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男性よりも女性のほうが多い認知症 きちんと勉強し、考えることが大切

女性の健康情報をお届けする「明日のカラダ」。今回は女性ホルモンと脳について、田中冨久子先生に教えてもらいました。

エストロジェンの減少で脳にもさまざまな影響が

女性ホルモンのエストロジェンは5〜6億年前の動物にもあり、”最古のホルモン”と呼ばれます。生殖に関連するホルモンであることから、この面のみに役割をもつホルモンと思われがちですが、実は脳や、心血管、消化器、骨/筋肉などの体にも密接にかかわっています。閉経前、女性の脳や体の全てはエストロジェンに守られています。しかし、40代半ば以降、卵巣からのエストロジェン分泌は急激に減少し、ついには停止し、閉経します。そして、ほてり、発汗、めまいなど、さまざまな更年期症状が起こってきます。また高脂血症や骨粗しょう症になるリスクも、閉経後の女性では男性よりもグンと高くなります。

脳にもさまざまな影響が現れます。例えば、物事に対しての意欲を増加させるドーパミンや、心を穏やかにするセロトニン、認知機能を高めるアセチルコリンなどの分泌はエストロジェンによって促進されます。ですので、エストロジェンの減少は抑うつ状態やイライラ、不安感、無気力、集中力の欠如、物忘れにつながります。認知症は男性よりも女性のほうが2倍以上に多いのです。

男性の場合も、年齢とともに男性ホルモンは減少しますし、女性同様の更年期症状が現れる場合もあります。ただし、男性ホルモンは女性ホルモンのように急激に減少するわけではありません。また女性に比べると、男性は社会からの刺激を受ける機会が多くあります。社会からの刺激はアセチルコリンの分泌を促しますので、そういう面でも男性のほうが認知症にかかりにくいといえます。

女性の人生を考えると、閉経期はやっと折り返し地点であり、更年期症状は、これからの人生の幕があきますよ、という合図です。

だからこそ、エストロジェンの助けがなくなった後の生活の質をよくするためには、どうしたらいいのかを勉強し、考えることが大切。ホルモン補充療法を検討するのか、生活習慣を見直すのか、社会からの刺激を受ける機会を増やすのか。医師に相談するのも一つの方法です。

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田中クリニック横浜公園 院長、
横浜市立大学名誉教授、医学博士
田中 冨久子先生

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