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フランス女性はなぜ魅力的?“消しゴムを使わない”子育て法とは

『フランス人は10着しか服を持たない』がベストセラーになるなど、つい日本人女性が憧れてしまうフランス人のファッション。しかし、「おしゃれだけでなく、子育てや夫婦関係の在り方も学ぶことができる」と言うのは、フランス人女性のライフスタイルやスキンケア関連の書籍を多く執筆してきた皮膚科専門医・作家の岩本麻奈さん。フランスで20年以上暮らしてきた彼女が見た“フランス流の子育て”にその秘密がありそうです。

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フランスの“消しゴムを使わない生き方”

岩本さんは先日、『フランスの教育・子育てから学ぶ 人生に消しゴムを使わない生き方』を刊行。フランスでは、子どもの時から“成熟した大人の生き方”を教え、正解のない人生に立ち向かう強さを与えているのだと言います。

例えば、フランスでは小学校の時から授業で万年筆を使います。それはペン跡の癖や、同じ道具を使い続けることで生まれる“愛着”という感覚、文字を美しく表現することを学ばせるため。何より大きいのは、万年筆は“消せない”ということです。消したとしても、修正液で“消した”という跡が残ります。

人生には、間違いや思い出したくないこともあるけれど、完全に消すことはできません。それを抱えて生きるのは辛いけれど、人生においては、実はそれこそが大事なこと――万年筆を通じて、そんな感覚を自然に養えるのだそう。

日本では、間違いは消しゴムで跡かたなく消してしまいます。すると、「間違い=ダメなこと」と刷り込まれ、自分が嫌だなと思うことはなかったことにしてしまう。ややもすれば、問題の本質と向き合うことを避ける体質につながります。

過ちを“水に流す”という日本の文化は、たしかに素晴らしい一面もあります。しかしフランスは、“消しゴムを使わない”ことで、間違いさえも自分の個性として育んでいく文化。そうして幼い時から自分自身との向き合い方を身につけることで、正解のない世の中の理不尽さをも「それも人生だよな」と受け止められる、大人の感性が身につきます。

岩本さんによると、「日本では社会に出てから体験するような人生の予行演習を小学校から行うことで、成熟した大人の生き方を育んでいる」のだとか。だから大勢に流されない、個性と自立心と自尊心を持った大人へと成長できるのだそうです。

家事は“女子力”ではなく、男女とも必要な生活スキル

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フランスの子育て論で大切なことは、親の幸せを優先する「ミーファースト」という考え方。子育ては思いどおりにはいかず、正解がないものです。だからこそ、子どものために親の人生を犠牲にするのではなく、自分が納得して育てていけば良い。放任主義ともまた違う。「親の幸せがあってこそ、子どもの幸せがある」という考えが根本にあります。

また、母親が子どもを甘やかして何でもしてあげたり、“お手伝い”を頼んだりするのではなく、しっかりと責任ある“役割”を与えることも大事です。お風呂掃除やお皿洗いを失敗した時、親の手伝いというポジションでは次のステップにつながりません。その子の役割として家事を任せれば、「なぜできなかったのか」「次はどうすれば良いのか」など、責任を持って次に生かそうと考えるようになります。仕事の意義や責任を、家庭で学ぶことができるのです。

なお、フランスの家庭では、家事は女性が完璧にこなすべきことでも、“女子力”の高さを競うものでもありません。男女関係なく、取得しなくてはいけない生活スキルの1つとして認識されているのです。

夫婦関係にも大事な“センシュアリズム”

書影(帯付)

もう1つ、岩本さんが主張するのが「センシュアリズム」の重要性。「センシュアル」は、日本では「官能」と訳されますが、ここでは五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)に知性や感性を加えた“心地良い感覚”を指します。

「性的な魅力ではなく、人間力で人を魅了するのがセンシュアリズム。これを潜在的にわかっているから、フランス人は異性・同性関係なく人を惹きつけるのです」(岩本さん)。

これは夫婦関係にも当てはまります。母親が父親から淑女として扱われる姿を見て、子どもはレディーファーストを自然と学んでいきます。その魅力とは、見た目の美しさだけではなく、人間的な魅力にあふれたエレガントさ、自立し、凛とした生き方。

妻をこのうえなく愛する夫と、エレガントに年齢を重ねる努力を惜しまない妻。互いのセンシュアリズムがマッチすることで、いつまでも恋愛感情をキープしながら、生涯にわたってパートナーに寄り添う愛と力を持つことができるのだそうです。

もちろん岩本さんは、すべてを「日本はダメ、フランスは良い」と結論づけているわけではありません。ただ、フランス流の子育てや教育から学べることはたくさんありそう。皆さんも良いなと感じることがあったら、取り入れてみてはいかがでしょう。

※この記事は、岩本さんの著書『フランスの教育・子育てから学ぶ 人生に消しゴムを使わない生き方』(日本経済新聞出版社)と、その刊行を記念して代官山蔦屋書店で行われたトークイベントをもとに構成しています。

参考:岩本麻奈さんブログ https://ameblo.jp/dr-mana/

(取材・文:秋山悠紀)


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