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年末年始の胃の不調に!漢方薬に使われるヤマイモ、台湾的活用法

知ってた?ヤマイモっていろんな漢方薬に入ってるんです

台湾で、日本にいるときよりたくさん食べるようになった食材のひとつがヤマイモです。中国語でヤマイモは「山藥(シャンヤオ)」と呼ばれ、その名の通り生薬として漢方薬にも入っているんですよ。

漢方薬で使われるのはヤマイモを乾燥させたもので「准山(ジュンシャン)」という名前です。日本の漢方薬では「山薬(さんやく)」という名前で、滋養強壮や止瀉薬として「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」や「啓脾湯(けいひとう)」などに入っています。また、薬膳スープの定番材料でもあります。

准山
▲乾燥ヤマイモ(准山)は、胃腸のはたらきを助ける生薬

 

台湾のヤマイモは晩秋が旬
ヤマイモづくしフルコースにびっくり

新北市政府を出発したばかりのバスの中で、ノリノリのガイドさんがこう聞きました。
「みなさ~ん!ヤマイモの料理といえば?」
私以外の全員:「ヤマイモパイコースープ!!!」

ええっ、そうなのか!と、台湾の奥様方の中で一人感心する日本人の私。ヤマイモパイコースープ(山藥排骨湯)は、ヤマイモ料理の代表。これ、台湾の常識のようです。

台湾では、台北市を囲むように位置する新北市でヤマイモが栽培されていて、晩秋が収穫期。「ヤマイモづくしのフルコース」という文字に引かれて、産地で開催される「ヤマイモまつり」ツアーに参加してみました。

台湾・新北市「ヤマイモまつり」会場
▲「ヤマイモまつり」会場(新北市・雙溪區)

台湾・新北市双渓区の「ヤマイモまつり」会場

会場では、優良品質と評価されたヤマイモ農家さんの表彰式も。

台湾・新北市のヤマイモ農家さんたち
▲台湾・新北市のヤマイモ農家さんたち

そして、おトクな産地直販。台湾のヤマイモは日本のよりちょっと細い印象です。

台湾のヤマイモ「山藥」

そして、きました!ヤマイモづくしコース。以下、怒濤の写真でお伝えします。

ヤマイモのサラダ
▲サラダに生のヤマイモ。シャキシャキ。

ヤマイモの春雨スープ
▲ヤマイモたっぷりの春雨スープ。

中華おこわ・ヤマイモ添え
▲中華風おこわにもヤマイモ。ほくほく。

蒸し魚・ヤマイモ添え
▲蒸し魚にもヤマイモ。

鶏とヤマイモのスープ
▲鶏スープにもヤマイモ。

スナップえんどう・海鮮とヤマイモのとろみ炒め
▲スナップえんどう、エビ・イカ・キクラゲのとろみ炒めにもヤマイモ。炒めてもおいしい

日本では、ヤマイモってとろろか生で切ったものかしか食べたことがなかったんですが、いろんな料理に使えるんですね~。そしてびっくりしたのが食後のデザート。サツマイモとヤマイモとナツメが入った、温かい甘いスープです。自然な甘さ。

サツマイモとヤマイモの甘いスープ

それから、会場で試飲があった「ヤマイモ+りんごジュース」ミルク。牛乳・ヤマイモ・りんごジュースをミキサーにかけたもので、とろっとしていてすごくおいしかったです。びっくり。お子さんとか、好きだと思います。

ヤマイモとりんごジュースの試飲
▲「とろろ+りんごジュース+牛乳」。恐る恐る飲みましたが意外に合う…!

 

ヤマイモは優秀な胃腸の食薬
定番のパイコースープは、簡単でおいしい

ヤマイモは、中医学の分類では「味:甘、性:平」。味にクセがなく、体を冷やしたり温めたりする強い力もないので、どんな時も比較的気軽に使える「食薬(しょくやく:体に良い食材)」です。

「山薬」の主な効能は「補脾益腎」、消化を助けて胃腸の調子をととのえることとされます。(ただし、便秘ぎみ・風邪をひいている時には食べすぎは避けましょう。)

台湾では、胃腸の調子が悪いときに「四神湯(四臣湯とも)」という豚のモツスープがよく飲まれます。「四神」というのは山薬(さんやく)、芡実(けんじつ)、蓮子(れんし)、茯苓(ぶくりょう)の4種類の生薬です。
(※生薬名はすべて日本での呼び方)

台北・四神湯のお店
▲「四神湯」のお店(台北市)

台湾の奥さんたちの超定番ヤマイモメニュー・パイコースープは、日本でも簡単に作れるのでご紹介しておきますね。鶏肉で作ってもおいしいですよ。骨からダシが出るので、スープにはスペアリブや手羽元など、骨付き肉がいいと思います。具材もお好みで加えてください。

◆台湾の定番・ヤマイモパイコースープ(山藥排骨湯)
【材料】(3~4人分)
ヤマイモ:250g/豚スペアリブ:300g/酒:大さじ1/塩・こしょう:適量(お好みで)※今回はさらにナツメ(5個)、クコの実(小さじ1)もプラス。ほんのり甘みが出ます。
【作りかた】
①スペアリブはお湯で下ゆで(5~10分)し、アクと血を流水で洗い流す。
②鍋にスペアリブ、水(肉より2cm上くらいまで)、酒を入れ、40分ほど煮込む。
(※お湯が減ってきたら適宜足してください。)
③ヤマイモは皮をむいて一口サイズの乱切りにし、表面のネバネバを洗い流す。(※ヤマイモのネバネバが気になる場合は軽く素揚げするといいですよ。)
④鍋にヤマイモ(とナツメ)を加えて、10~15分煮る。
(クコの実はすぐふやけるので、火を止める数分前に入れる)
⑤塩・コショウで味をととのえる。

ヤマイモパイコースープ(山藥排骨湯)▲味つけはシンプルに塩・こしょうだけですが、スペアリブ(パイコー)からダシが出るのでうまみもしっかりあります

また、ヤマイモは白米に比べてカロリーも低いので、ダイエットしたい人にもオススメです。

◆可食部100gあたりのカロリー [出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)]
うるち米:358kcal
ながいも(生):65kcal
じゃがいも(生):76kcal
さつまいも(生):134kcal

ヤマイモってこんなにいろんな料理に使えるんだ…!と目からウロコの台湾ヤマイモツアーでした。みなさんも、胃腸の調子がちょっとおかしいと感じたら、山の薬「山薬」を温かいスープでいただいてみてはいかがでしょう?

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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