【編集部の本棚】圧倒的な存在感を放つ猫から 〝人生〟を考えさせられる作品「猫鳴り」

【編集部の本棚】圧倒的な存在感を放つ猫から 〝人生〟を考えさせられる作品「猫鳴り」

圧倒的な存在感を放つ猫から
〝人生〟を考えさせられる作品

編集部 Y・T select

イヤミス度     ★★★★☆

やっぱり猫が好き度 ★★★★★

猫鳴り

著者/沼田 まほかる
(双葉社、定価524円+税)

 文中に何度も出てくる表題の〝猫鳴り〟という聞き慣れない言葉。読み進めていくうちにその意味が明らかに。また、猫の生き方から〝人生〟を考えさせられる重厚な作品です。
ようやく授かった子どもを流産し、哀しみとともに暮らす中年夫婦の藤治と信枝のもとに現れた一匹の子猫。モンと名付けられたその猫と、それを取り巻く人間たちとの濃密な関係が描かれています。
三部で構成され、一部はモンに亡き子を重ねる信枝、二部はモンを捨てた少女・アヤメと不登校の同級生・行雄、三部は晩年の藤治が主人公。
ペットロスで落ち込んでいた頃、書店で思わず手に取った一冊。表紙のほのぼのとしたタッチとは対照的に、登場人物たちの抱える〝闇〟と、すさまじいほど〝生きること〟に執着する猫の描写にいい意味で裏切られました。

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