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<健康情報>おたふくかぜと難聴

<健康情報>おたふくかぜと難聴

おたふくかぜは難聴になるリスクが。
予防接種による感染予防が重要です。

片側難聴の場合、聴力の問題に気づきにくいことも

2018年4月から9月まで放送されていた朝のドラマのヒロインは、子どものときにかかったおたふくかぜが原因で片側の難聴になったという設定でした。学生時代に彼女が難聴のために学習で苦労する姿がドラマで描かれていました。
おたふくかぜにかかったときに耳の方に病原体がまわって難聴になることがあるのはあまり知られていません。おたふくかぜで難聴が発生するのは、500人から1000人に1人といわれています。
おたふくかぜで耳下腺がはれてから2週間以内に難聴は発生します。多くは片側の難聴だけですが、まれに両側がなることもあります。片側だけでは聴力の問題があると気づかれないことも多くあります。

最近、日本耳鼻咽喉科学会が、おたふくかぜによる難聴の実態を調査するために大規模な全国調査を行いました。全国44都道府県の耳鼻咽喉科3536施設から回答を得ました。その結果、2015~2016年の2年間に少なくとも348人が、おたふくかぜによる難聴と診断されていました。
この348人について2次調査を施行して336人について回答が得られました。片側難聴が317人、両側難聴が15人という結果でした。そのうち274人(約80%)は高度の難聴でした。両側難聴となった方々の多くは日常生活を送るために補聴器または人工内耳が必要でした。

特効薬のないおたふくかぜ

年齢分布は、10歳以下の小児の難聴発症が最も多かったのですが、ついで多かったのが30歳代の子育て世代でした。小児科を含まない耳鼻咽喉科単独の調査であるにもかかわらず、2年間で300人以上の難聴の患者さんが発生していることから、ことの重大さが認識されました。

おたふくかぜには特効薬がありません。おたふくかぜが原因の難聴を予防するためには、予防接種による感染予防を第一に考えなければなりません。おたふくかぜの予防接種は、現状では定期接種化されていないので無料で受けることはできませんが、予防接種を受けずに自然に感染して難聴を発症しては、子どもたちのこれからの人生に大きな負担となるかもわかりません。

また、おたふくかぜに自然に感染すると、精巣や卵巣の炎症を起こして、将来、不妊になるかもしれないという重大な合併症もあります。おたふくかぜの予防接種が原因で難聴になったり、精巣や卵巣の炎症を起こすことは、現時点ではほとんどないと考えられています。おたふくかぜにまだかかっていない方は、おたふくかぜの予防接種を受けられることをおすすめします。

ひまわりこどもクリニック 吉田和弘 医師

リビングまつやま 2019年1月12日号より転載

こちらからもリビングまつやまも読めます

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