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ハイビスカス茶はあの花じゃない!高脂血・高血圧対策にもなる「洛神花」

ハイビスカスティーのイメージ写真のウソ
私たちがよく知っている「あの花」じゃないんです

赤い色が鮮やかな、酸っぱくておいしいハイビスカスのお茶。
原料はこの花だと思っていませんか?私は思っていました。

よく見かけるハイビスカスの写真

違うんですよ!!!

西洋ハーブのイメージが強いハイビスカスですが、実は台湾でもメジャーで、「洛神花(ルオシェンファ)」という名前で呼ばれています。
台湾では、お茶だけではなくおやつとしても一般的。「蜜餞(ミージエン)」という砂糖漬けになっていて、「ハイビスカス食べる?」と言って出されたのがこれです。

洛神花(ハイビスカス)の蜜餞(砂糖漬け)

果肉(?)は小粒の梅干しみたいにコリコリした食感で、甘酸っぱくておいしいんだけど…ハイビスカスの花に、こんな部分あったっけ?

スマホで「ハイビスカス」を画像検索し、私たちがよく知っているあのハイビスカスの写真を見せると、「えっ、これじゃないよ」という返事が。
ええっ、じゃあ今食べているこのハイビスカスはいったい…?!

食用ハイビスカスの名前は「ローゼル」
お茶の原料は花びらではなく「がく」の部分

台湾では全土で洛神花(ハイビスカス)が栽培されていますが、最も産出量が多いのは東部の台東県。収穫時期は11月から12月ごろです。私が訪れたのは台東県・金峰郷にある台湾原住民族・パイワン(排湾)族の村です。

集落に入るとすぐに「あっ!これがあの砂糖漬けの正体だ!!」と気がつきました。

台湾・台東の洛神花
▲たくさんあった!洛神花(ルオシェンファ)

ハーブティーや砂糖漬けで使われる食用ハイビスカスは日本語では「ローゼル」と呼ばれる品種。花が終わった後、種を包んで成長してくる「がく」の部分を使います。花びらじゃないんですね。花が咲いている時はこんな感じ。

洛神花
▲花の真ん中の穴から、がくが見えています

確かに見た目からして全然違う…。ハワイのイメージ写真などで見かけるあのおなじみのハイビスカスは観賞用品種で、お茶を作ることはできません。私、長年勘違いしていましたよ…ショック。

 

台湾・台東のパイワン族の村で収穫&手づくり体験

今回訪れたのは、台東県・太麻里駅から車で10分ほど、太平洋を望む斜面にぽっかり現れる新興村。スーパーもコンビニもない、素朴な小さな集落です。道沿いや家の壁はパイワン族独特の文様で彩られていて、いわゆる「中華」な雰囲気はまったくありません。これもまた台湾の一つの表情です。

台湾原住民・パイワン族の頭目の家(台東県)
▲高山地帯の複数の集落からパイワン族が移住してきた新興村。部族の頭目のお宅前には、パイワン族が信仰する蛇の文様を描いた大きな碑が

この集落にある「麻茶屋民宿」では、洛神花の収穫時期限定で、摘み取りと砂糖漬け作り体験をさせてくれます。民宿が所有している裏山の畑へは、オーナーさんのバイクに乗せてもらって向かいました。

洛神花(ハイビスカス)畑

今回はお茶ではなく砂糖漬け用なので、小さくて柔らかいものを中心に採ります。茎にとげがあるので軍手着用が必須。

洛神花の収穫作業
▲収穫の見本を見せてくれる「麻茶屋民宿」のオーナー・孟月仙さん。枝ごと切り取る

洛神花の処理
▲枝から「がく」を切り離した後、特別な道具で種を抜く

枝から切り離した「がく」に金属棒のような道具をぶすっと刺すと、ぽこっと種が取れます。おもしろ~い! 食用ハイビスカス・ローゼルは一年草なので、この種を翌年作付けするんだそう。

洛神花の種取り
▲洛神花の種取り

種を取ったらきれいに洗って、平らにつぶしながら、グラニュー糖と交互に瓶に詰めます。3日後くらいから食べられます。

手づくり洛神花蜜餞
▲仕込み完了!手づくりのハイビスカス砂糖漬け。民宿では自家製のものを販売もしています

収穫体験の後、近所にある洛神花茶の工場にも連れて行ってもらいました。薪を焚く乾燥機でカラカラの状態にすると、私たちがよく飲むあのハイビスカスティーになります。

洛神花(ハイビスカス)茶の工場

乾燥待ちの洛神花

私がイメージしていたハイビスカスとは全然違うものだった食用ハイビスカス「ローゼル」。台湾で、やっとその正体を知りました。

 

美容だけじゃない!疲労回復に抗酸化
臨床実験では血中コレステロール濃度やシワが改善

女性が好きな美容ハーブティーというイメージのハイビスカスティーですが、台湾ではもっと広い意味での健康茶として飲まれています。

酸っぱい味と鮮やかな赤い色が特徴のハイビスカスティーには、疲労回復効果があるクエン酸、リンゴ酸、ビタミンCが含まれています。さらに、抗酸化作用があるアントシアニンやフラボノイドの他、ポリフェノールなど多くの栄養成分が入っています。

台湾で「洛神花(ハイビスカス)茶」の健康効果として真っ先に挙がるのは、抗酸化成分による血中コレステロールの低下作用。高血圧や動脈硬化が心配な人におすすめの健康茶なんです。

台湾の中山医学大学栄養学科の研究チームが、平均年齢48歳・高脂血症患者40人の男女に対して行った臨床実験では、一日200ccの温かいハイビスカス茶を6カ月継続飲用した結果、血中コレステロール濃度が2割以上低下し、血圧も下がったという報告があります。

また、同臨床実験では、肌の保水性や血色が15%改善し、肌表面のシワの深さが5割減少したという結果も出たそうです。

洛神花(ハイビスカス)農家のおじさんも、
洛神花茶は、女性にとっては美容飲料、男性にとっては強壮剤だから、老若男女問わず毎日飲んだらいいよ!
と言っていました。

中医学では、体の熱を取る(清熱)、利尿、顔の肌の潤いと血色アップ(養顔)、シミ改善(消斑)、解毒、アルコール分解(解酒)などの効果があるとされています。

洛神花(ハイビスカス)

うーん、思っていた以上にすごいぞ、ハイビスカス。
酸味が強いので砂糖の入れすぎには要注意ですが、上手に取り入れていくと、いろいろな良いことがありそうですよ。

洛神花(ハイビスカス)茶工場のお兄さんと
▲ハイビスカスティー工場の優しいお兄さんにもらった「洛神花茶」、大事に飲みます!

[SHOP INFO] 麻茶屋民宿(Macawu Homestay)
住所:臺東縣金峰鄉新興村64號
電話番号:0918590006
URL(中国語):http://machawu.com.tw/
(※ホテル予約の大手サイトにも掲載あり、ハイビスカス体験は期間限定)

 

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松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

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