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「バリアフリー街歩き調査隊in自由が丘」イベントレポート

  • 2017/05/08 UP!

2017/4/11に実施した「バリアフリー街歩き調査隊in自由が丘」のイベントレポートをお届けします!

❝バリアフリー❞と言ってもピンとこない…、どこか自分には関係ない気がする。そんな人も多いと思います。現に私も日常の大半は、気にせずに生きています。

でも少し想像してみて下さい。転んで片足が痛くて歩きにくい時の階段、右利きの人向けに作られた道具を左利きの人が使う時の不便さ、自分の祖母や祖父の足腰が弱り、外出を嫌がるようになった時…。❝バリアフリー❞の必要性を感じる瞬間は日常のすぐ隣にあります。今後のためにも、少しずつ学んでいきましょう。

◎13:30 開会

朝からの大雨にも関わらず、自由が丘にある産業能率大学の学生さんも含め、約50名ほどの人が集まってくれました。グループに分かれて着席、各班に1名ずつ車椅子ユーザーが参加し、ともに学ぶ貴重な機会。

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全国で約50頭しかいない、介助犬のニコちゃん(写真手前の右端)も一緒に参加

◎13:35 ミライロ講師、薄葉さんによる講義

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講師の薄葉さんも障害がある方。人前でしっかり話すその姿からは全くわかりませんが、聴力を完全に失ってしまい、今は口の動きや手話で会話をされているそう。分かり易いスライドと経験に裏打ちされた重みのある言葉で、障害に関する基礎知識やユニバーサルマナーの必要性を説明して下さいました。

バリアフリーとは…障害がある人、高齢者の生活における物理的・心理的な障害を取り除くこと。

そのために求められていることは…①ハード面(施設・設備)と②ソフト面(気遣い・サービス)の2つ

日本は東京駅のエレベーター設置率88%、大阪駅は100%とハード面の充実に努めています。ですが、ハード面はお金も時間も場所もかかるので、完璧にするのは難しい。そこで今後必要になるのがソフト面。多様な人への対応力や想像力を高めることが大事。

障害がある方に対応する時は…「~しなくてはいけない」と思った時点で過剰。押しつけではなく、選択肢を与えること。相手に❝できる?できない?❞を聞いたり、断定的に❝これをしましょうか?❞と聞くのではなく、自分自身にできることがあるか=❝お手伝いできることはありますか?❞と聞くのが大事。様々な人、場面があるので断られることもある。100点を目指さないで、歩み寄る姿勢が何より大切

他にもペアを組んでのプチワークなど、多様な立場の人への理解を深めたあっという間の120分でした。困っている人をみかけたらまずは❝お手伝いできることはありますか?❞と声をかけること! これが分かれば、自信を持って行動できますね。

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上下ともプチワークの様子

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■こぼれ話■知っていますか? 耳マーク

見た目では分かりにくい、耳が不自由であることを表すマーク。人が提示している時は❝私は耳が聞こえにくい❞という意味。施設や業者が提示している時は❝筆談などの対応ができます❞という意味とのこと。知識があると対応もスムーズに。

15:00 グループに分かれての体験会の実施(雨のため街歩きは中止となり、室内での体験へ変更)

「高齢者体験」

両足におもりをつけ、腰と足と首を紐でつなげ腰が曲がる状態に。さらにゴーグル、イヤホンをつけて、いざ室内へ。全部つけると杖なしでは普通に歩けません!

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私も体験しましたが、室内を一周するだけが、本当に本当にしんどい。まるで深海にいるような、視界の悪さ、耳の聞こえなさ、身体の重さを感じました。膝がうまく動かないため、しゃがむことは困難。腰が曲がっているので、真上はもちろん斜め上すら認識がしにくい。歩くのに精一杯で、後ろから自転車が来てもわからないかも…そんな気付きを一瞬で体感できました。親や自分自身もいつか必ずなるもの。思いやりを深めるために、すべての人に経験してほしいと感じました。

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参加してくれた大学生さんもこの状態。みんなヘトヘト

「視覚障害者体験」

次は目の見えない人の体験へ。まずは❝白杖❞の使い方、目の見えない人の誘導の仕方を説明。誘導の際は、杖を引っ張ったり、服を引っ張ったりはNG。自分の腕などを掴んでもらい、誘導する人が半歩前を歩くことを鉄則に。

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説明を聞いたら、ペアになり室内を一周

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頼れるのが杖の感触と音情報だけなので、周りの状況を認識するのに時間がかかります。分からないまま引っ張られたらすごく怖い…。そして、誘導する人の声掛けの大切さ。❝右にいきますよ❞だけだと、いつ曲がるのかわからなくて怖い。❝あと3歩行ったら右に曲がりますよ❞と、具体的に伝えてもらえるほど安心できる。これも経験したからこその気づきでした。

「車椅子体験」

まずは、車椅子への乗り方とたたみ方のレクチャーを受けます。思ったより簡単でコンパクトになることにびっくり! 5分とかかりません。こういう事も実際に触らないと分からないこと。重くて面倒で…という認識があらたまります。

車いす

次は、車椅子に乗ったまま、ドアを開けてみることに。普段何気なくやっている動作❝ドアを開ける❞が、車椅子上だと苦労する動作に。右側についているドアノブを左手で掴みながら、力の入る利き手の右手で車輪を回すのですが、かなり力がいります。手を左右逆にしてみても、左手で車輪を回すのは困難で前に進まない…。

ドアってなんで右側に取っ手がついているの…とか、なんで押さないと開かないの…など、不便がたくさんあることに気づかされました。

16:00 グループワーク・発表→17:00 閉会

班のメンバーで話し合い、各々の気づきをまとめて発表。「優しい気持ちを持って、まずは相手の立場を経験したり知ることが大切」、「エレベーターありなどの、バリアフリー情報も、とても大切だと痛感した」など様々な意見が出ました。

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グループワーク中に、班の車椅子ユーザーの方から「全盲の人のためにある地面の凹凸は、足腰の弱い人の障害になってしまう、すべての人のためのバリアフリーって本当に難しいこと」という言葉があり、息をのみました。

こうすれば正解というものはありませんし、一朝一夕でどうにかなる問題ではない。だからと言って、何もしなかったら何も変わらない。まずはしっかりと、相手の実情や気持ちを知って❝優しさのある理解❞を持つことが大切だと痛感した1日でした。

皆さんも❝知る❞という一歩を踏み出してみて下さい。

◎最後に、参加してくださった方の感想を紹介
・「ハードは変えられなくとも、ハートは変えられる」。ハートを変えるこの活動が、 ハードの変化を促していくのだなと、感じました(川崎市・20代・アルバイト)

・人をサポートするということは、コミュニケーションに繋がると思った。昨今欠けがちなものが、ここでは生まれると思う(目黒区・50代・会社員)

・バリア体験でバリアを体感できた。実際に経験することで意識が高まった(目黒区・40代・自営)

◎今後もリビング新聞では、読者の皆様と楽しく学んだり、グルメを堪能できるイベントを多数開催します!新聞を読んで、ぜひイベントにも参加して下さいね!!

「バリアフリー街歩き調査隊in自由が丘」
この名前のとおり、お天気さえ良ければこの日は、講義の後、車いすに乗ったり、高齢者体験キットを装着したりして自由が丘の街を歩き、商店街のバリアフリー度を調査する予定でした。
そして、集めた情報を、バリアフリー情報を共有するアプリ「Bmaps(ビーマップ)」に投稿することになっていました。スマホで誰もがバリアフリー情報を見られるようになれば、便利ですよね。

「Bmaps」アプリに興味のある方は下記からどうぞ。
https://bmaps.world/

 

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