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野田市 連続立体交差事業

野田市 連続立体交差事業

東武線・野田市駅と愛宕駅を高架に

 野田市の南端から北西に向かい、中央部で西へ折れ江戸川を渡って埼玉県へと抜ける東武アーバンパークライン(野田線)。市は千葉県、東武鉄道と共同で、梅郷駅から清水公園駅までの間の連続立体交差事業に取り組んでいます。昨年末には高架駅として生まれ変わる野田市駅と愛宕駅の駅舎デザインが発表されました。駅構内や車窓から着々と進む工事の状況を目にすると、完成への期待が高まります。事業の狙いから街づくりへの波及効果まで、市・都市整備課を訪ねとことん聞いてきました。

説明してくれた都市整備課鉄道高架係長の中山高裕さん

電車が高架橋の上を走ります

連続立体交差事業の対象区間は、東武鉄道の駅で市内最南にある梅郷駅から清水公園駅までの間の7割弱、約2.9kmです。この区間で道路と鉄道が連続的に立体交差し、野田市駅と愛宕駅は高架駅となります。野田市、千葉県、東武鉄道の三者が2008年度、共同で事業に着手しました。2020年度末の高架切り替え、2023年度末の事業完了を目標としています。全体事業費は353億円で、うち324億円を国(161億円)、千葉県(108億円)、野田市(55億円)が負担。残り29億円が東武鉄道です。

高架化は「仮線方式」で行われています。既設の線路の場所に高架線を建設するのですが、そのために仮の線路を敷設し、完成までこれを使用して列車の営業運行を続けます。この場合、仮線用地の取得が大変そうですが、都市整備課鉄道高架係の係長、中山高裕さんは「東武鉄道が既設線に隣接して複線化の用地を所有しており、仮の線路を設置するにあたり、それを活用できました」と話します。昨年3月には全線で仮線での運行が開始されました。

野田市提供資料をもとにとことん行政編集部で作成。2021年度の「野田市駅(東側)二次施工」は、2面4線化及びトロリー線の敷設

連続立体交差事業の整備イメージ図(野田市提供)

踏切除去でさまざまな効果が

完成時には11カ所の踏切が一挙になくなります。踏切事故や踏切待ちによる交通渋滞の解消、騒音・大気汚染の軽減が期待されます。

野田市駅と愛宕駅周辺では、埼玉県や茨城県からの主要道路が鉄道と交差し、交通渋滞が慢性的に発生しています。事業区間では「踏切1か所で1日あたり平均5.1時間も遮断機が下りている計算です」と中山さん。「踏切がなくなると、平均旅行速度(※)が2.1倍、時速にすると約11kmアップし、走行性が向上するという試算もあります」。この周辺には二次救急医療機関であるキッコーマン総合病院と小張総合病院があり、救急搬送時間の短縮のためにも踏切除去は重要です。

※旅行速度は道路の一定区間距離を旅行時間で除した値。旅行時間は移動に要した時間で、信号待ちや交通渋滞による停止を含む。

仮線運行開始にあわせて愛宕駅東側に設けられた仮駅舎

愛宕駅の仮設駅内。改札口(写真左)を入ると柏方面行きホームに出ます。東口ロータリーに通じる階段の左には車いす用のスロープを設置

愛宕駅東口ロータリーから見た跨線橋。跨線橋下にある仮線は最終的に撤去されます。高架線はさらに向こう側(西側)にできます

生まれ変わる2つの駅

昨年の「市報のだ」12月15日号で、新しくなる野田市駅と愛宕駅の完成イメージが発表されました。両駅周辺は、商業施設や都市機能が集まる中心市街地として市が整備を進めている地区です。両駅はいわば野田の玄関口であり、駅舎にはそれにふさわしいデザインが求められます。中山さんは「それぞれのデザイン・コンセプトを決めるため、多くの関係者と時間をかけて話し合いました」と振り返ります。

野田市駅は、醤油醸造の歴史が色濃くあり、近くに千秋社(旧野田商誘銀行)や興風会館といった経済産業省が認定する近代化産業遺産があります。コンセプトは「歴史に寄り添い発展する街~近代化産業遺産との調和」。デザインはレトロなイメージとしました。レンガ調の外壁がノスタルジックな印象を醸し出します。

愛宕駅は、野田市駅と対比させ、よりモダンな要素を取り入れています。コンセプトは「生まれ変わる愛宕~未来へ進む新たな街のシンボル」。江戸時代に盛んだった江戸川の水運からモチーフを得ました。川の流れを過去・現代から未来への時の移ろいに重ね、高瀬舟が進むイメージを街が未来へと進化するイメージに重ねています。外壁のデザインは、船と白い帆、そして揺れる川の水面を表します。

注目されるのは駅舎デザインだけではありません。エレベーターやエスカレーター、多機能トイレなどの完備によりバリアフリー化が実現します。また、両駅とも1階部分に自由通路の広い空間ができるので、その有効活用が期待されます。

野田市駅完成イメージ(鳥観図、野田市提供)。旧野田市駅舎のレンガ調の外観を彷彿とさせます

愛宕駅完成イメージ(野田市提供)

「千葉県の産業・交通遺跡」(1998年千葉県教育委員会)、「路線図・駅情報」(東武鉄道ホームページ)をもとに、とことん行政編集部で作成

高架化を未来へつなぐ

連続立体交差事業により新たな街づくりがスタートします。中山さんは「高架化を街の未来へつなげたい」と先を見据えます。

高架下には約2万m²のスペースができます。このうち85%は東武鉄道が利用し、商業施設などの誘致が予想されます。残り15%分の約3千m²を野田市が利用できる見込みです。高架下の利用形態について昨年度市が庁内各課にアンケート調査を実施したところ、さまざまな意見が出されました。これを受け市は、駅を利用する市民にとって便利な施設を幅広く検討していく考えです。

愛宕駅は東西両方で駅前広場の整備が予定されています。「実は、最近愛宕駅には外国人観光客が大勢いらっしゃるんですよ」と中山さん。お目当ては駅東口からすぐの場所にある戸隠流忍法の「武神館」道場。ネットやテレビで話題になり、世界各地から忍術の教えを請おうと訪れる人が後を絶たないのだとか。「思わぬところで野田市の魅力が発信されていると感じました」。新駅舎についても「外国のみなさんの撮影ポイントとなり、SNSで拡散してもらえたらうれしいですね。市としてもその情報発信のスピードに負けないように頑張っていきたい」と話します。

「高架化により、線路で分断されていた街の一体化が図れます」と中山さん

愛宕駅の柏方面行き仮線のホーム。工事中の駅西側が見えます(写真左)

野田市駅の南側で建設中の高架橋

2017年5月から発行されている「東武野田線(野田市)連続立体交差事業ニュース」。写真や図で進捗状況がよくわかります。駅などでの配布のほか、ホームページで公開中 http://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/kankyo/koutsu/1021348/


野田市都市整備課 TEL:04-7125-1111(代表)
http://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/kankyo/koutsu/1009782/

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