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我孫子市民図書館

我孫子市民図書館

本を通してこの街が好きになる

 手賀沼のほとり、緑あふれる手賀沼公園に建つ我孫子市生涯学習センター「アビスタ」。同市自慢の市民図書館・アビスタ本館はこのスタイリッシュな建物の中にあります。開館から16年経ちましたが、その魅力は衰えていません。人口に対する利用登録者数の割合、人口1人当たりの貸出数は近隣市を大きく上回っています。文化拠点として市民から多くの支持を集めてきた同館。その“今”について、館長の櫻井實さん、館長補佐の穐村喜代子さんにとことん聞いてきました。

説明してくれた櫻井さん(左)と穐村さん

自然豊かな環境にとけこんでいます

JR我孫子駅南口から徒歩約10分の風光明媚な手賀沼公園。その中に我孫子市生涯学習センター「アビスタ」が誕生したのは2002年。16年経った今も「明るく広々としていて、きれいですね」と声をかけられると穐村さんは言います。

「アビスタ」は図書館と公民館の複合施設です。敷地面積は5,302㎡。鉄筋2階建ての建物は平たい形状で、周囲の景観と調和を見せています。

1階にある図書館の延床面積は1,426㎡。ワンフロアの館内は広々としています。外に面した部分の多くが床から天井までガラス張り。外光が取り込まれ、明るい窓辺には閲覧席が設けられています。櫻井さんは「公園に来た人、公民館のイベントに来た人など、図書館目当てでない人も立ち寄ってくれる」とロケーションや複合施設のメリットを話します。

木立の中に佇む市民図書館・アビスタ本館

入口左手にカウンター、正面に雑誌の書架

手賀沼も眺望できる閲覧席

子どもたちに読んでほしい本があります

同館が力を入れているのが絵本・児童書です。「こどものほんコーナー」には本の世界に迷いこむかのような波型状の書架を配置。このコーナーの一角、「おはなしの部屋」は子どもたちが靴を脱いで自由に本を読むことができる場所で、絵本の読み聞かせなども行われます。

「児童書の選書には特に力を入れています」と穐村さん。子どもたちの次々読むパワーはすごいけど、読む本を選ぶ力はまだ持っていない。「それぞれの成長過程で読んでほしいと思う本を、図書館職員が厳選しています」。

本を選ぶのには同館が作成した冊子(ブックリスト)が役に立ちます。本の内容を紹介したもので、子どもの年代別に6種類あります。

照明器具もかわいい「こどものほんコーナー」

上がり框(かまち)になった「おはなしの部屋」。暖炉の上には画家・大社(おおこそ)玲子さんの絵

6種類のブックリスト。今年3月発行の改訂第3版「ブック・SELECTION—1・2ねんせいよう—」は70冊の本を紹介した88ページの力作(手前右端)

我孫子にゆかりの文人を紹介します

郷土資料の保存、紹介にも力点を置いています。「まちづくり・郷土コーナー」はそのためのスペース。大正時代に我孫子に住んだジャーナリスト・杉村楚人冠や白樺派の作家・志賀直哉に関する資料などがあります。図書館から徒歩15分圏内には杉村楚人冠記念館、白樺文学館、志賀直哉邸跡などが点在しており、講演会などのイベントをこれらの施設と共同で企画したり、各施設の保管する蔵書整理に協力したりと、連携にも積極的に取り組んでいます。

郷土コーナーでは絶版になって手に入らない本も閲覧できます。そんな本の一つ、杉村楚人冠の『湖畔吟』は櫻井さんのお気に入りの一冊。「我孫子での生活や手賀沼周辺の自然が書かれた随筆です。ジャーナリストらしいアイロニーを含んだ文章を楽しんでください」。

まちづくり・郷土資料コーナー

「我孫子市ゆかりの人と作品」、「志賀直哉が住んでいたころの我孫子区地図」などのパネルを掲示

 当コーナーにもブックリスト「我孫子を調べる」があります。夏休み自由研究ネタを探す子どもから歴史好きの大人まで、参考になる本を多数紹介しています。

プロフェッショナル集団が支えます

全国の公立図書館の中には、行政効率化の一環として民間委託されたものがあります。カフェを併設してお茶を飲みながら本を読めるなど民間ならではのサービスが話題を呼ぶ一方で、蔵書の選定や保存に対するノウハウの不足といった問題点も浮上しています。

我孫子市は公設公営を続けてきました。常勤職員15人のうち12人は司書の資格を持っており、異動なく図書館だけに勤務する専門職です。非常勤の嘱託職員も全員、司書資格のある人が採用され、図書館のプロフェッショナルが運営にあたっています。櫻井さんは「だからこそ目先の流行にとらわれず、ノウハウを蓄積し、継続的な質の維持・向上ができている」と話します。

貸出カウンターで職員のみなさん。開館時は全員で「おはようございます」と挨拶でお出迎え

図書館を通して我孫子を好きになって

我孫子市は人口に対する利用登録者数の割合、人口1人当たりの貸出数が近隣市と比べて高く、いわば「本好きの街」。しかし昨今の推移を見ると、弱含み。穐村さんは「絵本は軽くてすぐ読めるので、一度に10冊借りてくれます。大人の本はそうはいかない。少子高齢化の影響を感じる」と分析しながらも、「小さい頃からここで本に親しみ、自分の街を知り、大人になっていったん他所へ行っても、またこの街に戻ってくる。そう思ってもらうために魅力ある図書館を目指したい」と抱負を語ります。来館を待つばかりでなく、市内の小中学校とも連携し、読書習慣を育む企画から学校図書館の充実まで幅広く提案していく考えです。

登録者数(平成28年度末)と貸出冊数(平成28年度累計)は各市の図書館統計。人口は「千葉県毎月常住人口」(平成29年4月1日現在)。とことん行政編集部で作成

「さまざまなジャンルの本が揃っているので、なかなか本に接する機会のない方もぜひ足を運んでみてください」と櫻井さん、穐村さん


我孫子市民図書館
千葉県我孫子市若松26-4
TEL:04-7184-1110
https://www.library.city.abiko.chiba.jp/

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