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足立君江写真展「カンボジアの子どもたちと」~「笹本恒子写真賞」受賞記念写真展~

2018/12/15

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ボンジュール! みなさま!

Madame Mでございます。

 

笹本恒子(ささもと つねこ)さんをご存知ですか?

日本で「女性報道写真家第1号」と言われている

有名な女性カメラマンです。

2017年に「笹本恒子写真賞」が創設されました。

「時代をとらえる鋭敏な眼と、社会に向けての

ヒューマニズムな眼差しに支えられた写真群」を顕彰し、

その精神を引き継ぐ写真家の活動を

助成するために設けられた「賞」です。

18年間カンボジアの写真を撮り続けた足立君江氏が

第2回「笹本恒子写真賞」を受賞されました。

それを記念しての写真展が開催されます。

今回は、足立君江写真展カンボジアの子どもたちと

にフォーカスオン!

 

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©Kimie Adachi

第2回「笹本恒子写真賞」受賞記念写真展
「カンボジアの子どもたちと」
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
住所:東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
電話:TEL 3350-1211
期間:12月20日(木)~12月26日(水)
時間:10:00~18:00(最終日 15:00まで)
入場無料

第2回受賞者、足立君江さんの作品のすばらしいところは、子どもたちのまことにあっけらかんとした群像や笑顔の背景に、やはりあまりにも重いポルポト時代の残虐な圧政の傷跡が、注意して見ていくと、じわじわとそれらの写真から語りかけてくることに気がつくことであり、写真は文章などでなにもそういう感情を匂わせるようなことはしていないけれど、作者のレンズを通したまなざしの集積は、まぎれもなく傷ついて泥だらけになったこの国を、新しい力で立て直していこう、という子どもらの息吹の集大成になっている。
選考委員:椎名誠(選評より抜粋)

足立君江さんのカンボジアの子どもたちに対する温かい眼差しをご覧ください。

――写真展情報より――

写真展情報は、こちら から

 

足立氏の写真展には、今までに何回か伺いました。

そこで展示されたカンボジアの子どもたちの写真、

見ていて、何かこみ上げるものがあり、

涙を隠すのが必死でした。

そして、子どもたちの目がキラキラときれいなこと!

写真には、言葉で表現できないパワーを感じます。

毎年、撮影ツアーも開催され、

長年、カンボジアを見つめ続けてきた足立氏に、

お話しを伺いました。

 

――カンボジアに行こうと思われたきっかけは何ですか?

1991年頃から、毎年ヨーロッパの観光旅行をしてきました。そんな中で写真を撮るようになり、延長線上に世界遺産のアンコールワットを中心とした遺跡群の写真を撮りたいと出かけたのがきっかけでした。

 

――いつから行かれているのですか?

2000年からシェムリアップへ。1991年に内戦が終結して10年経った頃でした。あの大虐殺の首謀者、ポルポトの死亡が伝えられていましたが、町にはまだ銃器を持った人がいると言われていて、夜の外出は禁止でした。

 

――初めてカンボジアに行かれた時の印象を覚えていますか?

国道6号線の市場へ向かう道路には大きな穴が開いていて、自転車で薪を運ぶ子やゴミを拾う子ども、物売りの子どもたちは当たり前のように働いていました。病院も学校も少なく、この国はこれからだと強く思いました。

 

――カンボジアで感動されたことはありますか?

ありすぎるくらい沢山あります。
高価なものは何もない中で、生活に必要なものは工夫して暮らしていたことです。子どもたちも様々工夫していました。

仏教が93%ですが、家族や親族のつながりが濃い人種だと思いました。

200人の、何らかの血縁関係がある人たちが、1つの村を作っていました。

また、自然が美しく、雨の日も風の日もおもしろく、直径1メートルになる夕陽にも感動しました。

 

――長い間撮影されていて、家族のような存在の方がいるのではありませんか?

その通りですね。多くの知り合いの家族がいます。子どもたちを通じて村を案内してもらい、家族を知り、暮らしを知るようになりました。

今は撮影ツアーで、みんなで家族を訪ねています。

 

――食事はどうされていましたか?

食事はいったん町まで帰ってきて、少し休んで午後は2時頃から出かけます。

交通手段がバイクで、暑い国なので通訳ガイドも休む必要があり、村の人々も昼寝をしています。レストランは簡単なものであれば、観光地では食べられます。

今は、途中のレストランや、知り合いの家族と一緒に食事をすることもあります。

 

――移動はバイクを使われたのですか?

通訳をつけてバイクでの移動です。
最初は独学で日本語を覚えた村の青年で7年間お付き合いしました。次のバイクガイドは今でもお付き合いしています。11年間同じガイドです。

 

――この18年間で一番楽しかったことは何ですか?

子どもたちが成長し、孤児院の子どもたちもそれぞれ職業に就けたこと。
6歳の時に出会った女の子が20歳になり、訪れたときが結婚式の日だったこと。
村の人がココナツを採って歓迎し、カンボジアの情勢を教えてくれたことでした。

また、働くようになった子が、アクセサリーをプレゼントしてくれたことも嬉しかったです。

 

――この18年間で一番辛かったことは何ですか?

仲の良かった子どもが2人とも人身売買の犠牲になったことや亡くなった子、行方不明の子がいたこと。
父親が地雷の被害者で、それが原因で亡くなり、お母さんが6人の子を連れて引っ越しをしたこと。

私事では熱中症になったこと。バイクがパンクして暑い中、土埃の道を押して歩いたことです。

 

――とても自然な子供たちの写真を撮られていますが、何かコツのようなものはありますか?

何もないですが、時間をかけて観察することでしょうか。1時間ほど居れば様々な状況が出てきます。私の場合は、ひとりひとりの子どもが置かれている状態を知ることでした。シャッターを押せば写真は撮れますが、カンボジアの子どもの環境を知ることで、子どもとどう接したらよいかが見えてきます。

親と仲良くすると小さい子は安心します。私はいつも家族の為に懸命に働く子どもたちを「愛と尊敬」の思いで撮影してきました。

 

――この18年間で、カンボジアにおいて大きく変わったことはありますか?

2012年以降、ゆっくりですが開発も進んできました。現在は町のレストランも国際色が豊かです。アジア諸国の中でも経済成長率は高いと言われています。
反面、長期政権を維持するための野党への弾圧、報道、NGOに対して規制が強くなり、内戦時の物が言えない政情があることが近年の特徴です。

これからの未来を担う子どもの就学率も97%となりました。しかし、町と村との差があり、10歳を過ぎると大事な働き手となるので村の子は学校を休みがちです。

 

――カンボジアの魅力は何ですか?

自然が美しい国であり、野菜や果物が豊富です。無農薬で安心感があります。また、未開の地もあり植物や淡水魚、生物も含めて研究する余地があります。

遺跡も研究されていますし、悲惨な内戦がありましたが、人々がみんな人懐こいと思います。交流することがとても楽しい国です。

 

――今後もカンボジアの撮影は続けられますか

これからは、健康で出かけられる限り楽しもうかと思います。

 

――写真を通して伝えるとはどういうことなのでしょうか?

私たちが他の国に行って、テーマを決めて撮影しようとするときは、先ず自分のペースで勝手なことをしないことだと思います。特に後進国に出かけたときは、日本人の感覚を押し付けずに、相手の国情や習慣などを知ることが大事かもしれません。写真は、ただ綺麗な写真が撮れればいいのではないということです。

伝えたいことを写真の力を信じて、伝えるための1つの手段と考えて、向き合ったら良いのではないでしょうか。

私は何度か不幸な事実にぶつかったとき、「このまま写真を撮っていていいのだろうか。自分にはこれしかできない、写真の力を信じよう」と繰り返した時期がありました。しかし、そのお陰で自分が写真家として、人間として成長をしてきた気がします。この18年間、子どもたちの成長と共に人生を生きた気がします。

 

 

カンボジアはポルポト政権下で、悲惨な大虐殺がありました。

過激な共産主義に傾倒し、知識人は必要ないとされ、

1975年から1979年までの間に、

カンボジアの人口のおよそ3分の1の国民が殺されました。

その数は200万人ともいわれています。

そのポルポトが亡くなったのは、1998年でした。

足立氏がカンボジアに行かれたのは、そのすぐあとです。

あどけない子供の笑顔の裏に、見え隠れする悲しみ、

まっすぐに前を見つめる純真さ、

生きることの尊さなど、

人それぞれに感じ方は違うでしょうが、

伝わってくることはたくさんあります。

是非、写真展に行かれてみてはいかがでしょうか!

 

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足立君江 プロフィール
1996年フォトクラブ「MEW」に参加。伊奈喜久雄氏に師事。
安曇野を中心に撮影しながら、2000年より18年間カンボジアを撮影 / 写真誌などのグラビアや婦人向け雑誌に原稿を寄稿。毎年「カンボジアローカルNGOスナーダイ・クマエ孤児院の絵画展&写真展」で写真を展示、さまざまな形式でトークを行う。その他、講演活動、カンボジア撮影ツアーなどを実施。
日本写真家協会会員。
日本写真協会会員。

ブログ:足立君江 写真ライフ

 

足立君江写真展「カンボジアの子どもたちと」
第2回「笹本恒子写真賞」受賞記念写真展
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
住所:東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
電話:TEL 3350-1211
期間:12月20日(木)~12月26日(水)
時間:10:00~18:00(最終日 15:00まで)
入場無料
写真展情報:こちら

 



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