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台湾の「萬里蟹」は今が旬!カニと食べ合わせNGの意外な食材とは?

台湾の秋といえば海の恵み・天然「萬里蟹」
漁港の市場で水揚げしたてのカニが食べられる

日本では冬が旬のカニですが、台湾ではカニといえば秋の味覚。中国の「上海蟹」は有名ですが、台湾にも絶品のカニがあるんです。

台湾の北部海域でとれる天然のカニで、総称は「萬里蟹(ワンリーシエ)」、それぞれの名前は、シマイシガニ(花蟹)、ジャノメガザミ(三點蟹)、トウヨウイシガニ(石蟳)の3種類。どれも日本では見たことがありませんでした。

一番のおすすめは、漁港の市場で水揚げされたばかりのものをいただくこと。見た目はワタリガニ系で、足ではなく身の部分を食べるタイプですね。

今回は、台北から車で約1時間、基隆(キールン)市・和平島の漁港へ行ってきました。水槽にカニが満載! むちゃくちゃ元気な活カニにテンションが上がります。種類によって身の質感や味わいが異なるので、食べ比べてみると楽しいですよ。

台湾・基隆・和平島の海鮮市場
台湾・基隆・和平島の魚市場
▲水揚げされたて・ピチピチのカニがいっぱい!

台湾・基隆・和平島の魚市場のお兄さん
▲おいしいカニを選んでくれた海鮮店のお兄さん

カニの他、日本では見かけない貝類などもたくさん。市場の並びには「代客料理」という看板を掲げた食堂があり、自分で買った海鮮を持ち込んで、手数料だけで調理してもらうことができるんです。楽しくておいしい!

台湾・基隆・和平島の代客料理店
▲買ってきた食材の種類・数をチェックしてもらい、調理方法を指定します

台湾・基隆・和平島の代客料理店
▲あとは席について待つだけ!

台湾・基隆で食べたカニ
▲蒸し上がったカニ。一種類一匹ずつ買いました。台湾ではワイルドに甲羅の真ん中で切ってある
台湾・基隆で食べたカニ
▲身がぎっしり!オレンジ色の卵はすごく濃厚

 

カニと食べ合わせNGの食材は、旬が同じあの果物
中医学の伝統の知恵は科学的にも実証済み

台湾の秋の必食・カニですが、友達はこう私に釘を刺しました。
「カニと柿は中毒になるから一緒に食べちゃダメだよ!」

カニと柿。シャレみたいですが、絶対に一緒に食べてはいけないそうなのです。初めて聞きました。台湾でも秋には柿がたくさんとれて、干し柿(柿餅)がたくさん出回ります。

台湾の干し柿
▲日本のより大きくて平たい台湾の干し柿

一緒に食べると体に害があるという「食べ合わせ」、中国語では食物の「相剋(シャンクー)」と言います。伝統的な知恵ですが、「カニと柿」の相克については現代科学でもその正しさが実証されています。

カニには豊富なタンパク質が含まれており、一方、柿には大量のタンニンが含まれています。柿のタンニンには強力なタンパク質凝固作用があり、日本でも古くから柿渋が清酒の清澄剤(酒の中のタンパク質を凝固・沈殿させる)に使われてきました。

カニと柿を一緒に食べてしまうと、カニのタンパク質が胃の中で凝固してしまいます。結果、胃腸への負担が増加し、体に悪いという訳です。

また、緑茶赤ワインにもタンニンが含まれるため、同様の化学反応が起きてしまいます。胃腸が弱い人はちょっと気にしてみてください。

 

中医学では「冷え」は体調不良の元凶として警戒
カニを健康的に食べるための注意ポイント

カニと柿の相克を、中医学は「冷え」の問題として説明します。冷えは体の代謝を落とす原因となるため、中医学では基本的に体を冷やす飲食物をかなり嫌います

カニも柿も、体を冷やしてしまう「寒性」の食材なので、一緒に食べるのは避けた方が良いという考え方です。

基本的に、海鮮全般は体を冷やす食材だといわれます。一方で、刺身に添えられる薬味のわさびや大葉、シソの実などは、体を温めてくれます。一緒に食べることで自然と体を冷やしすぎないようになっているなんて、うまくできてますよね。

刺身と薬味
▲実は中医学的にすごく理にかなっている刺身と薬味

ですから、冷え性で胃腸が強くない人がカニを食べる時は、物理的&中医学的温度に気を配ってみましょう。台湾で教えてもらった「カニを食する際の心得」は次の通りです。

●冷たい飲み物をがばがば飲まない
胃を冷やすだけでなく、大量の液体によって胃液が薄まり、消化能力が落ちてしまいます。

●カニと一緒に温かい料理を食べる
冷たいサラダやオードブルよりも、物理的に温かい料理を選んだ方が胃腸にダメージを与えません。

●カニと一緒に食べる他の料理で「温・熱性」食材を補う
カニとは別に、にら、大葉(シソ)、ショウガ、長ねぎ、ニンニク、トウガラシ、味噌など、体をあたためてくれる食材を使った料理をいただくと、カニによる体の冷やしすぎが防げます。

●極度に脂っこいものは避ける
台湾で、柿のほかにカニと一緒に食べるのは避けた方が良いといわれる食材にはピーナッツがあります。ピーナッツは脂質が多く含まれ、消化するのにエネルギーが必要で、胃腸に負担がかかるからです。カニと一緒に食べる料理も、脂っこいものは控えめに。

日本もこれからカニの季節が本格化しますね。カニを健康的に楽しむためには「冷え」を避ける料理や食材を意識しておきましょう。もちろん、台湾のカニは今が一番おいしい時期なので、ぜひ一度お試しいただきたいです。

台湾の花蟹
▲華やかなしま模様の「花蟹」

台湾の三点蟹
▲背中の三つの点が特徴的な「三点蟹」

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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