれば、自分たちが何も変わっていないことに気付き、夫婦関係のメンテナンスができます。極端な話ですが、家が散らかっていても夫婦関係がうまくいっていれば気にならなくなるもの。ゴールは楽しさのある暮らし。夫婦関係のメンテナンスを行えば、家事ストレスは撃退されます」

夫婦で共同作業をすることで、家事が楽しいイベントに

 二人目の相談者はダラダラしている夫に不満を持つ主婦。「家事を手伝ってと言ってもやってくれないだろうし、イヤな思いをしたくないのであえて言わない」という相談者。そんな夫婦に山田さんが提案したのは「ぐうたら夫を大掃除で大改造」というもの。

 「大掃除というイベント的なことから始めれば、日常の家事のお手伝いもスムーズにできるようになるはず。夫婦が共同作業で喜びや苦労を共有すれば、家事は楽しく思えるものです。また、少しばかりの恐怖体験を加えると、さらに楽しさが増します。今回は、洗濯機の下というホコリや汚れがたまりやすく、見るのも恐ろしい!プチ恐怖体験を実行しました」
 そしてもうひとつの工夫が、夫の趣味や好きなことを刺激すること。今回の場合、普段から芝刈り機など道具を使うことが好きという嗜好を刺激することに。「ご主人が楽しんでできる電化製品や道具を使えば、家事をやらされている感覚はないはずです。今回は道具でしたが、言葉で感謝を伝えること、お礼に小遣いをあげること、周りのご主人と比べて刺激することなど、嗜好や性格に合わせてベストな方法を見極めなければなりません」

こだわりがある部分をきちんと伝えれば実行できる

 そこまでやってみたところで、また、山田さんが大きな隠れた課題を発見しました。それは、相談者がかなりのきれい好きで家事には完璧を求めること。「主人に手伝ってほしいけれど、手をだしてほしくないところもある」と言う相談者に、「期待値のハードルが高くて、やろうと思っても気持ちが萎えるのです」と夫が告白。そこで、山田さんが出した極意は「妻よ、妥協せよ!」というものでした。

 「家事の理屈が分かれば、男性は言わなくても動きます。奥さまのこだわりやルールをきちんと伝えることで、それに応えるように動いてもらえるようになるもの。ただ、あれもこれもお願いしたり求めすぎたりしては長続きしません。妥協というより歩み寄りという言葉がいいと思いますが、少しずつできる範囲でお願いすることが大切です」

夫婦で家事をする“共家事”と短時間で効率的に家事をする“楽家事”

 山田さん自身は18年前から“主夫”業に専念。キャリアウーマンの妻と中学生の娘を支えています。
 「11年間の一人暮らしの経験もあり、家事をすることはどちらかといえば好きなほうでした。結婚した当時は大学院生だったので、妻に比べると時間もあったため、家事を始めました。共働き家庭が増える中で、“共家事”、つまり夫婦で家事をする必要性を伝えていきたいです。無駄をはぶき、短時間で効率的にする“楽家事”であれば、男性も参加しやすいと思います」

 年齢が若いうちは気にならないかもしれませんが、歳を重ねると、どちらかがいなくなった時のことも考えておかなければなりません。お金で解決する、という人もいますが、自分でやれば15分で終わることを、その何倍も働かなければならないのは割に合わないもの。
 「男性でも、今のうちに生活するために必要な家事を身につけておくことは、高齢社会では大切なことです」

 夫婦が助け合って家事をしているところを子どもが見るのも、教育上、必要だと山田さんは言います。
 「お父さんが楽しそうに家事をしていると、子どもも自然と家事は楽しいんだと思うもの。現代は、子どもが親の仕事を手伝う機会はめったにないし、夫婦の共同作業も減りました。今や家事は貴重な家族の共同機会なのです。家事を通じて共感し合う力は、家族や社会を形成するうえで大切な要素なのです」

夫に家事を手伝ってもらうには

ちょっとした工夫で家事のひと手間を省き、家事を減らす

夫婦関係のメンテナンスでストレスは軽減

共同作業と恐怖体験で共感とコミュニケーション

男性の趣味や特技を刺激

家事の理屈が分かれば男性は動く

次回、1月7日放送は「決断力を鍛えて 脱・優柔不断」

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 優柔不断を卒業したい…、そんな人におすすめの決断力アップトレーニング。きわめびとは、慶応大学教授の印南一路さん。尼神インターによる〝あるあるドラマ〟(写真)もお楽しみに。
アドレスはコチラ ⇒ http://nhk.jp/kiwamebito