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<健康情報>声のかすれの原因は?

<健康情報>声のかすれの原因は?

長引く場合は重い疾患があるケースが
お近くの耳鼻咽喉科に受診し、内視鏡検査を

大きな声を出したり、声の使いすぎによる病気のことも

風邪をひいて声が出なくなることがあると思います。声がかすれる原因で最も多いのは、やはり風邪やインフルエンザによる喉頭炎です。多くの場合、風邪やインフルエンザが治れば喉頭炎も治り、かすれた声も元に戻ってきます。風邪が治ったのに声の調子が戻らない、「かすれ声」が何週間も続くときは注意が必要です。そこで今回は治りづらい声の不調の原因として考えられる病気についてご紹介します。

まず「声帯ポリープ」は、大きな声を急激に出すことにより声帯の粘膜に内出血が起こり、それがもとになって声帯にポリープができる病気です。成人の男性にやや多いとされ、カラオケで何曲も歌う、スポーツ観戦で大声を出したりするなどが原因となります。
それに似たように声の使い過ぎで起こる病気に「声帯結節」があります。これは声帯にできる“ペンだこ”みたいなものです。この病気になりやすい職業があり、例えば歌手、教師、保育士など日常的に大きな声を出す必要がある方です。いわゆる職業病ですね。
声帯ポリープに似た名前の「ポリープ様声帯」は、声帯全部がポリープみたいになるということで、このように呼ばれています。この病気は喫煙と非常に強い関係があり、中年以降の男女の喫煙者に多く発生します。声の質は独特な重厚で低い声で、声を聞けばだいたい予想が付きます。

喫煙と関係が深い「喉頭がん」や             「甲状腺がん」「下喉頭がん」などによる声帯麻痺の場合も

また、同じく喫煙と非常に関係が強い病気に「喉頭がん」があります。喉頭がんの患者さんの95%は喫煙歴があります。ブリンクマン指数という指標があり、これは1日の喫煙本数×喫煙年数で示される数字です。例えば毎日20本、15年間吸った人のブリンクマン指数は300となります。この数字が400以上となると喉頭がんの発生率が高くなります。
ご自身でこのかけ算をして、400を超え、さらに最近声のかすれが気になっている方はすぐに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。どうして急かせるかというと、最も早期のステージⅠで発見できれば喉頭がんの約95%は完治が望めるからです。

また、かすれ声の中でも息が抜けてしまうような声になることがあります。その場合は声帯が動かなくなる「声帯麻痺」という状態になっていることがあります。声帯麻痺は声帯を動かす反回神経という神経が麻痺して起こります。その原因は先ほどの「喉頭がん」に加えて「甲状腺がん」「下咽頭がん」「食道がん」などが考えられますので、喫煙歴がない方、声を出しすぎるような生活をされていない方も注意が必要です。

風邪による声帯の炎症は1週間程度で治まるのが一般的です。そうでなく声のかすれが2週間以上続き、飲み込みにくい感じや、のどの異物感などの症状を伴う時はがんなどの重い疾患が隠れている場合もあります。内視鏡検査を受ければ多くの場合は診断がつくので、お近くの耳鼻咽喉科の診察をお勧めします。

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うぐもり耳鼻咽喉科 鵜久森 徹 医師

医学博士、耳鼻咽喉科学会専門医、頭頸部がん専門医、頭頚部癌学会代議員

リビングまつやま 2019年11月1日号より転載

こちらからもリビングまつやまも読めます

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