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【登場!】映画監督 熊谷まどかさん

登場!映画監督 熊谷まどかさん

枚方出身の監督作品が公開 「母と娘の繋がりを描きたかった」

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映画監督 熊谷まどかさん

1968年大阪府生まれ。枚方市で小・中・高校時代を過ごす。同志社大学卒業。短編映画「はっこう」でぴあフィルムフェスティバル2006グランプリ、ゆうばり国際ファンタジック映画祭審査員特別賞などを受賞。短編作品やドキュメンタリーなど多数。東京在住。

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映画「話す犬を、放す」の1シーン。出演は、つみきみほ、田島令子、眞島秀和、木乃江祐希、メンマ(話す犬)ほか

 売れない女優レイコのもとに舞い込んだ、映画出演のチャンス。ところが、母ユキエがレビー小体型認知症を発症し、目が離せない状態に…。

 枚方出身の映画監督・熊谷まどかさんの「話す犬を、放す」が、3月25日(土)から、テアトル梅田(梅田ロフト地下1階)で公開されます。脚本も熊谷さんが手がけました。

 9歳から27歳までの多感な時期を、枚方で過ごした熊谷さん。中でも、「創作の原点は、高校時代」と話します。

 「1学年に40人学級が12クラスもあり、生徒も先生も多い時代。やんちゃな子もいれば、勉強好きな優等生もいる。ピアノがうまいコワモテの体育教師がいれば、外国のテレビドラマを授業で“こっそり”見せてくれる英語教師もいる。文化祭では、映画も撮りましたし、自主演劇もやって、準備のために学校で徹夜したことも。なんでもありの高校時代に感謝です(笑)」

踊るサルに困る母 “幻視”をユーモラスに

 映画「話す犬を、放す」は、熊谷さんの母親が、レビー小体型認知症と診断されたことがモチーフになっています。

 「このタイプは幻視症状が出るのが特徴の一つだそう。散歩していると、踊っているサルやらゾウやらキリンやらが現れるので、母はとっても困ってて。最初に相談されたときは驚きましたが、困ってる様子がかわいいし、幻視内容も、“ちょっとおもろいやん”と思ってしまった」

 映画の中の母・ユキエに見えるのは、昔飼っていた、愛犬チロ。薄い茶色で中型の雑種犬です。

 「オスでもメスでも、色が白でも黒でも茶色でも、どんな大きさの犬でもかまわなかったのですが、ただ一つ、雑種犬じゃないとあかん!と。私が小さかった頃、飼い犬といえば、雑種犬。一戸建てて、庭があって、犬小屋があって。そんなマイホームをユキエのようなお母さんたちが守ってきた。雑種犬はあの時代のユキエの幸せの象徴なんです」

 ところが、動物プロダクション所属のタレント犬には、ほとんど雑種犬がいなかったそう。「そういえば、CMやドラマに出てくる犬って、ゴールデンレトリバーだったり、フレンチブルドッグだったりですもんね。で、一生懸命探してもらって、やっと出会えたのがこの“メンマ”ちゃん。茨城県まで会いに行きました」。かわいくてたまらないという表情で話をする熊谷さん。自身の名刺の裏にも、メンマちゃんの愛くるしいフェイスがばっちり。

念願の長編作品に込めた、母への思い

 熊谷さんにとって、初の長編作品。「短編は勢いで撮れるところがあるし、スカッと感があれば、多少強引でもおもしろくできる。でも長編はそれだけじゃないものが必要です。けれど映画は、長編を撮ってナンボ。ずっと撮りたいと思っていたのですが、脚本を書けなかった。今回、母の認知症発症を通じて、あらためて母と自分を見つめなおすことになったのですが、“これを書いたらいいやん”と思えた。だから、すごく勢い込んで書いた、というよりは、“書けちゃった”という感じなんです」

 映画の中の母ユキエは、熊谷さんが母を思うがごとく、とてもかわいらしい存在に描かれています。「今私は、老いていく母を見ていて、母は、育っていく私を見てきた。その道は交差して、命は繋がっている。私には子どもはいませんが、映画を生み出すことで、どこかに繋がっていけると信じたい」編集部・伴晴香

映画「話す犬を、放す」。詳細はこちら http://hanasuinu.com/

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 初めて一人で映画館で観た映画は『海と毒薬』。アガサ・クリスティーなど上質なミステリーが好きと話す熊谷さん。「母や父も神戸へ引っ越ししましたので、最近は枚方に行ってないなあ。でも高校時代までの友人は枚方にいるので、久しぶりに訪ねてみようかな」。ぜひ、枚方を舞台にした映画を撮ってください! とお願いしました

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