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防災の日を前に、“災害の危険を感じる人ほど備えない”不思議を考える

大阪北部地震、西日本豪雨、そして次々と襲う台風…。今年の夏も、多くの災害に見舞われた日本列島。
くらしHOW研究所では、7月に自分の地域の安全性と災害への備えについて調査をしたのですが、なんと、安全性が低いと感じている人の方が、災害への備えが薄い傾向があることがわかりました。

なぜなのか?

みんなが行っている災害への備えの様子を紹介しながら、その不思議について考えてみたいと思います。

住んでいる地域の安全性評価、全国平均は6.1点

まず、自分が住んでいる地域の、自然災害に対する総合的な安全性を、10点満点(0~10点、数字が大きい方が安全性が高い)で評価してもらいました。

安全性評価表
すると、最も多かったのは7点で、全体の1/4を占めました。
そして、全国平均は6.1点

ちなみに最も低かったのは、中部地方で5.5点。
20代以下の平均は5.9点、60代以上の平均は6.4点。

年代別に見ると、年代が上がるほど、点数が上がっていき、地元の安全性が高いと感じています。

災害への備え~すでに準備しているものは?

災害に対して備えている人が多いアイテムは

①備蓄用の水や食料品
②家具や家電などの転倒防止・固定
③非常用持ち出し袋

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上のグラフを見ると、年代が上がるほど、いろいろな災害への備えをしています。
また、安全性評価が高くなるに従って、準備しているアイテム数が多い傾向もわかりますね。

今後準備したいものは、 非常用持ち出し袋

 今後準備したいと多くの人が考えているアイテムは

①非常用持ち出し袋
②備蓄用の水や食料品
③家具や家電などの転倒防止・固定
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赤い矢印の向きがその上のグラフと反対を向いていて、前の質問で「すでに準備しているもの」が少なかった人たちのほうが、今後準備したいアイテムを多く挙げています。

半数以上の家庭に、3日分以上の備蓄があるけれど…

さて、家庭での備蓄の目安は、家族全員分の3日分~7日分の水や食料といわれています。そこで、どの程度の備蓄をしているかを聞いたところ…。

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ここでも、年代が下がるほど、また安全性評価が低いほど、備蓄量が少ないのでした。

防災訓練に参加する人は16.6%。特に20代が少ない

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20代・30代は「行われていることを知らない」人が3割おり、特に20代は参加率が7.2%と特に低くなりました。
よく参加しているのは60代以上。参加経験ありが6割いて、「毎回+時々」も平均の倍の3割以上。

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訓練への今後の参加意向では、「参加したい」はわずか5%以下ですが、「都合が合えば参加したい」は6割。
ただし安全性評価が0~3層は、参加意向も低めでした。

では情報収集は? 若い世代の方が情報を集めていそうですが・・・

みんなが、災害対策として日ごろから確認している情報の上位は、

①自宅周辺の避難所とルート
②緊急時の家族の連絡方法
③雨雲レーダーなどの災害予測情報

そして4位には、「日ごろから確認している情報は特にない」(2割)が。

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グラフを見ると、年代別では、30代・50代が、安全性評価ではポイントが高い人の方が、確認する情報の種類が多いですね。

防災アプリを最も使っているのは50代!?

また、いざという時の災害情報・災害予測上の情報源を挙げてもらう設問では、

①テレビ・ラジオ・新聞などのニュースや情報番組
②ネットのニュースサイト・情報サイト
③自治体のホームページ

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テレビなどのニュースは50代・60代で9割を占めますが、年代が下がるほどダウン。20代はツイッターを情報源としている人が約4割いてダントツです。

また、今後の活用が期待される災害情報アプリの活用はまだ15%前後。少ない中でも、50代は2割が使用し、各年代中トップでした。

自治体の広報無線や広報車を挙げた人は60代以上に多く、自治体のホームページをチェックする人が多いのは50代…。

と、いうことで、最も災害の情報収集に積極的なのは、ネットもマスメディアもアプリも使う、50代といえそうです。

ネットにはネットの良さが、テレビや新聞にはマスならではの良さがあるので、偏らずにバランスよく、というのは大事なことかもしれません。


ここまで見てきたように、
自分の住んでいる地域の安全性評価が高い人は・・・

・年代が上の人が多い傾向
・災害に備えている人が多い

一方で、自分の住んでいる地域の安全性評価が低い人は・・・

・若い年代が多い傾向
・災害への備えをしていない人が多い
・ただし、準備をしなくては、防災訓練に参加しなくては、と思っている

実際にハザードマップを見ると、リスクの有無を確認できるし、どこに避難すべきかも把握できます。
必要な備蓄ができれば、少なくても“できていない”という不安感はぬぐえます。
防災訓練に参加すると、いざという時の対処について、多少なりともリアルに考えられますね。

つまり・・・逆なのではないでしょうか。

情報収集や準備をすることが、不安を軽減することにつながる。

起こるかもしれない災害のことを、客観的に考えたり、準備をしたりすることで、“なんとなく”のこわさを感じなくなり、「地域の安全性の評価」が高くなる、というわけ。

知ること、体験することは力になります。

『都合が合ったら』参加したい防災訓練、今年はぜひ『都合を合わせて』参加してみてはいかがでしょうか。


詳細なデータはくらしHOW研究所サイトで公開中!
防災についてのアンケート(女性/2018年/全国)

【調査概要】期間: 2018.7.11~07.16 / サンケイリビング新聞社公式サイト「リビングWeb」「シティリビングWeb」「あんふぁんWeb」でのアンケート / 調査対象:全国の女性 /有効回答数1279

筆者画像リビングくらしHOW研究所 所長 滑川恵理子
サンケイリビング新聞社で主に編集業務に携わり、前職は首都圏のリビング新聞共通編集長。リビングくらしHOW研究所では、2017年1月から、女ゴコロと消費がわかるさまざまなデータを収集・分析。
くらしHOWサイトFacebookで紹介しています。

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