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主婦の視点で映画を見れば~2017.3.18

特派員No. 334
堀木三紀さん
  • 2017/03/18 UP!

18日公開の
『3月のライオン【前編】【後編】』
『わたしは、ダニエル・ブレイク』
『おとなの事情』
24日公開の
『ひるなかの流星』
25日公開の
『PとJK』
『娘よ』
『未来よ こんにちは』
31日公開の
『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
『ムーンライト』
以上9作品をご紹介します。

『3月のライオン【前編】【後編】』

3月のライオン
©2017 映画「3月のライオン」製作委員会

高校生ながら将棋のプロ棋士として独り暮らしをしている桐山零(神木隆之介)。幼いころ、家族を交通事故で失い、父の友人である棋士の幸田(豊川悦司)に引き取られましたが、それによって幸田家に亀裂を生じさせたことに耐えられず家を出たのです。深い孤独を抱えながら将棋を指し続けていたある日、零は橋を渡った町に住む川本家の3姉妹と出会います。彼女たちとのにぎやかな食卓に居場所を見出していきましたが…。

主人公が3姉妹との交流によって人としての温かみを知り、成長していく話ですが、子を持つ身として見ていると、零や幸田家の姉弟、川本3姉妹それぞれから、悲痛な心の叫びが聞こえてきました。零は「将棋が好きか」と尋ねた幸田に引き取られ、生きていくために将棋をし、幸田家の姉弟は父親に認められたい一心で将棋に励んでいるのに、零の才能に及ばなかったため父親からプロ棋士を諦めるよう宣告されました。川本3姉妹は父が母を捨て、女の元に走ったため、母が亡くなった今、姉妹だけで暮らしています。葛藤する彼らの心の声に耳を傾けることで、自分の子どもが発しているのに気がつかなかった声が聞こえてくるかもしれません。

『3月のライオン【前編】【後編】』
【前編】3月18日(土)【後編】4月22日(土) 2部作・全国ロードショー
監督:大友啓史
原作:羽海野チカ「3月のライオン」(白泉社刊・ヤングアニマル連載)
出演:
神木隆之介 有村架純 倉科カナ 染谷将太 清原果耶
佐々木蔵之介 加瀬 亮 伊勢谷友介
前田 吟 高橋一生 岩松 了 斉木しげる 中村倫也 尾上寛之 奥野瑛太 甲本雅裕 新津ちせ 板谷由夏
伊藤英明 / 豊川悦司
©2017 映画「3月のライオン」製作委員会
公式サイト http://www.3lion-movie.com/

『わたしは、ダニエル・ブレイク』

わたしは、ダニエル・ブレイクmain
©Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, LesFilms du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and TheBritish Film Institute 2016

心臓発作を起こして医者から仕事を止められたダニエル・ブレイク(デイヴ・ジョーンズ)は国の援助を受けていましたが、継続審査に落ちて援助が止められてしまいます。他の手当の申請を勧められますが、煩雑な制度に申請すらできません。そんなときシングルマザーのケイティ(ヘイリー・スクワイアーズ)と出会います。2人の子どもを抱えて苦労しているケイティを助けていくうちに、彼らの間に家族にも似た絆が生まれていきますが、容赦ない現実が待っていました。

医者が仕事を止めているのに、手足が動くから就労できると手当を打ち切る役人。この不条理な決定は私も経験があります。親が脳梗塞で倒れ、医者から「介護がないと生活できない」と言われたにもかかわらず、介護認定が通らなかったのです。救うべき人がいて、救う手段があるのに、それが使えないブラックユーモアのような制度。どこの国でもあることなのですね。一度は引退を表明したケン・ローチがその宣言を撤回してまで作ったこの作品が訴えていることは、自分の身に起きてから気づくのでは間に合わない気がします。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』
3月18日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ケン・ローチ
出演:デイヴ・ジョーンズ ヘイリー・スクワイアーズ ディラン・フィリップ・マキアナン
©Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, LesFilms du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and TheBritish Film Institute 2016
公式サイト http://danielblake.jp/

『おとなの事情』

『おとなの事情』メイン
©Medusa Film 2015

幼なじみの男たちが妻を連れて集まり、ホームパーティーを楽しんでいたとき、妻の1人がスマートフォンをオープンにするゲームを提案。メールが来たら全員の目の前で開くこと、かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すことをルールに究極の信頼度確認ゲームが始まりました。

スマートフォンは個人情報の宝庫。友人とのLINEのやりとりは夫婦であっても見せるのはためらうかも。作品でもスマートフォンに次々とメールや電話が入り、隠していたことが明らかになっていきます。見ている側までどきどきしてきます。
そんな中、反抗期の娘から父親に電話がかかってきました。付き合っている彼氏から「今日は親がいないから泊っていってほしい」と言われて、どうしたらいいのかを相談してきたのです。その対応が秀逸でした。娘さんのいる方には参考になりますよ。

『おとなの事情』
2017年3月18日 新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督:パオロ・ジェノベーゼ
出演:ジュゼッペ・バッティストン、アルバ・ロルヴァケル、ヴァレリオ・マスタンドレア、カシア・スムトゥニアク
©Medusa Film 2015
公式サイト http://otonano-jijyou.com/

『ひるなかの流星』

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©2017 フジテレビジョン 東宝 集英社
©やまもり三香/集英社

両親が海外に赴任し、東京に住む叔父に預けられた与謝野すずめ(永野芽郁)。一見軽そうですが優しくて面倒見のよい担任教師の獅子尾(三浦翔平)に今まで経験したことのない想いを募らせて告白します。そして獅子尾も真っ直ぐなすずめに魅かれていきますが、教師という立場から素直になれません。その一方で、隣の席に座る馬村(白濱亜嵐)がすずめに告白しました。果たしてすずめの初恋の行方は…?

はじめてのときめき。はじめての告白。はじめての失恋。すっかり忘れていた遠い昔のピュアな思いを永野芽郁演じるすずめが思い出させてくれました。そんなすずめが選んだラストの選択は意外でしたが、自分の気持ちに正直に向き合ったからこその答えに思えます。
三浦翔平演じる獅子尾は行動のひとつひとつが乙女心を射抜きます。心臓がどきどきしすぎて現実に戻れなくなりそう。気をつけてくださいね。

『ひるなかの流星』
2017年3月24日全国東宝系にてロードショー
監督:新城毅彦
原作:やまもり三香「ひるなかの流星」(集英社マーガレットコミックス刊)
出演:永野芽郁 三浦翔平 白濱亜嵐(EXILE/GENERATIONS from EXILE TRIBE)
©2017 フジテレビジョン 東宝 集英社
©やまもり三香/集英社
公式サイト http://hirunaka.jp/

『PとJK』

★「PとJK」WEBメイン
©2017 「PとJK」製作委員会

女子高生(JK)で恋愛初心者のカコ(土屋太鳳)と警察官(Police)の功太(亀梨和也)は合コンで出会い、恋に落ちます。そして大学生だと思ったカコが実は女子高生だと知った功太は「職務上、女子高生とは軽々しく付き合うことはできない」といきなりプロポーズ。突然のことにカコはビックリしたものの、功太との結婚を決めました。内緒で始まった結婚生活はカコにとってドキドキの連続です。そんなカコを優しく見守る功太。ところがハッピーなふたりを巻き込んだ大事件が発生します。

大胆な設定に「こんなことあるわけないでしょ」と思いつつ、作品に引き込まれてしまうのは、物語が丁寧に描かれているから。結婚を申し込みに来た功太に対するカコの父親のセリフから、父親の本音がしっかり伝わってきました。母親は娘の彼氏が家に来たらはしゃいでしまいがちですが、父親はいろいろな思いが交錯するのですね。お父さんって辛い!

私のイチオシは警官の職務が忙しくなかなか会えない寂しさから、カコが功太の制服を抱きしめるシーン。そのときの功太の対応が胸キュンです! カコになったつもりでときめいてください。

『PとJK』
3月25日(土)全国ロードショー!
監督:廣木隆一 脚本:吉川菜美
原作:三次マキ「PとJK」(講談社「別冊フレンド」連載)
出演:亀梨和也 土屋太鳳
高杉真宙 玉城ティナ 西畑大吾(関西ジャニーズJr.)/ 村上淳 ともさかりえ 大政絢 田口トモロヲ
©2017 「PとJK」製作委員会
公式サイト http://ptojk.jp/

『娘よ』

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©2014-2016 Dukhtar Productions, LLC

多くの部族がひしめき合う、パキスタンとインド、中国の国境付近。それぞれが部族の掟を厳守しながら、微妙な均衡関係を保っていました。ある日、部族間でのトラブルが起こり、その代償として求められたのが、部族長の10歳になる娘ザイナブ(サーレハ・アーレフ)と相手の老部族長との結婚でした。それを知ったザイナブの母親アッララキ(サミア・ムムターズ)は娘を連れて村を脱け出します。対面と誇りを傷つけられた両部族は共同で2人の追跡を開始。果たして2人は無事、逃げ切れるでしょうか。

作品の舞台となった地域では女性、金銭、土地が財産とみなされ、交渉時に取引の材料として使われるそう。アッララキも15歳のときに同じような経緯で嫁いでザイナブが生まれたのです。現代の日本に住む私たちには信じられない制度ですね。
パキスタンの村で実際に起こった実話をもとに、山岳地帯に繰り広げられる母と娘の緊迫した逃亡劇ですが、娘を守りたい母の強い思いを描いています。そして、その母もまた娘であるラストに受け継がれていく母子の絆を感じます。

『娘よ』
2017年3月25日(土)岩波ホールにてロードショー!
監督:アフィア・ナサニエル
出演:サミア・ムムターズ、サーレハ・アーレフ、モヒブ・ミルザー
©2014-2016 Dukhtar Productions, LLC
公式サイト http://www.musumeyo.com/

『未来よ こんにちは』

「未来よ こんにちは」メイン画像
©2016 CG Cinema ・ Arte France Cinema ・ DetailFilm ・ Rhone-Alpes Cinema

パリの高校で哲学を教えているナタリー(イザベル・ユペール)には、同じ哲学教師の夫ハインツ(アンドレ・マルコン)と独立している2人の子どもがおり、パリ市内に1人で暮らす母(エディット・スコブ)の介護に追われながらも充実した日々を過ごしていました。
ところが突然、夫が「好きな人ができた」と家を出てしまい、認知症が悪化した母は施設に入たものの亡くなってしまいます。さらに監修した教科書は売り上げが悪いため契約が終了。次々と襲い来る想定外の出来事にナタリーはどう向き合っていくのでしょうか。

仕事と家庭を両立させ、子ども2人を育て上げたナタリー。夜中も授業中も認知症の母親からヘルプの電話が入ってきます。場合によってはそのまま母のもとに駆け付けることも。いつもせかせかと忙しなく歩く姿が強く印象に残りました。きっと、子どもたちが幼いころは子どもたちのためにせかせかと歩き回っていたのでしょう。
そうやって歳を重ねてきたナタリーは夫の身勝手な行動に怒り、母の死を悲しむものの、振り返って悩むことはしません。潔く受け入れ、立ち止まらずに生きていきます。そのしなやかな生き方に人生の先輩として学ぶべきことがたくさんあるのを感じます。

『未来よ こんにちは』
2017年3月25日(土)より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ
出演:イザベル・ユペール、アンドレ・マルコン、ロマン・コリンカ、エディット・スコブ
配給・宣伝:クレストインターナショナル
©2016 CG Cinema ・ Arte France Cinema ・ DetailFilm ・ Rhone-Alpes Cinema
公式サイト http://crest-inter.co.jp/mirai/

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

JACKIE
© 2016 Jackie Productions Limited

オープンカーでのパレード中にケネディ大統領が暗殺されます。妻であるジャッキーは帰路のエアフォース・ワン機中でジョンソン副大統領の大統領就任宣誓に立ち会い、夫が過去の人になりつつあるのを実感。「ケネディの名を人々の記憶に残したい」。没後100年経ってもみながその名を知っているリンカーンの葬儀に倣うべきと閃きました。しかし、それは危険を伴うことでした。

夫の死を悲しむ間もなく、ファーストレディとして夫のためにできる最後のミッションをこなしていくジャッキー。その一方で、ホワイトハウスに引っ越す手配をしているジョンソン大統領夫人を見つめる瞳には悔しさがにじみ出ています。そんな気丈な主人公をナタリー・ポートマンが熱演。当時の映像がところどころに挟み込まれていますが、ジャッキー独特の訛りと話し方をマスターして違和感を感じさせないのはさすがですね。

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
3月31日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開
監督:パブロ・ラライン 脚本:ノア・オッペンハイム 製作:ダーレン・アロノフスキ― ほか
出演:ナタリー・ポートマン ピーター・サースガード グレタ・ガーウィグ ビリー・クラダップ ジョン・ハート
配給:キノフィルムズ
© 2016 Jackie Productions Limited
公式サイト http://jackie-movie.jp/

『ムーンライト』

ムーンライト
©2016 A24 Distribution, LLC

シャロン(アレックス・ヒバート)は学校で“リトル”というあだ名でいじめられ、家に帰れば麻薬常習者の母親ポーラ(ナオミ・ハリス)から邪魔者扱いをされ、居場所がありません。ある日、近所に住む麻薬のディーラーの男・ホアン(マハーシャラ・アリ)とその妻テレサに助けられ、心を開いていきました。
高校生になってもシャロン(アッシュトン・サンダース)は相変わらずいじめられていましたが、テレサは昔と変わらない愛情で迎えてくれます。ある夜、浜辺で偶然に会ったシャロンと唯一の友人ケヴィンは互いの心の内に触れました。ところが翌日、事件が起こったのです。
大人になったシャロン(トレバンテ・ローズ)は見違えるようにたくましくなり、麻薬ディーラーとなっていました。そこにケヴィンから連絡が入ります。
自分のアイデンティティを探す主人公の成長を、少年・高校生・大人の3つの時期で描いたヒューマンドラマです。

アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)、助演女優賞(ナオミ・ハリス)、編集賞、撮影賞、作曲賞と8部門でノミネートされ、作品賞、脚色賞、助演男優賞合計3部門を受賞しました。
ホアンを演じたマハーシャラ・アリがアカデミー賞助演男優賞を受賞しましたが、実は彼が登場するシーンはあまり多くはありません。しかし、ホアンとおなじ道を歩んだシャロンの中に父的な存在としてのホアンが見えるよう。子どもの成長には人的環境が大きく影響するのを改めて強く感じます。

『ムーンライト』
3月31日(金)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国公開
監督・脚本:バリー・ジェンキンス
エグゼクティブプロデューサー:ブラッド・ピット
出演:トレバンテ・ローズ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、アンドレ・ホーランド
配給:ファントム・フィルム
©2016 A24 Distribution, LLC
公式サイト http://moonlight-movie.jp/

この記事を書いた人特派員No. 334 堀木三紀
映画を観ることが何よりも好き。子育てが一段落した2011年から映画を見始め、年間鑑賞目標を50、100、200本と増やしていき、2014年はスクリーンで473本鑑賞。映画の楽しさだけでなく、少しでもお得に映画を観る方法をお伝えできればと思っています。

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