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増えている月経困難症や子宮内膜症。治療薬LEPが保険薬になりました

  • 2018/10/10 UP!

月経困難症を治療する~月経はコントロールできる

増えている月経困難症や子宮内膜症。治療薬LEPが保険薬になりました

 明治~昭和までの女性は、生涯に4~5人以上、多い人では10人以上もの子供をつくる人がざらにいた時代でした。昔の女性の生涯でおこる月経の回数は50~60回程度だった(妊娠中や授乳中は月経が止まっている)ものが、現代の女性では生涯400~500回程度へと圧倒的に増加。月経回数が多くなったため、月経困難症や子宮内膜症といった病気が増えてきたと考えられています。現代の女性は生涯に平均1~2人程度しか出産しませんから、月経回数が増えた分だけ月経時のトラブルも多くなってきたというわけです。最近のデータでは、70~80%の女性が月経中におこる下腹部痛、腰痛、イライラ、うつ症状、疲労感など、日常生活に影響する症状を訴えています。さらに、月経一週間前頃より、イライラ、うつ、頭痛、眠気、無気力といった月経前緊張症も増加し続け、それらは現代の就労している女性や女子生徒、学生たちの生活にとって大きな損失をもたらしていると思われます。
 月経困難症を治療する方法としては、鎮痛剤や漢方薬、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP)などがあります。さらに、子宮内膜症になると、外科的治療(腹腔鏡手術)が必要な方もいます。原因や症状の程度、妊娠の希望などを考慮して治療法が選択されます。最近、月経困難症治療薬として、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP)の80~120日間月経を連続して止めておく製剤が保険薬として認められました。「超低用量LEP製剤」と呼ばれ、月経がきてほしくないといった方のニーズに答えるためのものです。欧米では、ピル(OC)の歴史は長く、使用する女性の数は30~50%に及ぶといわれています。さらに以前からピルを使って月経痛や月経の日程をコントロールする習慣があるそうです。ピルを周期投与(月に1度月経をおこす)ではなく、自由に連続投与にしたり、周期投与にしたりしている方が多いといわれています。日本人も生活の多様化により、そうしたOC・LEPの使い方を選択、希望できる時代となってきました。先ほど述べましたように、現代女性の生涯月経回数の増加により、月経困難症や月経前緊張症といった病態が増えています。産婦人科などの医師と相談し、その方に合った治療の方法を選択するとよいと思います。

今回のドクター

先生

産科・婦人科 はしもとクリニック 院長
橋本 昌樹 先生
北海道大学医学部附属病院、函館中央病院、札幌厚生病院、国立札幌病院(現・北海道がんセンター)勤務後、1994年、産科・婦人科はしもとクリニック開院。医学博士。日本産科婦人科学会認定専門医

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