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学校の外の社会で必要とされる高校生のパワーとエネルギー

学校の外の社会で必要とされる高校生のパワーとエネルギー

学校の外の社会で必要とされる
高校生のパワーとエネルギー

 「皆さんが思っている以上に、社会では高校生の力を必要としています」と話す、元・公立高校校長の溝口繁美さん。これまでの経験から、その理由を話してくれました

 私は60歳で定年になり仕事を辞めました。でも生活のリズムは崩さない方が良いと考え、それまでと同じ時刻に起き、朝食を食べると駅まで散歩をする、という日々を送りました。すると、気分が落ち込んでしまいました。それまでのにぎやかな生活が一変し、あまりにも静かな寂しい生活に変わったからです。
 辞めるまでは気付かなかったのですが、高等学校は、活力とエネルギーに満ちた世界です。高校生の皆さんがそこにいて動き、息をしているだけで、とても大きな力を私はもらっていたのです。
 高等学校に勤めていたとき、有志の生徒諸君と東北の震災復興支援ボランティアに行きました。仮設住宅を訪問し、行事に参加したり、仮設住宅がある地域の中学校の生徒たちとも交流。仮設に住むお年寄りから「久しぶりに若い人と話をして笑い、元気をもらった」と言っていただきました。中学生とは一緒に部活動を行い、とても喜んでもらいました。「優しいお兄さん、お姉さんたちが来て、一緒に楽しくできた、技術的な指導に納得した」などと話してくれ、また来てほしいと言われました。

高校生がそこにいるだけで力になる

 高校生の何が評価されたのでしょうか。「勉強ができる」「技術的なことに詳しい」などよりも、もっと根源的な部分で、「高校生の思い」が皆さんに感謝され、喜ばれたのだと思います。自分に出来ることが何かあるなら、東北まで行って、少しでもお役に立ちたいという「高校生の思い」です。大げさに言うなら、高校生がそこに行き、立っていてくれるだけで良かったのだと思います。
 新しい学習指導要領では、小学校で外国語が教科になり、情報教育も加わりました。ロボットに英語を教えさせる学校も出てきましたが、ロボットより、高校生のお兄さんやお姉さんの方が、しっかり教えることができて効果があるかもしれないと、私は思います。先生よりスマホやパソコンの操作がうまい高校生の方が、ちゃんと小学生の指導ができると思います。学校の外に目を向けると、自分が考える以上に高校生のパワーとエネルギーを必要とする世界が広がっています。社会へ出て、皆さんの持てる力を発揮してください。

溝口繁美(みぞぐちしげよし)さん

溝口繁美(みぞぐちしげよし)
1954年富山県生まれ。兵庫県立高校教諭、県教育委員会、教育次長、県立神戸高等学校長を経て、現在神戸親和女子大学教授。2015年~2016年に、「奥の細道」1771㎞を踏破。

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