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子宮頸がんは、予防意識を持つことで罹患率と死亡率を減らせます

  • 2018/06/13 UP!

子宮頸がんについて

子宮頸がんは、予防意識を持つことで罹患率と死亡率を減らせます

 女性特有のがんのうちで、私たちの努力で積極的に罹患率と死亡率を減らせるがんがあります。それはHPV感染と深く関わっている子宮頸がんです。
 子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんの2種類がありますが、子宮頸がんの方が体がんに比べて圧倒的に多く、8~9割を占めています。子宮頸がんによる死亡数は平成26年度で2902人。罹患率、死亡率ともに30歳代前半から上昇しています。近年、若年層(20歳代)での罹患率は増加傾向にあります。
 子宮頸がんのリスクファクターとして、HPV感染は特に重要です。子宮頸がんのほぼ100%からHPV遺伝子が検出されています。HPVには100種類以上の型が分離されますが、特に子宮頸がんに検出されるものは高リスク型と呼ばれ、中でも16型は子宮頸部扁平上皮がんの発症と関連があり、子宮頸がんのうち50%に検出され、他の型より潜伏期間が短いことが知られています。
 一次予防として、①ライフスタイルの検討が必要です。例えば、パートナーの数の制限やコンドームを使用することにより、HPV感染を減少させる可能性があります。②ワクチン接種の勧奨です。ワクチン接種ですべての子宮頸がんを予防することはできませんが、ワクチンの普及によって60~70%の頸がんを予防することができるといわれています。初交前の接種が望ましく、もっとも推奨される時期は10~14歳の女性です。将来に向けて頸がんの発症を格段に減らすためには、HPVワクチン接種が不可欠であることを十分理解することが必要です。
 二次予防は、がんになっても、早期発見、早期治療によりがんの死亡を防ぐことができるという考え方です。それには検診が重要になります。子宮がん検診はわが国では1982年の老人保健事業の創設と同時に開始されましたが、意外にも受診率は全体の20%を超える程度で受診率の低さに問題があります。 子宮頸がんはみんなの意識の向上で確実に減少させることができるがんといえます。

今回のドクター

先生

中央メディカルクリニック 院長

石田 君子 先生
札幌医科大学卒業。同大大学院外科学第一講座修了。米国オクラホマ州立大学附属病院助教授、同スタンフォード大学附属病院勤務。北海道大学医学部附属病院産婦人科学講座、国立札幌病院、天使病院勤務を経て開院。日本産婦人科学会専門医。日本外科学会専門医。母体保護法指定医

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