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野田市 空き家対策

野田市 空き家対策

「空家バンク」で物件情報を公開

説明してくれた大久保さん(左)と石崎さん

 空き家が全国で増加し、周辺環境に及ぼす悪影響が問題となっています。空き家対策は今では過疎地域だけでなく都市部にも共通する課題です。野田市は2013年に条例を制定し「空家(あきや)バンク」を設けるなど、早くから対策に取り組んできました。担当する市防災安全課の大久保崇雄さんと石崎光さんにとことん聞いてきました。

総務省「住宅・土地統計調査」からとことん行政編集部で作成。(※)本文末尾参照

空き家が増えてる?放置するとどうなる?

身近な通りで空き家を見かけることはありませんか。家屋が傷み、敷地内に雑草がはびこっているような光景を目にした人も少なくないのでは。

全国の空き家(※)の数は2013年で318万戸。1983年には149万戸で、この20年間に2.1倍にもなりました(総務省「住宅・土地統計調査」、5年毎に実施)。空き家というと、かつては過疎地域で顕著でしたが、都市部でも人口減少や高齢者の増加を背景に目立ってきました。

空き家の放置は周囲にさまざまな問題を引き起こします。蚊やハエ、ネズミなどが繁殖すれば、衛生面が悪化します。地震や風水害の時には、屋根瓦が飛んだり壁が崩れるなどの危険があります。また、不法侵入・占拠やゴミの不法投棄など犯罪の温床にもなりかねません。まちの景観にとってもマイナスです。

「情報提供のあったところは1軒、1軒見て回ります」と石崎さん

総務省「住宅・土地統計調査」からとことん行政編集部で作成。(※)本文末尾参照

気になる空き家を見つけたら連絡を

生活環境を守り、安全で安心なまちづくりのために空き家対策は欠かせません。野田市は2013年10月、管理不全な空家を減らす「野田市空家等の適正管理に関する条例」を制定。その中で空き家情報を一般から集め、その物件を利用したい人へつなごうという取り組みを開始しました。

総務省の統計によると、市内の空き家数は、2008年の2,690戸から2013年には3,080戸へと増加。全64,980戸の4.7%です。防災安全課の石崎さんは「今後も徐々に増えていく」と予想し、適切な管理がされていない空き家の情報提供を呼び掛けています。

情報提供は誰でもOK。電話や窓口来庁のほか、市のホームページに用意されたメールフォームからも連絡できます。情報を受けると、防災安全課がその現場に出向き状況を確認し、そのうえで所有者に空き家を適切に管理するよう連絡します。

2月までに届けられた情報は延べ558件にのぼりました。防災安全課はそのうち約433件を管理の行き届かない空き家とみなし、書面を郵送して適切な管理を依頼。地道な努力が功を奏し「7割強にあたる313件については所有者が何らかの対応をしてくれました」と石崎さん。

空家バンクを紹介した「のだ市報」2月15日号

「空家バンク」への物件登録を案内

空き家を放置から管理へと進めるのが対策の第一歩ですが、一方で所有者が売却や賃貸を希望する場合も多々あります。その際、相手を見つけるのに役立つのが「野田市空家バンク」。市がホームページに物件情報を掲載し、だれもが閲覧できるようにしたものです。これまで登録された物件は延べ14件。3月現在では2件が公開されています。バンクへ物件登録(無料)をするには、建物が建築基準法に違反しない、所有者が市税を完納しているなどの要件を満たす必要があります。

空家バンクの仕組み(野田市提供の情報からとことん行政編集部で作成)

求む! 空き家を利用したい人

バンクの物件を購入したり借りたりする希望者も、登録が必要です(無料)。現在この利用登録者は58人。「一般の住居としての利用のほか、飲食店、教室、福祉などの事業をしたいなど、さまざまなニーズがあります」と大久保さん。空き家の利用・活用に対する関心は高いと見ています。

市内の空き家3,080戸のうち腐朽や破損のないものは2,140戸で、7割近くもあります。これらは大規模な改修をしなくても活用できる可能性があると見られます。今ある住宅を無駄にしない。再利用を促す観点からも利用登録者をさらに増やしたいと防災安全課は考えています。

「千葉県南部など市外からの利用登録もあります」と大久保さん

登録者に改修費用を助成

空き家を活用するには、そのリニューアルが欠かせない場合がほとんど。このため市は、改修工事費用の一部を助成する制度を設けています。賃貸しようとする物件所有者、及び登録物件を購入した人が対象で、審査のうえ25万円を上限とし費用の2分の1を交付します。

「立地や価格面で民間流通ルートには乗りにくい物件でも、バンクでは双方のニーズの橋渡しができます」と大久保さん。これまで登録された物件のうち5件が成約に至りました。なお、交渉・契約は当事者間で直接行ってもらいます。

野田市ホームページでは情報提供、物件登録、利用登録の詳しい案内が網羅されています

「全国の人から野田に関心を寄せてもらいたい」と大久保さんと石崎さん

「全国版空き家バンク・空き地バンク」への参加で全国に発信

空き家バンクは今では多くの自治体が取り入れています。国土交通省の調査では、全自治体の約4割(763自治体)が設置済み、約2割の自治体(276自治体)が設置予定となっています。しかし、それぞれがバラバラで、利用しずらい面も。そこで同省は昨年10月、「全国版空き家・空き地バンク」の試行運用を開始しました。この全国版バンクは各自治体の情報を包括的に扱うもので、どこからでも各地の物件を簡単に検索できるようにしたシステムです。市も参加を予定しています。

地域の防災防犯の観点からスタートした野田市空家バンクですが、「全国版バンクへの参加を機に遠方からのアクセスが増え、移住・定住につながれば」と大久保さん。物件の発掘と紹介もシティ・セールスの一翼を担うようになると展望しています。


問い合わせ:野田市防災安全課 TEL:04-7136-1779
野田市空家対策
http://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/anzen/bouhan/index.html

(※)総務省「住宅・土地統計調査」における「その他の住宅」。賃貸・売却用で現在空き家となっているものや別荘などたまに寝泊まりする人がいる二次的利用のものを除く人の住んでいない住宅のことで、一般的な意味での「空き家」に相当(本文中の空き家はこれを指す)。

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