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予兆の初期症状に注意することで脳卒中の発症を軽減

  • 2019/03/13 UP!

脳梗塞の前触れ「一過性脳虚血発作(TIA)」について早期の検査・治療が大切です

予兆の初期症状に注意することで脳卒中の発症を軽減

 脳梗塞は脳卒中のうち最も多く、約7割を占めています。突然起こるもの、というイメージがあるかもしれませんが、脳出血やくも膜下出血に比べると、前触れがみられることが多い病気です。
 脳梗塞の予兆は、一過性脳虚血発作(以下、TIA)といって、短くて数分、長くても30分程度で症状が治まってしまいます。一時的に脳の血管が詰まることが原因です。たとえすぐに症状が治まったとしても、脳血管が細くなっていたり、血栓ができやすくなっていたりする可能性があります。
 TIAの症状はいろいろありますが、片側の上下肢脱力(片麻痺)、言葉が出ない(失語症)、ろれつが回らない(構音障害)が代表的な初期症状になります。また、片眼の急激な視力低下(一過性黒内障)や視界の半分が欠ける(半盲)症状もあります。
 脳卒中発症の危険度は、TIA発症後90日以内は15~20%と高率ですが、TIA発症平均1日後に治療を受けた場合、90日以内の大きな脳卒中発症率が約2%に留まり、治療が遅れて平均20日後に治療を受けた場合に比べて脳卒中発症率が80%軽減された、との報告もあります。
 TIA後の脳梗塞発症の危険度予測の代表的な指標に「ABCD2スコア」があります。これは年齢(Age)、血圧(Blood pressure)、臨床症状(Clinical feature)、持続時間(Duration of symptoms)、糖尿病(Diabetes)の英語の頭文字からきています。このスコアが高く、TIAを繰り返したり、心房細動の合併例は速やかな病態評価が必要です。
 脳梗塞の診断、治療は日々進歩していますが、今も昔も変わらないことは、病気の早期検査・治療です。TIAの症状と思われる時は、早めに脳、心臓、血液などの検査を受け、適切な治療を受けましょう。

今回のドクター

先生

医療法人明日佳 札幌宮の沢脳神経外科病院
千葉 昌彦 先生
1990年札幌医科大学卒業。医学博士。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医

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