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<健康情報>ー怖い高血圧と脳出血ー  高血圧を放っていませんか?

<健康情報>ー怖い高血圧と脳出血ー 高血圧を放っていませんか?

早期の診断と治療開始が肝心
医師の指導を受け、生活改善や血圧の管理に努めて

肥満、糖尿病、高脂血症のある方は検診で血圧のチェックを

高血圧とは、安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態を言います。遺伝や肥満、塩分の取りすぎなどの生活習慣が原因で発症し、高血圧を放置していると、血管壁がダメージを受けて動脈硬化が進みます。さらに悪化すると血管壁がもろくなって脳卒中や心疾患、あるいは慢性腎臓病などの重大な病気につながります。40歳代から前期高齢者では収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上が高血圧の目安となります。

歴史的には脳卒中死亡率が1965(昭和40)年の時点で世界一高く、なおかつその中で脳出血死亡率が非常に高いことが特徴でした。その後、高血圧治療薬(降圧剤)の普及や減塩を含む食生活の改善などにより、脳出血死亡率は劇的な低下が1980年代まで続いて、その後は大きな変化はなく、横ばいの状態となっています。事実、ノーベル平和賞を受賞した故・佐藤栄作首相が受賞翌年の1975(昭和50)年に高血圧性脳内出血を発症して急死した後は、著名人の発病はあまり聞きません。
しかし、諸外国と比べると日本人の脳出血発症頻度は2〜3倍高く、高血圧未治療や知っていながら放置、または降圧剤の自己中止など、発症の誘因となっています。重症例では致死的となり、助かっても片麻痺や失語症などの神経症状や高次脳機能障害などで、若くして働くことができなくなり、一生涯の後遺症で苦しむことになります。重篤な場合は手術治療もありますが、あくまで救命目的で、後遺障害を軽くできる保証はありません。

従って、高血圧の診断と早期治療が何よりも肝心となりますが、高血圧自体は、頭痛やめまいなどを伴うこともありますが、多くは無症状です。血縁者に患者がいたり、肥満、糖尿病、高脂血症などある方は、積極的に検診にかかったり、家庭内血圧を自己管理できるようにすることが望まれます。

食生活の改善や運動療法は、血圧を下げる効果が

また、正常血圧とされる最高血圧140mmHg以下であっても、120mmHg以上であると、至適血圧120mmHg以下に比べると発症頻度が有意に高いことが報告されており、高血圧患者を見逃さずに診断して、ガイドラインに沿った、より厳格な血圧の管理を行うことが重要と言えます。
一般的に血圧は、高齢になるほど高くなる傾向があります。しかし、日本では、30~40歳代の比較的若い世代でも、すでに2~3割の人が高血圧の状態と言われています。しかもこの世代の場合、80~90%もの人が治療を受けていません。高血圧を長期間放置していると、それだけ血管の傷みも進み、いきなり脳卒中や心筋梗塞を起こしかねません。若い世代は、食生活の改善(減塩6g)、運動療法など生活習慣を見直すことで血圧を下げやすいので、早めに受診して医師の指導を受けるようにしましょう。

また、近年では、高齢者に多くなる頻脈性不整脈(心房細動)患者の塞栓予防での抗凝固剤や、脳血栓症に対する抗血小板剤を服用中の方が増えており、脳出血を生じると、より重篤化することから、できるだけ正常血圧での管理が望まれます。

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天山病院 脳神経センター 脳神経外科 河野 兼久 医師

「40年間の脳卒中手術治療の経験を、日々の診療に生かすようにしています」

リビングまつやま 2019年8月30日号より転載

こちらからもリビングまつやまも読めます

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