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絵本 『あの子』

2012/4/4

『4こうねんのぼく』という絵本のことを書いたときに,えるぶろがーふき・らうさんがおすすめしてくださったのは,

あの子
ひぐちともこ さく・え

あの子とあそんだらあかんねんで
そんな根拠の無い言葉が,子どもらの口から口へとどんどん無責任に広がっていく様子が描かれています。

状況を説明する文はなし。
「あの子と遊んじゃいけない」理由も全くなし。
ただ,『あの子』を仲間はずれにする言葉だけが並べられています。

それだけなのに,『あの子』を仲間はずれにする輪がどんどん波及していく様子がひしひしと伝わってきます。

これは本当に起こり得る状況。
実際,子どもっ,似たようなことがありました。
子どもの世界では,本当にこんな些細で無責任な言葉が信じられてしまう。

この絵本では,その状況に疑問を呈する子が出てきます。
「なんで,一緒にあそんだらあかんの?」と。

それに答えられる子はどこにもいません。

そこで,ようやく無責任な噂に振り回されたことに気付く子どもたち。

この絵本に出てくる子らつは,表紙のこつだけです。
噂を流す子も,仲間はずれになったあの子も,あの子を助ける子も,みんな同じ顔。

しかも表紙をよく見ると,顔と耳の色が違う。
まるで,お面をかぶっているみたい。

みんな同じなのに,いじめる側・いじめられる側に分かれてしまう状況を表しているのかな。

ただ,救いは,助ける子も同じ顔だということ。

どの子も,いじめの残酷な輪を崩せるんだよと,言っているようにも思いました。



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