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「一日3粒で老化知らず」アジア古来のスーパーフルーツ・ナツメの力

数千年の実績があるスーパーフルーツ
漢方薬にもたくさん使われている「ナツメ」

ブームになっては消えていく、様々なスーパーフルーツ。確かに、目新しいものは試してみたくなります。でも、アジアには既に数千年もの実績があるスーパーフルーツがあります。それは、ナツメ(棗)です。

ナツメ

韓国のサムゲタン(参鶏湯)など薬膳料理はもちろん、葛根湯(かっこんとう)、桂枝湯(けいしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など、メジャーな漢方薬にも使われています。

中国語にはこんな言葉があります。
「一天三粒棗,青春永不老」
(一日3個のナツメを食べれば、青春が続き一生老いることはない)

どうして日本だとナツメが簡単に手に入らないんでしょうねえ。台湾じゃ普通のスーパーでも割と売っているのに。
美容と健康に良いと紹介される新しい食材を必死で追いかけ続けるより、日本女性は四の五の言わずナツメを食べていればいいのに!…と、私は思っているんです。

そもそもナツメってどんな果物?
台湾唯一の産地に行ってみた

ナツメと言えば、上に載せた写真のように果実を乾燥させたものが多く流通しています。台湾では「紅棗(ホンザオ)」と呼びます。ちなみに、中東のナツメヤシ(デーツ)とはまったくの別物です。

実は、台湾で売られているナツメの大部分は、中国からの輸入品です。ナツメはバラ科の植物で、主に温帯で育ちます。

ですが、台湾には1ヶ所だけナツメを栽培している地域があります。台中市の北側に位置する苗栗県・公館郷です。四方を山に囲まれ、一日の寒暖差が大きくて夜は涼しく、清らかな川の水に恵まれているという環境が、ナツメの生育に適しているんだそう。

苗栗県・公館郷のナツメ畑

「そもそもナツメってどんな果物?」ということが知りたくて、この町のナツメ農園を訪ねました。収穫体験もさせてくれる「紅瓦厝紅棗農園(九妹)」です。

台湾苗栗公館のナツメ農園
▲除草剤は使わず自家製の堆肥で育てる「紅瓦厝紅棗農園」のナツメ。地表の雑草は手作業で刈っているため庭園のように緑が残る

収穫期は7月下旬から8月末ごろまで。乾燥させる前の、生のナツメってどんなのなんだろう?と思っていたら…あ、あった~!!!

たわわに実る台湾のナツメ

台湾のナツメ

台湾のナツメ

あれ?赤くない!?
7月末に行ったんですが、早すぎたんでしょうか…?

 

生ナツメはオリーブ大でリンゴのような味
干すことで色づき、薬効が生まれる

ナツメには色々な品種があります。ここ苗栗県・公館で作られているのは「鶏心棗(ジーシンザオ)」という種類で、よく見かけるナツメよりも一回り小さいもの。大きさは、オリーブの実くらいです。

薄いグリーンの実の一部に赤い斑点が出ています。乾燥ナツメとは全然色が違うのですが、これぐらいが収穫どきとのこと。

収穫された生のナツメ
▲少し褐色の斑点が出てきたくらいが収穫どき

「生のナツメ食べたことないの?!とにかく食べてごらん」と言われ、ポリっとかじってみると…あら!甘い!おいしい!
シャキシャキとした白い果肉はリンゴによく似ています。リンゴより少し水分は少ない感じ。こんな色なのにもう甘いんですね。意外!

干しナツメは皮が深紅ですが、この緑色の実を干している間に色が変わるんだそうです。枝についたままにしておいてもいずれは赤くなるのですが、皮に亀裂ができて虫が入ってしまい、食べられなくなってしまうとのこと。

ナツメの天日干し
▲干している間に深く色づくナツメ(紅瓦厝紅棗農園Facebookより)

台湾産のナツメは収穫量が少ないため、産地以外ではなかなか手に入りません。干しナツメに加工するものが多いため、台湾人でも生のナツメを食べたことがない人は多いそうです。

そして、興味深いことに、生薬としてのナツメは干したものを指します。この農園では乾燥機を一切使わずに天日干しで干しナツメを作るのですが、干すことで薬効が引き出されるんだそうです。

 

中医学では「五果」に数えられるスーパーフルーツ
鉄分・ミネラル豊富なナツメは女性の味方

中医学の五行論において、ナツメは薬効がすぐれた「五果(五つの果物)」の一つでもあります。体を温める「温性」素材に分類され、消化を担う「脾」のはたらきを助け、「気」と「血」を増やしてくれるとされています。

気血が補われることで血流が増すため、お肌の血色が良くなり、体の冷えを改善できます。だから特に女性にはすごくいいんですよ。

栄養成分的にもナツメの優秀さは一目瞭然。その一部を比較してみます。

【ナツメ(乾燥)の栄養成分】
鉄分ほうれん草(0.9mg)の約1.5倍(1.5mg)
食物繊維ほうれん草(3.6g)の約1.5倍(12.5g)
カリウムプルーン(480mg)の約1.7倍(810mg)
葉酸プルーン(26μg)の約3.6倍(140μg)

※可食部100gあたりの成分(出典:五訂日本食品成分表)

私はいつも台湾で大きな袋入りのナツメを買って帰り、欠かさないようにしています。漢方薬材を使ったスープに使うほか、お茶として飲んだり、おやつとしてそのまま食べたりもします。おいしいので、一日3粒なんて少なすぎるくらい(食べすぎはダメですよ~)。

元々日本でも、中国から伝わり平安時代から食べられていた干しナツメ。漢方薬にも使われている確かな「アジア古来のスーパーフルーツ」、食生活に取り入れてみませんか?

台湾苗栗県公館「紅瓦厝紅棗農園(九妹)」
▲農園の人が丁寧にナツメの採り方を教えてくれる紅瓦厝紅棗農園。自分で収穫したナツメを農園の人が選り分け、おいしいものだけを量り売りしてくれる

[SHOP INFO] 紅瓦厝紅棗農園(九妹)
住所:苗栗縣公館鄉石墙村2鄰39號
公式Facebook[中国語]:https://www.facebook.com/redtile/

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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