1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. かき氷が熱中症の原因に!暑さ対策には常識とは真逆のコレが大事

かき氷が熱中症の原因に!暑さ対策には常識とは真逆のコレが大事

暑くてかき氷を食べたら逆に熱中症になりかけた話

先月、冷夏モードの東京から取材のため台湾に行ってきました。
私はもともと暑さにはめっぽう強いのですが、今回たぶん初めて、熱中症になりかけました。

熱中症:暑さによって体温調節機能が乱れたり、体内の水分量・塩分量のバランスが崩れたりして起こるさまざまな体調不良。めまい、けいれん、失神、頭痛、吐き気などの症状が起こる。

気温35℃を超える炎天下の中で歩き回っていたら、お風呂でのぼせたようになってしまいました。これはたぶん熱中症の一歩手前だ!
なので、普段はほとんど食べないかき氷を食べたんですよ。いや~、おいしかった!体がすっと冷えて楽になりました。

台湾苗栗県南庄郷の名物・桂花(キンモクセイ)かき氷
▲キンモクセイ(桂花)シロップがかかった素朴なかき氷。下の方にはミニ白玉などの具材が入ってます(苗栗県・南庄郷にて)

…が、その夜、本当に久しぶりに片頭痛の発作が起きました。
私の片頭痛は血管が拡張することが原因だとわかっているので、あわててスーパーで袋入りのロックアイスを買い、こめかみのあたりを冷やしながら、文字通り七転八倒する一夜を過ごしました。

翌日、この話を台湾の友人にしたら、
「な~にやってんの!(呆)
 暑い時にかき氷なんか食べたら熱中症になるに決まってるでしょうが!!」
と叱られました。

ええええ?かき氷がダメだったの?

「冷たいものは体の熱を下げてくれない」
驚きの矛盾の中にある真理

【ご注意】ここから先は熱中症予防の話で、熱中症への対応法ではありません。既に熱中症の症状が出ている場合は、医師の指示に従って速やかに体温を下げる措置をとってください。

中国語では、熱中症や暑気あたりのことを「中暑(ジョンシュー)」と言います。「暑さに中(あた)る」ということですね。

私「えええ、『中暑』になりそうだったから冷たいかき氷を食べたのに?」

友人「冷たいものは、体の熱を取ってはくれないんだよ!」

…そんなバカな。なんという矛盾に満ちた一文!

友人「冷たいものは、内臓を冷やして体温調節の邪魔をする。体に溜まった熱を一時的に体の奥に押し込めるだけで、その熱は消えない。後からまたその熱がぶり返してきて調子が悪くなるんだよ。
だから、暑い時ほど冷たいものは食べたり飲んだりしない方がいいの!」

私「それって…台湾の常識?(汗)」
友人「うん。常識。(きっぱり)」

そんな…台湾の夏の名物「マンゴーかき氷」も食べられなくなってしまう…。(分量と体調に気をつければ大丈夫です!)

 

熱を逃すには、発汗と血行を促すことが大切
「陽気」を損なうと体温を調節する能力が落ちる

どういうメカニズムで「体温を下げたいなら冷たいもの禁止」なのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

体温を下げるために体が無意識に行う対応は3つあります。
をかいて、気化熱で体内の熱を逃がす
呼吸して体内の熱を逃がす(体が熱いと呼吸が荒くなりますよね)
・体の末梢の血流を増やして皮膚の表面温度を上げ、体内の熱を逃がす

この3つが健全に機能していれば、人間の体は一定の温度が保てます。
でも、冷たいものを一気に口から摂取した場合、体温との温度差は35℃以上。その強烈な刺激が脳に伝わって血管が自然と収縮し、手足など末端の血管に血液がゆきわたらなくなります

中医学的にいうと、冷たいものは人の体の「陽の気」を損ない、胃腸の働きを悪くします。だからお腹を壊したりするんですね。加えて、体が自らの力で「余計な熱を排出する(清熱)」のを邪魔してしまいます

また、汗だくになるのは不快ですが、これはとても大事な体温調節反応。汗は自然に出しましょう。どんどん水分を使ってしまうため、暑い時には意識して水分を補給することが大切です。
●水はのどが渇く前に少しずつ飲む
●最低でも常温、ベストは体温に近いぬるま湯
やはりここでも、冷たいものは厳禁です。

「優子はなんでそんなに水を飲まないの?」と、上に書いた友人に言われました。私も今では台湾人をまねして水筒を持ち歩いていて、結構よく飲んでいたつもりなんですが、その友人は一日に最低2リットルは水を飲むと言っていました。

プラスチック製水筒
▲中華圏の人はよくこういうシンプルな水筒にただの水を入れて持っています。むしろ常温「が」いいので、保温機能は必要ないのです

 

「熱いお茶」の体を冷やす効果は氷水以上
「清熱」効果のある野菜や果物もおすすめ

体を冷やすのに氷水よりも効果があるのは、実は「熱いお茶」です
その原理は上に書いた通りで、血流を促進し発汗を促すことによるもの。さらに、お茶の中にはカリウムが豊富に含まれており、利尿作用(尿の排出によっても体温は下がります)が効くのだそう。

また、体の熱を取る「清熱」作用がある野菜やフルーツもあります。身近なものでは、
・きゅうり
・スイカ
・トマト
・バナナ
などです。これらにもカリウムと水分が多く含まれています。

トマトとキュウリ

かき氷で「中暑」になりかけた数日後、常連になっている台北の豆花(トウファ:豆乳を使った台湾スイーツ)店に行ったところ、仲良しのおかみさんがこう言いました。

おかみさん「暑いね~!暑気あたりとか大丈夫?」
私「いや、割とやばいです」
おかみさん「それならスイカが載ってる豆花にしなさい!」

…ああ、やっぱり。台湾の人はちゃんとわかってるんだ。
私も冷たいものには気をつけて、ここから先の暑さを乗り切ろう、と思いました。
みなさんも、一時の爽快感に負けず、冷たくないもので上手に体を冷やして熱中症知らずの夏をお過ごしくださいね!

台湾・騒豆花のマンゴースイカ豆花
▲マンゴー&スイカ豆花(やっぱりマンゴーも食べたかったのでミックスにしました)

[SHOP INFO] ※日本にも店舗(新宿・横浜)あります!
騒豆花(Sao Dou Hua)
台湾公式サイト(中国語):https://www.saodouhua.com.tw/
日本公式サイト(日本語):https://www.saodouhua.jp/

 

 

s-IMG_5833s

松浦優子/台湾情報ライター/漢方養生指導士・漢方上級スタイリスト/東京都港区出身の40代。元Web広告ディレクター。現在は外国人向け日本語教師のほか、台湾経済ニュースの翻訳、ライターとして活動。一年のうち1カ月以上は台湾に滞在し、台湾の文化や歴史、中医学(漢方)の養生法など、気になるテーマを探求中。インドア派、愛猫家。台湾で得た一番の宝物は、あたたかい台湾の人たちとの友情とご縁。

この記事が気に入ったら「リビングWeb」をフォローしてね。新着記事やおすすめ記事のおしらせを好きな方法で受け取れます。

人気記事ランキング

  1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. かき氷が熱中症の原因に!暑さ対策には常識とは真逆のコレが大事

会員登録・変更