1. 埼玉トップ
  2. 街ニュース
  3. 日本での死亡率は46.1%、歯科医院でできる「口腔がん検診」

日本での死亡率は46.1%、歯科医院でできる「口腔がん検診」

日本での死亡率は46.1%、歯科医院でできる「口腔がん検診」

編集部/相野智佐

あまり聞き慣れないがん「口腔がん」。直接見える場所なのに、早期発見率が低く、死亡率は46.1%で日本のがんの中で10位(出典/2013年国立がんセンター)です。日本は先進国の中で唯一「口腔がん」の死亡率が増加している国だとか。口腔がん検診の推進に取り組んでいる入江歯科医院(さいたま市浦和区)の佐々木秀人先生を訪ねました。

認知度の低い「口腔がん」
「入江歯科医院」佐々木先生に聞きました

s-sasakis-gaikan
佐々木秀人先生

年間約7000人以上が口腔がんで命を失っているのに、口腔がんに対する知識の少なさや検診への意識の低さを感じます。「口腔」とは口の中全体をさし、ここにできるがんを口腔がんと言います。舌にできる舌がん、舌と歯ぐきにできる口腔底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、口唇がんなどがあります。罹患者は9歳〜92歳で、高齢者のがんと言えなくなっています。

初期は気がつかないか、しみる、違和感がある程度の自覚症状しかないことが多く、症状の現れの多くは痛みで、口内炎や傷などと勘違いすることが多いです。腫れる、痛みを感じるときは進行している場合が多いのです。口腔がんの日本での死亡率は46.1%、アメリカでは19.1%と差があります。この差は歯科検診が義務づけられていない日本と、半年に一度の口腔がん検診が常識(民間保険会社によって義務づけられている)になっているアメリカの違いだと思います。日本の口腔健診の受診率はたったの2%です。

口腔がんは死亡率の高さもですが、罹患者の自殺率が一番多いがんであることも知ってほしい事実です。進行したがんを手術した場合、切除部分が大きくなり、見た目、話し方、味覚などが術前と大きく変わってしまうことが理由です。そういった意味でも早期発見・早期治療は大変重要だと思います。

口腔がんの発見を身近に支えるのは歯科医院です。当院では2016年10月から口腔内蛍光観察装置を導入して、口腔がん検診をスタートしました。従来の問診、視診・触診よりも簡便で、患者さんの身体に負担をかけず、精度の高い検査をスピーディーに行えるようになりました。同機器は一般歯科医院へまだ浸透されておらず、現在全国で約200院、埼玉県内では3医院のみです。検診にかかる時間は約30分、費用は8640円(保険適用外・税込み)。検診で異常が見つかった場合は、専門設備のある病院での細胞診、組織診と検査を進めていきます。

s-kennsa口腔内蛍光観察装置「VELscope®Vx」を使用した口腔がん検診

機器の導入に伴い、当院は「口腔がん撲滅運動」に参画し、早期発見により死亡率をアメリカ並みの10%台に低下させることを目指しています。

がん治療は早期発見・早期治療がもっとも大切。少なくとも年に一度は口腔がん検診を、スケーリングや歯周病検査は年に2〜4回受けることが理想です。みなさんぜひ検診・検査の習慣を身に付けてください。また、口の中に違和感があったら、迷わずに歯科医に診てもらってください。

s-ribbon

口腔がん撲滅運動の象徴「レッド&ホワイトリボン」

「口は万病の元」
年に1回は口の中のメンテナンスを習慣化しよう

日本では、口腔がんだけでなく、歯周病やむし歯も含めて口の中の健康については、意識は低い気がします。「口は万病の元」という言葉があるそうです。口の中を健康に保つことで、さまざまな病気の予防になるそう。口の中の専門家は”歯医者さん”。これからは「歯科医院=歯を治療する所」でなく、「歯科医院=病気から体を守ってくれる所」へと意識を変えていきたいですね。そして、年に2〜4回、口の中のメンテナンスを習慣化していきましょう。

◇取材協力/入江歯科医院
さいたま市浦和区上木崎1-10-15、入江ビル2・3階
☎048-832-8131

http://www.irie-dc.com/

同じジャンルの記事を読む

人気記事ランキング

  1. 埼玉トップ
  2. 街ニュース
  3. 日本での死亡率は46.1%、歯科医院でできる「口腔がん検診」


会員登録・変更