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秋の冷えから守って潤す、魅惑の香り・キンモクセイのお茶とシロップ

秋を感じる甘い香りのキンモクセイ
台湾で初めて知った桂花のシロップ漬け

昔から、秋の深まりを教えてくれるキンモクセイの香りがものすごく好きです。この季節に街を歩いていると、あの魅惑的な甘い香りに何度も振り返り、ほっと幸せな気分になります。

キンモクセイの花咲く木

年に1回、わずかな時期だけなのが惜しくて、キンモクセイの香りの香水やコスメを必死に探したこともありました。(でも、いいのは見つからなかった…。)

そんな「キンモクセイLOVER」の私が、台湾で出会って以来家に常備しているものがあります。10数年前、友人が住む苗栗県・南庄を訪れた時のこと。

「ここの名物だからお土産に持って帰りな!」

そう言われて試飲し、一瞬で惚れ込んだ「桂花釀(グイファーニャン)」。
キンモクセイの花を乾燥させ、砂糖やハチミツに漬け込んだシロップで、そのままお湯で割って飲むことができます。
なんていい香り…!キンモクセイって飲んで楽しむこともできるんだ!

桂花釀と桂花茶

体や胃を温め、咳や痰をおさえてくれる
生薬としてのキンモクセイ(桂花)

台湾で美味しいものを紹介される時、「美味しい+体にいい」がセットで勧められることが多い気がします。医食同源が当たり前に根づいているからか、「どのように体にはたらくか」は素材の基本情報に含まれるのかもしれません。

日本では観賞用・香りを楽しむキンモクセイも、台湾では体に良い素材として知られています。

中医や薬膳の勉強をしていると、旬の自然素材というのはその季節の養生に適した性質を持っているものが多いことに驚きます。夏の野菜は体の熱を取ってくれるものが多いですし、初秋に収穫して追熟した後、冬に食べることが多いカボチャは体を温めてくれます。

そして、朝晩の冷え込みが厳しくなる晩秋の頃に咲くキンモクセイの花にも、体を温める力があるんです。自然って本当にうまくできてますよね。

キンモクセイは中国語では「桂花(グイファ)」と呼ばれます。乾燥させた花の部分を使います。

桂花(乾燥)

◆桂花(キンモクセイ)
性:温(体を温める)
はたらき:化痰止咳(痰を消し咳をしずめる)、溫補陽氣(体を温め陽の気を補う)、行氣止痛(気を巡らせ痛みを止める)、暖胃(胃を温める)、美容養顏(血行を促進して肌のツヤを改善する)、口臭を抑制する、リラックス・鎮静効果

私がキンモクセイを勧められた時に最初に言われたのは、
「喉に良いよ!」
ということでした。乾燥した喉を潤し、咳を止めてくれるとのこと。

また、体を芯から温めてくれるので、冷えからくる胃の不調や血行不良にもオススメです。そして何よりあの香り!癒される~。

乾燥したキンモクセイを砂糖やハチミツに漬け込んだ「桂花釀(グイファーニャン)」は、そのままお湯に溶かして飲んだり、紅茶や烏龍茶に加えたり、ヨーグルトにかけてもおいしいです。

桂花釀

元々キンモクセイの香りが大好きだった私は、一も二もなくお買い上げ。それ以来いつも家に置いてあります。

 

お茶・中華スイーツ・薬膳酒など、利用法いろいろ
花のシーズンが終わってもあの香りが楽しめる

台湾ではこの苗栗県・南庄が「キンモクセイの里」として知られていて、キンモクセイを使った様々な商品や、キンモクセイを使ったいろいろなスイーツが食べられます。

台湾・苗栗県南庄
▲台湾・苗栗県の山合いにある客家の街・南庄

台湾・苗栗県南庄の桂花巷入口
▲廟へ続く細い道は、南庄名物のキンモクセイから「桂花巷」と呼ばれている

台湾・苗栗県南庄の桂花巷
▲道の両側にはたくさんの店が。私が桂花茶や桂花釀を購入した友人の友人のお店がここ

キンモクセイのクリームや石けん、私愛用のキンモクセイシロップ「桂花釀(グイファーニャン)」のほか、「桂花茶」として飲める乾燥キンモクセイは、中華スイーツとして桂花ゼリーやさまざまな菓子などにも使われていますし、お粥に入れたり、薬膳酒にしたりと、活用範囲はいろいろ。キンモクセイ好きな人にはたまりません。

台湾・苗栗県南庄の桂花湯圓メニュー
▲現物の写真を撮るのを忘れたのでメニューで。キンモクセイシロップを使った白玉

キンモクセイアイス
▲南庄の観光案内所のイベントに参加したらもらったキンモクセイ&ローズアイスキャンディー。レトロなパッケージがかわいい

キンモクセイかき氷
▲かき氷のシロップもキンモクセイ

日本では秋の一時期にしか楽しめなかったキンモクセイの香りがいつでも楽しめるなんて、こんな嬉しいことはないですよ。ので、いつも大きな袋でどさっと買ってきちゃいます。

「桂花茶」に使われているキンモクセイは、日本で咲いているのとは違ってとても黄色いです。日本でよく見かけるキンモクセイはほぼオレンジ色ですよね。

日本でよく見られるキンモクセイ・丹桂

中国語で「桂花」というのはモクセイ科の植物の総称で、いくつも種類があります。日本でよく見るオレンジ色のキンモクセイは「丹桂」と呼ばれるもので、台湾で「桂花茶」として使われるのは「銀桂」という種類が多いそう。だから色が違うんですね。

桂花茶いろいろ
▲黄色いキンモクセイ。日本でよく見かけるオレンジ色のキンモクセイ「丹桂」は観賞用で、桂花茶ではあまり使われない

実は、南国・台湾だとキンモクセイ=秋というイメージはあまりなくて、私自身、台北の街で1月にキンモクセイが咲いているのを見かけてびっくりしたことがあります。

日本では期間限定のキンモクセイですが、お茶やシロップとして台湾から持ち帰れたおかげで、花が終わってしまった東京でも、キンモクセイの香りを楽しみつつ、ぽかぽかに体を温めているのでした。晩秋の冷え対策にはキンモクセイ(桂花)の力を借りてみませんか?

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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