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変わる高校教育 学習指導要領改訂のポイント【兵庫版】

学習指導要領改訂のポイント
わる高校教育
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 高等学校の学習指導要領の改訂は、2019年度から移行期間が始まり、2022年度から年次進行で実施されます。その中には耳慣れない科目名もたくさん。改訂のポイントを教えてもらいました。

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教えてくれた人
廣岡徹さん

「元・校長先生の教育ウオッチ」連載中。

さまざまな科目で“探究”がキーワード

 高等学校の学習指導要領の改訂にともない、教科・科目も再編。そのポイントについて、兵庫県教育委員会事務局高校教育課に聞きました。
 「注目したいのは、“総合的な探究の時間”。“総合的な学習の時間”が改訂され、2019年度入学生から先行実施されます。探究の時間では、実社会や実生活と自分たちとの関わりから、自分で課題を立て、情報を集め、整理・分析して考察する能力を養います。それをまとめてプレゼンテーションを行うなど、表現力も身につけます。“探究”という表現は、今回の改訂でさまざまな科目名に取り入れられます。古典探究、地理探究、日本史探究、世界史探究、理数探究などです。“何を学ぶか”だけでなく、“どのように学ぶか”“何ができるようになるか”にも着目し、身につけた知識・技能をいかに実生活に活用できるかがポイント。教育委員会では、来年度から教科ごとに県内全学校の先生と研修会を実施する予定です」

ちょこっと紹介
【論理国語】
 国語の選択科目の1つ。実社会において必要となる、論理的に書いたり批判的に読んだりする力の育成を重視した科目。
【歴史総合】
 課題の解決を視野に入れ、世界とその中における日本について、現代のさまざまな課題の形成に関わる近現代の歴史を相互的に学びます。
【公  共】
 現代社会の課題の解決に向け、自己と社会との関わりを踏まえて、自立した個人として社会に参画することや、他者と協働してよりよい社会を形成することなどについて考察。
【家庭基礎】
 家庭科は「家庭基礎」「家庭総合」から選択。基礎の改訂ポイントは、「消費者教育」。契約の重要性や消費者保護の仕組みに関する規定など、消費者教育の充実が求められています。
どうして学習指導要領改訂される?
共通一次世代の記者画像が廣岡先生画像に聞きました
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―今回の改訂の背景にある社会の変化とは?
 指導要領の中では、「意識・情報・技術をめぐる変化の早さが、加速度的になり情報化やグローバル化といった社会変化が人間の予測を超えて進展する」と現代を認識しています。それは、オックスフォード大学が、テクノロジーの発達により、今後10年から20年の間に、アメリカの総雇用者数の47%の仕事が自動化されるリスクが高いと予測してることなどにもよるでしょう。
―これからの社会で生きるために、必要な力とはどのようなもの?
 不確定な時代にあっては、人は変化に柔軟に対応していくことが求められます。そのためには従来の知識偏重型の学びではなく、自ら課題を見つけ、多くの情報や意見を集約し、解決に至る方法を考える力が重要です。
―そういう力を育成するには何が必要ですか?
 学習指導要領では、3つの柱で生き方や人生と関連づけています。①生きて働くために、何を理解しているか、何ができるかという「知識・技能」②理解していること、できることを使って、未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力」③学びを生かして社会や世界と関わり、よりよい人生を送るための「学びに向かう力・人間性」。3つが育成すべき資質・能力です。
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学びを深めるアクティブ・ラーニング
―アクティブ・ラーニングって?
 グループによる協議などを通して、一人一人が主体的に参加しつつ、ほかの生徒の考えを能動的に受け止め、より学びを深めようとするもの。教員の指導も変わります。正解を教えるのではなく、方向性を示したり違った視点を示唆したり、学びを深めるための支援を行います。
―「探求」という科目も学びを深めることと関連していますね?
 探究では、教えられて理解する以上に、自ら調べ、追及していくという姿勢が求められます。
―各高校では、どのように対応するのですか?
 考え方や取り組みは、ホームページやオープンハイスクールなどを参考にするといいでしょう。新しい教科書は、2020年度の1年生(現在の小学6年生)から導入。どの教科書を使うかで学校の考え方がわかります。2019年度からは、「高校生のための学びの基礎診断」(※)を導入する学校もありそうです。
―大学入試とは、どう関係しますか?
 “学びの質の転換”は、大学入試改革と両輪の関係。“高大接続改革”という名のもと、高校教育、大学教育、大学入学者選抜を通じて学力の3つの柱を育成・評価することが重要と考えられています。もちろん、大学入試では、「3つの柱」が多面的・総合的に評価されます。新大学入試の内容についても十分に理解して、入試に備える必要があります。ただし、基礎をきちんと身につけることを忘れないでください。
(*)高校生のための学びの基礎診断
 基礎学力の定着度を測るために創設され、文部科学省の基準を満たした民間の試験を認定する制度。2019年度から利用が始まります。国・数・英で、9団体25種類の試験が認定されていて、各学校が必要に応じて選び、活用することとなっています。

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