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広げよう支援の輪 真備町に全国から集まるボランティアの生の声

  • 2018/12/07 UP!

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 西日本豪雨の浸水被害を受けた倉敷市真備町では、復興に向けて全国各地からボランティアが駆け付け、日々作業が続いています。現地は今どんな状況なのか、ボランティアの作業やニーズはどうなのか…倉敷市災害ボランティアセンター長の日野林典人さんに聞きました。ボランティアの声もお届けします。

作業中
11月15日(木)、真備町で作業するボランティアこの日のボランティア数は123人(現地活動者100人、運営ボランティア23人)

復興が本格化するのはこれから
息の長い支援をお願いします

日野林典人さん
(倉敷市災害ボランティアセンター長)

復興の現状

水害で約6000棟が被害を受け、約4000棟が2階まで水につかりました。仮設住宅やみなし仮設に身を寄せている人が多く、日中は仮設から真備町の自宅に通って片付けをして、夜は仮設に戻る人が多いので、地区内に住んでいる人はまだ少ないのが現状です。水道はほぼ復旧したのですが、電気がまだのところもあります。
玉島に設けていた倉敷市災害ボランティアセンターは、10月、真備地区に移転。拠点を移すことにより、被災者のより近くでより丁寧に寄り添う活動を展開していきたいと考えています(来年3月末までは運営の予定)。

ボランティアの流れ

午前9時~10時にセンターで受け付け。集まったボランティアに対し、「今日はこんな作業があります」と紹介し、できそうな活動に対して挙手していただきます。現地には送迎車や自家用車で移動し、午前10時から午後4時前まで活動。午後4時までにボランティアセンターに戻ります。

作業と注意点

床や土壁をはがす、1階の天井を落とす、床下を掃除する、泥をブラシで落とすなどの作業が多いです。解体が決まって家具を運び出してほしいという依頼もあります。
外気は寒いのですが、作業していると汗をかくので温度調整できる服装を。カビやほこりが舞っているため、ゴーグルやマスクの持参がお薦め。長靴は鉄板インソールの入ったものがベスト。昼食や水分は持参してください。活動に必要な資機材は用意してあります。できれば事前にボランティア保険に加入することをお勧めします。地元の社会福祉協議会に行けば350円で入れます(来年3月31日まで有効)。

今後のニーズ

作業が完了する件数もありますが、新たな依頼も来るので、150件前後のニーズで推移しています。ニーズの数とその日に稼働できるボランティア数は今はちょうどいいくらいです。これから寒くなってきてボランティアが減ると予想されますが、ニーズは減りませんし、まだまだ地域に潜在したニーズがあります。そこで当センターでは、ローラー調査を実施して被災地域を回り、状況の確認をしています。ニーズを整理し、見通しを立てるため、12月から毎週水曜はこうした作業をする日に設定。水曜のみボランティアの受け入れをお休みします。
全国各地からボランティアが集まっていて県外のボランティアが約半数。参加者数が落ち着いてきている一方、復旧・復興はまだこれからが本番です。息の長い支援をお願いします。

ボランティアに助けられています 被災者の一人、Tさん(真備町、70歳)
ボランティアの力はすごい! 当初は避難所から自宅に通って一人で片付けをしていましたが、一人の力ではどうにもならないと感じていました。ボランティアに入ってもらうようになって本当に助かっています。ボランティアの人たちはいろいろな家を回っている人が多くて、どうしようと困っていたら「ここはこうした方がいいですよ」とアイデアをくれます。また、全国各地から来てくれているボランティアと話ができるのも、とても元気づけられます。自分も、次はボランティアする側に回りたいです。
巽(たつみ) 亜紀さん
(奈良県、39歳)

1カ月に1度くらい来たい
初めて来たのが8月。今日で5回目です。被災したおうちの方が、被災直後はどうだったか、今はどんな状況かなどいろいろな話をしてくださいます。今日は壁をはがした後の、砂を掃除する作業をしました。仕事の休みを利用しながら、1カ月に1度くらいは来たいなと思っています。

左・奈良岡 寛之さん(北海道、39歳)、
右・安藤 吉男さん(同、37歳)

地震を経験して他の手助けをしたくなった
9月に北海道で地震を経験し、自分も被災して、各地の状況を知っておきたい、もっと手助けを必要としている地域があるはずだと思っていました。交通費は会社が負担してくれています。2日間参加し、家具の運び出しや庭木の撤去などをやりました。参加してみて、自分が想像していたより、事態が深刻だったことを知りました。

山本 聰之(としゆき)さん(岡山市、64歳)岡山市東区には27回、真備町には43回参加。ボランティアセンターの運営の手伝いも

ボランティアに来て感動をもらっている
土日は赤十字の防災ボランティアとして、平日は一般ボランティアとして入っています。「平日もニーズがあるよ」「ボランティアに来てよ」と言いたいです。全国から来ているボランティアと話をすると感動がもらえます。感動をもらいにボランティアをしているようなものです。一方、被災者の中にはボランティアセンターの存在をまだ知らない人や、「頼んだら悪い」と思って一人コツコツ作業しているお年寄りもいます。そういう人たちとボランティアをつなぐ活動も必要です。何かあったときは報道されますが、すぐに忘れられてしまう傾向があります。でもそこにはずっと人が生きています。仮設に住んでいる被災者が孤立しないようこれからも活動していきたいです。

左・平松 聖史さん(愛知県、47歳)、
安藤 晃治さん(同、35歳)

勤務先の制度を利用して参加
勤務先の会社から「被災地でボランティアをしませんか」という案内があり、申し込みました。有給休暇を利用でき、交通費や宿泊費は会社負担なので、参加しやすかったです。1人3日間、2人1組になり、交代でボランティアセンターの運営の手伝いをしています。今までボランティアをしたことがありませんでしたが、参加してよかったです。募集案内を見て「ボランティアってまだ募集しているの?」という声もありました。地元で被災地の現状を伝えたいと思います。

太田 秀人さん(東京都、36歳)

ボランティアセンターの受け入れ態勢が素晴らしい
大阪地震ボランティアの後、倉敷に来ました。大阪も倉敷もボランティアセンターでの受け入れ態勢が整っており、素晴らしいと思いました。道具も支援物資がそろっており、自分みたいな遠方からのボランティアには大助かりです。ただ、家屋は深刻な被害を受けていて作業内容はハードでした。
家主の方は休憩中などに笑顔で今回の被災、真備地区の現状や今後の見通しについて話してくれましたが、被災者の気持ちを察すると、自分からは笑顔は出せませんでした。一番印象に残ったのは、この現状がいつ終わるのか、いつ見通しがつくのか、全く分からないという言葉でした。ボランティアにしても、いつまでボランティアが来て作業を手伝ってくれるか分からないとのこと。
今回、伺った家屋の現状を考えると家主だけで片付けられる量ではなく、大勢の人手がまだまだ必要と感じました。北海道地震も起きてボランティアの重要性は高まる一方、西日本豪雨の被災地支援もまだこれからが勝負の作業になるかと思います。それには人手が必要で、また時間を見つけて倉敷に行こうと思います。
個人的にはボランティアをすることでいろんな方と出会え、たくさんのことを経験できて充実した貴重な1日でした。

倉敷市災害ボランティアセンター

☎086(697)0111(月~日曜9:00~16:00)
※つながりにくいことがあります
場所:倉敷市真備健康福祉館(まびいきいきプラザ)
倉敷市真備町川辺2271
一般ボランティアの受け付けは9:00~10:00
12月以降、水曜はボランティア活動はお休みします。
また、雨の予報の場合、中止になります。事前にHPで確認を
〇JR新倉敷駅の北口から送迎バスが出ています。
8:30、9:00、9:30 ※帰りの便もあります
〇井原線「川辺宿駅」から徒歩2分
〇車の場合は倉敷市災害ボランティアセンター駐車場(まびいきいきプラザ)へ。駐車場の受け入れは30分前の8:30から
受付方法は①事前ネット申し込み②当日受け付けの2つ。
※事前ネット申し込みの場合も所定の受付時間内にセンターで受け付けを。当日、スマートフォンアプリまたはパソコンから紙に印刷したQRコードを、受付で提示

一般ボランティア以外にも軽トラック持ち込みで運搬等の活動ができる方、ワゴン車等でボランティアの送迎ができる方、大工さんや建築系の技術者で、壁や床、天井などの解体の知識と技術のある方、募集中。

◆写真洗浄ボランティアも募集中
真備町写真洗浄会(予約不要)
災害ボランティアセンターと場所が異なるので注意を
日時:12月9日(日)、16日(日)10:00〜16:00
場所:真備保健福祉会館2階第1会議室(倉敷市真備町箭田1161-1)
※参加人数により、一部屋外作業となる場合があるため、防寒対策を。荒天時などで中止する場合があります

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2018年12月8日号掲載

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