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葛根湯で風邪が悪化!?風邪タイプを見きわめるポイントと対処法

風邪にはとにかく葛根湯、の落とし穴
症状から自分の風邪タイプを判断しよう

ある朝。目が覚めた瞬間、
「あ、風邪だ…!」
と気がつきました。

うーん、やってしまった。しかもこれ、葛根湯じゃダメなやつだわ。

「風邪のひき始めに葛根湯」ってよく聞きますよね。
でも、葛根湯で悪化するタイプの風邪もあるんですよ。中医学ではそこのところ、きっちり分けて考えます。

私はここ数年「風寒型」の風邪ばかりだったので油断していました。今回、めったにひかない「風熱型」の風邪をひいてしまったんです。
風寒型と風熱型は、対処の仕方がまったく反対。なので、ちゃんと判断して食べ物や薬を選ぶことが大切です。

風邪のタイプの違い、あなたは意識していますか?

風熱・風寒の見きわめポイント
早く対処すれば悪化する前に治せる

「風邪をひいた」と書きましたが、台湾で養生に気をつけることを学んでからは、日常生活や仕事に影響が出るような、寝込むほどの状態にはならなくなりました。今回もそうです。これ、地味だけど結構重要だと思います。

さて、中医学や中国語で風邪のことは「感冒」といいますが(「感冒薬」の感冒ですね)、風寒感冒と風熱感冒の症状の違いはこんな感じです。実は区別するのは全然難しくありません。

【風寒感冒の主な症状】
悪寒、筋肉のこわばり、微熱、汗は出ない、鼻づまり、透明でサラサラした鼻水

風寒感冒のイメージ

【風熱感冒の主な症状】
発熱、喉が赤くなり傷む、わずかな悪寒、咳をすると黄色い痰が出る、黄色っぽくべたべたした鼻水

風熱感冒のイメージ

つまり、冷えた感じの風邪が「風寒型」で、熱・腫れの感じが「風熱型」です。「風寒型」の時は体を温めて発汗を促し、風邪を体から追い出します。「風熱型」は、体の熱をとって炎症を抑えます。

そして、葛根湯は体を温めるショウガも配合されているように「風寒型」に効くので、「風熱型」の時は逆効果になってしまうというわけです。

この「風寒・風熱」の判別は、中医学が浸透している香港や台湾では当たり前で、香港では初期症状のうちに飲む健康茶(薬ではありません)にもばっちり「風寒・風熱」の文字が書いてあります。

香港の風寒・風熱別健康茶

 

実は予兆があった私の「風熱」感冒
毎朝洗面所とトイレで確認していて気づいた異変

今回、私としては非常にめずらしく「風熱型」の風邪をひいたのですが、実は前々日くらいから体調の変化は感じていました。

私が毎朝ルーティンでやっている体調チェックがあります。

・歯みがきの時、舌の色や状態を見る
・トイレでお通じの状態を見る

特に、舌には如実に体調が表れるので、毎日同じ条件で観察を続けることで自覚しにくい変化にも早く気づけて便利です。

舌を見る

健康な状態だと、舌は薄いピンクで、うっすらと白い舌苔があります。体が熱を帯びてくると、舌がいつもより赤くなり、舌苔が少し黄ばみます

それから、私は毎朝起きてすぐ、お湯を一杯飲んでいます。胃腸が温められて規則的なお通じがあるので続けていまして、普段はほとんど便秘知らずです。

が、今回「あれ?舌が赤っぽいな、めずらしい…」「朝にお通じがないなんて久しぶりだな、体が渇いてるのかな」とは思っていたんです。でも、私はいつもほとんど「風熱」の症状は出ないのでスルーしてしまい、翌々日になって「やっちゃった…!」となりました。

その時点でちゃんと対処していたら、たぶん薬を飲まずに治せたんだと思います。失敗したなあ。

 

大急ぎで飲んだのは「金銀花(スイカズラ)茶」
消炎・清熱の漢方薬「銀翹散」にも配合

気血が足りなくて冷え体質の私は、よくひく「風寒」感冒に対応するための食材や漢方薬は常備しているのですが、「風熱」対応用の「清熱(せいねつ)」材料が自宅になくて、結構あせりました。

思いつくあれもない、これもない、という中で、
「今こそ金銀花茶を飲むときだ…!」
と思い出しました。

台湾・台東県で栽培されているオーガニック金銀花茶。金銀花というのは日本語では生薬としての名前で、一般名はスイカズラといいます。白くて小さなかわいい花です。

スイカズラ(金銀花)

この前台東県に行った時、取材させていただいたんです。夏の暑気あたりや高血圧にいいという金銀花茶ですが、私は冷え症なのでずっと飲まずにいたのですが…今!今飲むのだ!

同じく炎症を抑えて熱をとってくれる菊花と一緒に、早速飲みました。クセがなくておいしいかったです。

金銀花茶
▲台湾・台東県産の金銀花茶。花は元々白いが干すと黄色に

金銀花は、「風熱」感冒の定番漢方薬「銀翹散(ぎんしょうさん)」にも配合されていて、消炎・清熱作用をもっています。

ですから、漢方薬の選び方でざっくりいうなら、
・風寒型:葛根湯
・風熱型:銀翹散
ということになります。今回私は自宅に「銀翹散」がなかったので、とり急ぎ金銀花茶を飲んだわけです。喉の不快感が減って、だいぶ楽になりました。

食べ物ももちろん大事です。今回の私は「風熱型」だったので、体を温めるショウガスパイスを使った料理(カレーや麻婆豆腐など)、ネギなどは控えました。

逆に、大根タケノコ冬瓜などは熱をとってくれます。「風熱」感冒の場合、消炎・清熱と合わせて粘膜の乾燥を潤してくれる食材をとった方がよく、レンコンなどもおすすめです。もちろん、水分もしっかり摂りましょう。

動けなくなるほど症状が悪化する前に、風邪のタイプを見きわめて、早く治してしまいたいですね!

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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