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「がん」ってどういうもの?~治療の最前線 知っておこう!がんの特徴と治療 治療編 アンケートに答えると、QUOカードが当たる

がんは、日本人の死因の第1位(厚生労働省2017年データより)。今や、生涯に何らかのがんにかかる確率は、約50%(2人に1人)となり、私たちが思っているよりも身近な病気です。
人はなぜ、がんになるのでしょうか?
がんができる仕組みを知って、がんの特徴や治療について考えてみましょう。

帝京大学医療技術学部の鈴木教授に聞きました がんの予防と治療Q&A

鈴木崇彦さん

帝京大学医療技術学部診療放射線学科教授。東北薬科大学薬学部卒業、東北薬科大学院薬学研究科博士課程前期課程修了。バイオ系研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科講師(放射線研究領域/放射線分子医学部門)などを経て、2014年より現職。専門は放射線生物学、放射線防護学。

「がん」の特徴や治療法などについて、帝京大学医療技術学部診療放射線学科の教授・鈴木崇彦さんに聞きました。

「がん」って、どういう病気ですか?

一部の臓器を除き、人の体には、失われた細胞を補い、細胞数を一定に保つ仕組みがあります。しかし、細胞内の遺伝子が傷つくことによってこの仕組みが失われ、必要以上に細胞が増えることで、からだの栄養を奪い取ったり、臓器の働きを妨げてしまうのが「がん」という病気です。
人間の体は、たくさんの細胞からできています。その細胞は遺伝子をコピーしながら細胞分裂を繰り返しています。その際、なんらかの原因で遺伝子に傷ができたり、コピーミスをして遺伝子に異常が生じたまま細胞分裂したりすることがあります。

私たちの体内では、毎日、遺伝子が傷ついた細胞、異常な細胞ができています。それでも、体には遺伝子を修復したり、異常な細胞を退治したりする仕組みが備わっているため、がん化した細胞が全て発がんにまで進むことはありません。しかし、中には異常な細胞が、監視の目をすり抜けて、無制限に増えたり、全身に広がったりする場合があります。
これが、がんができる仕組みです。

がんができる仕組みについては、人間の生命維持の仕組みと密接に関わっています。長生きすれば、それだけ遺伝子の傷も受けやすくなるため、がんは老化の一種とも言われています。

多段階発がんの仕組み

がんを早期に発見することが大事な理由は?

がんが大きくなるためには、相当な時間が必要になります。1個のがん細胞が1cmのがんに成長するまで約15年~20年の時間がかかると言われています。

しかし、1cmが2cmになるのにかかる時間は、わずか2年程度。がん細胞の数が増えると、加速度的にぐんと増えていくのです。「早期がん」とは、一般的に1cm以下のがんを指しますから、やはり、がんで死なないためには、検診で早期に見つけて、早期治療でたたくという2段構えが基本となっています。

ただし、がんには特別なものもあり、進行がとても早いがんがある一方で、進行がとても遅いがんもあります。進行度は部位、タイプ、年齢によって異なる場合もありますので、注意が必要です。

がんは予防できますか?(がんのリスク)

喫煙、飲酒、肥満、運動不足など、生活習慣の違いによって、がんのリスクに違いがあります。
がんの予防という観点では、生活習慣を見直し、健康的な生活をすることが大事だと言えるでしょう。

実は放射線も、がんのリスクがあります。私たちは、宇宙、大地などからの自然放射線を日々受けていて、その量をゼロにすることはできません。だからこそ放射線は、「ある・なし」ではなく、放射線の量を知ることが重要なのです。生活習慣によるがんのリスクと比較して、放射線の量について考えることも必要ですね。

がんのリスク(生活習慣)

※飲酒については、エタノール換算量を示す

がんのリスク(放射線)

※放射線の発がんリスクは広島・長崎の原爆による瞬間的な被ばくを分析したデータ(固形がんのみ)であり、長期にわたる被ばくの影響を観察したものではありません。

※相対リスクとは、被ばくしていない人を1とした時、被ばくした人のがんリスクが何倍になるかを表す値です。

出典:国立がん研究センターウェブサイト

出典:環境省ウェブサイト

身の回りの放射線 被ばく線量の比較(早見図)

出典:
・国連化学委員会(UNSCEAR)2008年報告書
・国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告
・日本放射線技師会医療被ばくガイドライン
・新版 生活環境放射線(国民線量の算定)等により
放射線医学総合研究所が作成(2013年5月)

がんの治療には、どんな方法がありますか?

がんの治療法は、技術の進歩や医学研究の成果とともに変わっていきます。
がんの種類にもよりますが、外科手術、薬物療法(抗がん剤治療)、放射線治療の3つの方法を上手に組み合わせて、これまでの治療経験から患者さんのがんに最も良いと思われる方法が選択されます。

例えば、乳がんは転移しやすいがんで、もともと乳房で発生したがんが、血管やリンパを通して、他の部位に転移することがあります。この転移を防ぐために、手術後に抗がん剤治療を行うことがあります。

がんとひと言でいっても、がんの性質は、患者さん一人ひとり違います。治療の進め方については、通常、放射線診断医、治療医、外科医、腫瘍内科医(薬物療法を担当)などそれぞれの専門家が集まって検討されます。

「放射線治療」は、どのような場合に行われますか?

放射線治療は、X線などの放射線を病巣に照射し、がんを消滅させたり、小さくしたりする治療法です。利点は、体にメスを入れる必要がなく、臓器の機能や形を残して治療できることです。
全身に広がったがんには抗がん剤治療が用いられますが、局所のがんをたたく場合には放射線治療が効果的です。

皮膚がんなどは、放射線治療のみで治療が終わるケースもありますし、外科手術との併用では、再発を防ぐために手術の前後に行われたりします。また、骨転移による痛みを和らげる場合にも、放射線治療が行われます。

左:高精度放射線治療システム 右:別室のモニターで状況を把握
(撮影協力/帝京大学医学部附属病院)

上:高精度放射線治療システム 下:別室のモニターで状況を把握
(撮影協力/帝京大学医学部附属病院)

がんの診断・治療で、放射線はどれくらい使われていますか?

学生教育のためのX線撮影実習室
(撮影協力/帝京大学医療技術学部)

放射線は透過力を利用してがんの場所、大きさを特定することが得意ですから、がんの検診・診断には、X線を使った検査が多く行われています。
一方、治療では、がんの種類を考慮しながら治療法を選択していくことになります。女性に多い乳がんでは、乳房温存手術後に放射線治療が行われることも増えてきています。

帝京大学医学部附属病院での実績(取材当日)は、放射線治療は、61件、CT検査は146件でした。
はじめにCTを使った検診、つまりがんや周囲の組織の位置を特定します。そして、放射線診断医、治療医などからなるチームで、綿密な治療計画を立て、放射線をどの方向から、どのくらいの量を何回に分けて照射するかを検討します。治療計画ができると、今度は人体模型を使ってシミュレーションを行います。正確に放射線が当たっているか等、1週間ほどかけて確認していきます。
そして治療計画通りシミュレーションできていることを確認できれば、実際に放射線治療を行うことになります。

まとめ

  • がんは、細胞の遺伝子損傷によって生じる病気。体には本来、損傷した遺伝子を修復する仕組みが備わっているが、修復が不完全な場合には、がんになる可能性がある
  • 生活習慣の違い、放射線の量などによって、がんのリスクは変化する。放射線のがんリスクでは「ある・なし」ではなく、その量が重要となる
  • がんの治療法は、外科手術、薬物療法(抗がん剤治療)、放射線治療の3つが一般的。放射線治療では、放射線を病巣に照射することによって、がんを消滅させたり、小さくしたりすることができる
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応募締め切り:2019年4月24日(水)

問い合わせ
公益財団法人 日本科学技術振興財団
03-3212-8504

▼放射線教育支援サイト“らでぃ”
https://www.radi-edu.jp/

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