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ロカボ提唱の医師監修 糖質オフでダイエット&糖尿病予防

  • 2018/02/22 UP!

ロカボ提唱の医師に聞く

糖質オフで糖尿病予防

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 今や国民病といわれる糖尿病は、高血糖が続くことで発症します。日本の有病者数は、2016年時点で過去最高の約1000万人に。糖尿病治療・研究に取り組み、ゆるやかな糖質制限(=ロカボ)を提唱する山田悟先生に、読者から集まった疑問に答えて教えてもらいました。

※アンケートはリビングWeb で2017年12/21~2018年1/10 に実施。有効回答数1345

教えてもらったのは…
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北里大学北里研究所病院
糖尿病センター長 山田悟先生

日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医。おいしく食べる喜びを損なわない食事として、ロカボ食を推進する

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血糖値を上げる栄養素は“糖質”だけ

 高血糖の原因となる糖質の正体を聞くと、「糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたもの。食べると体内でブドウ糖に分解され、血液中に入って血糖になります。血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のこと。血糖値を上げる栄養素は、糖質だけです」と山田先生。
糖質オフの食品が増えている理由は、「これまで糖尿病や肥満予防には、カロリー制限が有効といわれてきました。しかし、カロリー制限は実はメリットが少なく、本当に制限すべきは糖質だということが医学論文で実証され、糖尿病の治療食にも糖質制限食が採用されてきています。糖質オフ食品が増えたのも、その流れからです」。糖質制限を味方につけ、健康やダイエットに役立てたいですね。

血糖値と食事をチェック

1. 糖尿病は治らない

 糖尿病とは、血糖値を下げるインスリンが十分作用せず、血糖値が異常に高い状態が続く病気。根治療法が見つかっておらず、発病すると治りません。しかし、患者の約90%は食事や運動不足、肥満などが原因で発症する2型糖尿病。血糖管理の正しい知識があれば、未然に防ぐことができます。まずは、健康診断で測定した空腹時血糖をチェックしてみてください。

血糖値(空腹時)の判定基準

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2. 閉経後、動脈硬化症のリスク増

 糖尿病自体に自覚症状はありませんが、本当に怖いのは合併症。放置すると血管自体が傷み、高い確率で3大合併症(下記)を併発します。さらに、動脈硬化症を併発すると、心臓や脳につながる太い血管が傷むため、直接命に関わることも。特に女性は閉経後、血管をやわらかく保っていた女性ホルモンの減少で動脈硬化症のリスクが高くなるので要注意。

<糖尿病の3大合併症>

糖尿病網膜症…目の病気。進行すると失明の危険も
糖尿病腎症…腎臓の病気。進行すると人工透析が必要に
糖尿病神経障害…手足の感覚の麻痺、尿失禁など

3. 食後血糖は薬局で測定できる

 糖尿病になる1~2年前から空腹時血糖には異常が見られるのに対し、食後血糖は発症の6~10年前から異常が見られます。食後血糖の異常に早く気づくことが、実は糖尿病予防には大事です。健康な人の食後血糖は140mg/dL未満、140~199mg/dLは予備軍で、200mg/dL以上ならば糖尿病と診断されます。

食後血糖は、ドラッグストアの店頭で測定できます(有料)。食後1時間後を目安に来店し、測ってみてください。実施店舗は、「ゆびさきセルフ測定室」で調べられます。

4. 腹八分目はとんでもない

 日本では腹八分目がいいという刷り込みがありますが、アメリカの研究で、88%に減らした食事ですら、筋肉や骨が衰えることが分かっています。筋肉が減ると血糖値が上がりやすくなりますが、もととなるタンパク質が、日本人は総じて不足しがち。肉や魚、卵、大豆製品は、おなかいっぱい食べてください。
タンパク質摂取の目安は、1食あたり20g。肉なら100~120g食べるとそのくらいになります。卵1個・豆腐半丁で、それぞれ6~8gほどタンパク質が取れるので、うまく組み合わせて。

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読者のギモンに山田先生が解答

 はい。血糖値が異常に高いのが糖尿病。血糖値を上げるのは、すべての栄養素の中で糖質だけですから、その関係は密接です。
上がった血糖値を下げられるのは、すい臓から分泌されるインスリンだけですが、日本人はもともとインスリンの分泌能力が低い民族。高血糖が続いたり、年齢を重ねることで、さらにインスリン分泌能力は低下します。糖尿病予防は、糖質を制限し、食後高血糖を引き起こさないことに尽きます。

 はい。食べた糖質はブドウ糖になって血液から肝臓や筋肉に取り込まれますが、量が多くて貯蔵しきれなくなると、脂肪細胞に取り込まれて中性脂肪になります。糖質を減らすことは、脂肪蓄積の抑制につながるのです。
糖質制限ダイエットは、糖質だけ控えればいいので、簡単に続けやすいのが特長。タンパク質や脂質は、糖質と一緒に取ると血糖値上昇のブレーキになり、筋肉や骨密度の衰えの予防にもなるので、むしろしっかり取ることを勧めます。

 毎食後の血糖値上昇を抑えるため、1日ではなく1食あたりで量の調整を。ゼロに近づける必要はなく、下限20gとし、まずは「主食を半分」に。ごはんなら半膳、食パンなら6~8枚切り、麺類なら1/2玉にして、その分おかずを増やしてください。

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 たくさんあります。肉・魚・卵・乳製品・野菜(イモ・根菜を除く)・きのこ・大豆・ナッツ類・油はすべて低め。カロリー制限ダイエットでは敵だったバターやオイルも、気にせず食べて大丈夫です。

 フルーツは全般的に高め。ちくわやウインナーなどの加工食品は、デンプンが使われることが多いです。栄養成分表示の炭水化物がほぼ糖質と同数値なので、確認を。ざるそばも1枚40~50gと高め。

 高齢の方には、非常に適しています。加齢とともに筋肉が減って代謝が落ちると、ブドウ糖を取り込む場所が減り、血糖値が上がりやすくなります。30代からは、糖質は控え、筋肉のもととなるタンパク質をしっかり食べる食事にシフトしていきましょう。
子どもや20代以下の若者は、エネルギー消費が高く、糖質をたくさん取っても血糖値はあまり上がりません。食事制限はトラウマになることもあるので、気にせずよく食べ、運動を。肥満対策にはおすすめです。

 間食は1日糖質10gまでOK。アーモンドチョコ5個、ポテトチップス10枚、アイスクリームやプリンはカップ半分くらいまで大丈夫。糖質オフのスイーツも大いに活用して、甘いものを楽しんで。


 糖尿病対策で実施していることは?(複数回答)

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食事に気を使ってます
成分表示の炭水化物をチェック(33歳)
ビールは糖質カットのものに(42歳)
間食はゆで卵やヨーグルト(39歳)
ごはんにコンニャクを混ぜる(47歳)
料理に砂糖を使わずに、タマネギなど甘味のある野菜を使う(28歳)
夜遅くのラーメン禁止(43歳)
外食時、1杯目はビール、それ以降はハイボール(30歳)

運動してます
すぐ横にならない(37歳)
週3のヨガ。なるべく階段を使って歩く(34歳)
1日8000歩のウオーキング(64歳)

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