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<健康情報>尿もれのおはなし

<健康情報>尿もれのおはなし

尿もれの悩み、まずはかかりつけ医や泌尿器科へ
原因を調べ、治療を始めましょう

女性に多い「腹圧性失禁」。骨盤底筋のトレーニングで改善を

大人になってから、意に反して勝手におしっこがもれる現象についてお話します。おしっこを我々は尿と呼びますが、統計では女性の6割が尿もれを経験すると言われます。今回は代表的な2種類の尿もれについてご紹介します。

まず1つ目ですが、咳や、くしゃみをした時に尿がもれる人がいます。これは主に女性で見られるトラブルです。
女性の場合、骨盤底筋がハンモックのように膀胱や尿道、子宮、産道、直腸などの骨盤内臓器を支えています(下図参照)。尿をためる膀胱(ぼうこう)から外に続く尿道は、恥骨(ちこつ)という胴体の一番下にある骨の裏に固定されています。骨盤底筋は咳をした時など、急におなかに力がかかると反射的に動き、膀胱の出口を恥骨のほうに押さえつけ尿もれを防ぎます。

190316illust 下腹部を側面から見た図。骨盤と繋がる骨盤底筋がハンモックのように膀胱や尿道、子宮、産道、直腸などの臓器を支えている

骨盤底筋が緩むと、おなかに力がかかった時に尿道を押さえきれず、尿がもれてしまうことがあります。おなかに強い力がかかった時に、おなかの圧力に押しだされて尿がもれてしまうので「腹圧性尿失禁」と呼びます。
ひどくなると手術が必要ですが、骨盤底筋を鍛えることで改善できることがあります。この筋肉は普段意識できる腹筋などとは全く違う筋肉で、最初は専門的な指導が必要ですが、慣れると日常生活の中でこまめにトレーニングできるようになります。

我慢できない尿意に襲われる「過活動膀胱」は、お薬で治療

もう一つは急におしっこをしたくなって、我慢できなくなりもれてしまうものです。私たちは、この突然起こる我慢できない強い尿意を「尿意切迫感」と呼んでいます。また尿意切迫感に伴って尿がもれてしまう現象を「切迫性尿失禁」と呼んでいます。こちらは膀胱が意思と関係なく勝手に縮んでしまうトラブルで、「過活動膀胱」と呼ばれます。
膀胱から外につながる道を尿道といいますが、尿道をぐるっと囲むように括約筋という筋肉があり、いつも尿道を締め付けて尿がもれないようにしています。膀胱も筋肉でできた袋ですが、力が入るのはトイレでおしっこを出そうとした時だけで、普段は力が抜けています。ところが排尿時ではない普段の時に膀胱が間違って縮み出すと尿がもれそうになり、さらに括約筋の締め付ける力が負けると、実際に尿がもれて切迫性尿失禁が起こります。

原因は様々で、男性の場合、前立腺肥大症が原因になることもあります。
治療は膀胱の動きをコントロールする自律神経に働く薬を使います。膀胱が間違って縮むのを止めると症状が改善されることが多いのですが、原因となる病気が見つかった人は、まずその病気を治します。それだけで過活動膀胱もよくなることが多いからです。

最近、新しい薬が開発されたり、直接神経にアプローチするという新しい治療も始まっています。尿意切迫感を週に1回以上感じている人は、かかりつけの医師に相談してみてください。必要に応じ、専門医に紹介していただけると思います。もちろん、直接、泌尿器科に来院されても大丈夫です。

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ほこいし医院 鉾石文彦 医師

日本産科婦人科学会専門医
日本泌尿器科学会専門医 所属学会:日本排尿機能学会ほか

リビングまつやま 2019年3月16日号より転載

こちらからもリビングまつやまも読めます

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