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新高校1年生(2020年度)から変わる大学入試 思考力・判断力・表現力が試される

新高校1年生から(2020年度)

わる大学入試

イラスト

 4月に高校1年生となる子どもたちが大学受験を迎える2020年度、入試が大きく変わることを知っていますか?現行の「大学入試センター試験」は、新しく「大学入学共通テスト」に(2021年1月実施)。変更ポイントを聞きました。

この人が教えてくれました

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兵庫將夫さん
「元・校長先生の教育ウオッチ」連載中。府立天王寺高校校長、府立高等学校長協会会長を務める。2012年から、大阪工業大学教育センター特任教授

聞いた人

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アラフィフの教育担当新人記者K。最後の共通一次を経験

ココポイント!

「 高大接続改革」のもと、大学入試は学力の3要素を多面的・総合的に評価する内容に
新しい「大学入学共通テスト」は、マークシート式に加えて記述式を導入
英語は、読む・聞く・話す・書くの4技能が評価の対象となり、民間の試験も活用される
AO入試や推薦入試で、書類のみの選抜はなくなり、学力の3要素をバランスよく評価するように

画像変わるのはセンター試験だけではありません。文部科学省では、高等学校教育と大学入学者選抜、大学教育を一体的に革新する「高大接続改革」を進めているのです。これは、国際化・情報化が進む社会の中で必要な「学力の3要素」をバランスよく育むことを目的にしています。

―「学力の3要素」って何ですか?

 1つ目は「知識・技能」、2つ目は「思考力・判断力・表現力」。3つ目は「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」です。センター試験は、主に「知識・技能」を測るものでしたが、共通テストでは、これらの3つを多面的・総合的に評価することを目指します。

―知識を詰め込むだけではダメ、ということですね。共通テストはどこが違うのですか?

 まず、国語と数学には、短文記述式の問題が導入されます。2024年度からは、地理歴史や理科の分野などにも広がる見込み。また、英語では、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価するために、民間の資格・検定試験も活用されます。

―プレテスト(※)の問題では、国語に生徒会規約や議事録が出てきて驚きました

 複数の資料を読んで必要な情報を組み合わせて判断したり、日常生活と結びつけて考えたり、正解が1つだけではなかったりと、マークシート式の内容も、これまでとは変わります。より一層、主体的・論理的な思考力・判断力・表現力が求められることになりますね。

共通テスト導入に向けて、昨年11月に行われた試行調査。今年度も実施予定

推薦入試やAO入試にも変化が
言語で表現する能力が大切に

―私立大学の入試も変わるのですか?

 はい、2020年度からは、大学の個別入試も変わります。現在のAO入試や推薦入試は、調査書などの書類による選抜が主流ですが、各大学が実施する小論文などの評価方法、または共通テストの活用が必須になります。逆に一般入試では、筆記試験に加えて、志望理由書など、本人が記入する書類の活用が進められます。どちらも、「学力の3要素を多面的・総合的に評価する」という目的に基づいているのです。

―求められるものが多くて、昔よりも大変そう。家庭でできることはありますか?

 ベースとしての知識をしっかり身につけた上で、自分が考えたことを表現できる言語能力が重要になります。例えば自然体験をしたらどう感じたか問いかけて深めていく、社会活動の中で他者とのコミュニケーション力を養うなど、日頃から心がけておくとよいでしょう。


大学入試改革わる?!

これからの高校教育はこうなる!

大学入試改革では、思考力・判断力・表現力が求められるほか、英語は「読む・書く・聞く・話す」の4技能を重視するなど、大きく変化。高校教育の対応は? 公立・私立教育の視点から聞きました。

全府立高校で英語の
スピーキングテストを実施

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大阪府教育庁 教育振興室室長
向畦地 昭雄さん(むかいあぜち・あきお)

 大学入試改革で求められる、思考力・判断力・表現力について、「思考力をつけるには、思考することを意識した場面をつくることが大切です。判断力・表現力も同様で、授業の中にそうした場面をこれまで以上に増やしていくことが必要になります」と話すのは、大阪府教育庁教育振興室室長の向畦地昭雄さん。
 入試の変化を受け、2018年度から、全府立高校に、3年間で3回以上、英語でスピーチする機会をつくる“スピーキングテスト”の導入も決まっています。「英語4技能をバランスよく学んでもらいたいと考えています。CEFR(セファール)に基づき、教育委員会が、参考となる教材やテキストを用意していく予定です」
 また、昨年11月に実施されたプレテストでは、答えではなく、どう考えたかを測る問題が示されたことから、「いくつもの文章を読み、比較して、自分の意見をまとめる力をつけることが重要」と、広く読書や新聞を読むことをすすめる向畦地さん。
 「このような入試の変化に対応するためにも、高校生のみなさんには、さまざまな人に会い、他人の考えを聞く機会を持ってほしい。大学が実施する高校生向けの講座やロボットコンテストなど、高校以外でのチャレンジの場は結構たくさん用意されています」

外国語のコミュニケーション能力を表す指標で、欧米を中心に広く使われている国際標準規格。新入試の英語4技能を測る「外部検定試験」は、CEFRに対応した段階評価が用いられる

時代の変化に柔軟に
対応できるのが私学の強み

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大阪私立中学校高等学校 連合会会長
森 眞太郎さん(もり・しんたろう)

 「大学入試改革で注目されている英語4技能の習得や、学習指導要領でも強調されている主体的・探究的な学びは、これまでの授業にプラスされる要素が多いわけですから、時間的な余裕が必須です」と話すのは、大阪私立中学校高等学校連合会会長の森眞太郎さん。
 現在大阪に105校ある私立高校の多くは、すでに土曜も授業を行っており、総合的な学習の時間や課外学習の時間を使ったディベートなど、生徒の主体性を育てる取り組みも盛ん。
 また、文部科学省では、高大接続のためのeポートフォリオ(※)を2019年度入試から活用する予定です。「探究活動や生徒会活動など、生徒の学びのデータを蓄積するとともに、大学に出願する機能を持つということですので、生徒と大学とのマッチングをこれまで以上に重視するということでしょう」と森さんは分析します。
 「大学入試改革と学習指導要領の改訂は非常に大きな教育改革。ただ、カリキュラムやクラス編成を変える、ツールを使用するなど、校長判断ですぐにでもできることが多く、時代が求める教育に、比較的フレキシブルに対応できるのは、私学の強み。国際教育や探究学習など、これまでやってきたことを踏まえつつ、変化にも柔軟に対応していきます」

高大接続ポータルサイト“JAPAN e-Portfolio”のこと。2016年度から3年間の文部科学省の事業。関西学院大学をはじめ、8大学のコンソーシアムで企画・開発が進められている

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