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無期転換する?しない? 非正規で働くみんなの気持ちを聞いてみた

2018年4月から始まる「無期転換ルール」を知っていますか?

これは、契約社員やパート・アルバイトとして、1つの会社で半年、1年…と期間を決めた労働契約(有期契約)を、通算で5年以上更新してきた人が、会社に申し込むことで、次から期間の定めのない労働契約(無期契約)に転換できるというものです。

 *無期転換ルールについての詳しい解説はコチラ

「無期契約」に転換すると、「次の更新で契約が終わるかも」という不安を持たなくてすみ、働き方が安定するのがメリット。

今後の働き方に影響が出そうなこのルールについて、パートや契約社員など、非正規で働く女性420人に聞きました。

「無期転換ルール」を知っている人は、まだ半数弱

まずは、このルールを知っているかどうか。

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まだ半数弱の人しか知らないという結果に。これを働き方別にみると…。

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嘱託・契約社員と派遣社員では、「詳しく知っている」人は3割強ですが、パート・アルバイトになると、ぐっと少なく6.1%。「知らなかった」人も6割以上。

この制度の認知は、働き方によって大きな差があることがわかります。

勤め先から説明を受けた人は約4分の1

そこで「無期転換ルール」について知っている人に、何で知ったか、情報源を尋ねたところ、最も多いのは「ニュース・新聞」で、「勤務先や派遣元からの説明」で知った人は全体の約4分の1でした。

こちらも働き方別にみると…。

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「勤務先や派遣元からの説明」(オレンジの棒グラフ)の割合が最も高いのは「派遣社員」で44.7%ですが、嘱託・契約社員は26.3%、パート・アルバイトになると17.5%まで下がります。

こちらも大きな差!!

さらに、「勤務先や派遣元から説明を受けた」人に、説明の中身を質問。

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勤務先や派遣元から、無期転換を「積極的に勧められた」人は10.3%。説明の内容は「個人の意思に任せるといった案内」が最も多かったのです 。

実はこのルール、働く人が「申し込み」をしたら、会社側は断ることはできません

ただし、会社側には、「申込権」が発生したことを働く人に伝える義務はないのです。

そのため、対象となる人は制度を理解し、自分に権利があるのかを自分自身で確認して、申し込む必要があります。

約6割が、今の職場で無期契約に転換を希望

有期契約で働いている回答者のうち、「無期転換ルールの利用条件を2018年4月の時点で満たしている」人は約3割。2018年中に条件を満たす予定の人を合わせると約4割。
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この人たちはそろそろ検討に入りたいところです。

別の質問では、「無期転換ルールを利用できる条件を満たしていたら、現在の勤務先で利用したい」と思っている人は約6割(*登録型派遣社員を除く。登録型派遣社員には「無期雇用派遣」という別のルールがあります)。

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この人たちが「無期転換ルール」を利用したい理由は…?

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「雇用の安定」「慣れた仕事を続けられる」が、それぞれ7割以上でした。

でも現実は…契約転換の予定がある人はまだ1割

ただし、現在の勤務先で無期転換したいと答えた人に、「実際に利用できると思うか」を聞いてみると…。

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「実際に利用して、無期労働契約を結ぶ予定」のある人は、わずか1割。「利用したいが、まだ具体的には動いていない」人が6割以上もいたのです。

4月からルールが始まることを考えると、具体的に動きだしている人は少ない印象です。

そして「利用したいが、実際に行動に移すのは難しい」という人が27%。

実行するのが難しい理由は…

・相手側がこのことをどうとらえているか、わからない(52歳)
・自分からは言い出しにくい(36歳)
・所長に伝えるのが難しい。聞いてくれるかどうかわからない(37歳)
・職場から提案していただかないと、自分から言い出しにくい(47歳)

正社員に比べて、立場の弱い契約社員やパート・アルバイト。

正当な権利だといっても、いやな顔をされたり、その後、居づらい雰囲気になるかもしれないと思ったら…。二の足を踏む気持ち、よくわかります。

転換をしたくない人は約4割。その理由とは

一方で、現在の勤務先で無期への転換をしたくない人も42%と、かなりいました。

その理由は―。

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「現在の立場のほうが働きやすい」が最も多く、次いで「契約が無期になるだけなので、あまりメリットを感じない」「現在の勤務先で長期で働くことを望まない」というものでした。

* * *

働き方改革の一環として始まる無期転換ルール。確かに契約が無期になるだけではあるけれど、非正規で働く人が将来の仕事のビジョンを描きやすくなる、というメリットがあります。

ただ今回の調査では、「自分から言い出せる雰囲気ではない」など、この話を上司としにくい職場も多いことがわかりました。

また、自ら積極的に働きかけること自体のハードルの高さも感じられました。自分がしっかりルールを理解していない段階では、スタートを切りにくい面もあるようです。

厚労省や都道府県では、具体的に動き出したい人のための相談窓口を用意しています。そのほか、詳しいサポート情報が得られる「無期転換ポータルサイト( http://muki.mhlw.go.jp/」もあります。

まずは情報収集から…という人は、こうしたサポートをチェックしてみてくださいね。
安心して働くための「無期転換ルール」とは
契約社員・パート・アルバイトの方、必見!働き方検定~無期転換ルール編


調査概要】期間:2018年2月7日(水)~2月12日(月)/サンケイリビング新聞社公式サイト「リビングWeb」「シティリビングWeb」「あんふぁんWeb」でのアンケート/ 調査対象:50代までの働く女性(全国)のうち非正規雇用者のみを集計 有効回答数:420

筆者画像リビングくらしHOW研究所 副所長 滑川恵理子
サンケイリビング新聞社で主に編集業務に携わり、2017年1月より現職。前職は首都圏のリビング新聞共通編集長。リビングくらしHOW研究所では、女ゴコロと消費がわかるさまざまなデータを収集・分析。
くらしHOWサイトFacebookで紹介しています。

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