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増えているSTD。クラミジア感染症ほか、梅毒も増加傾向にあります

  • 2019/05/16 UP!

うつりたくない性感染症(STD)

増えているSTD。クラミジア感染症ほか、梅毒も増加傾向にあります

 以前から性感染症(以下STD)の発生動向を知るため、全国の主要都市で調査がされています。
 例えば札幌市の場合、全10区の指定された婦人科などのSTD定点病院とクリニックが毎月医師会を通して調査報告しています。当院もその中の一施設です。
 最近、札幌市全体で集計したSTD、特にクラミジア感染症の罹患状況で15~19歳のティーンエージャーの感染数が全国の4・6倍も高いことがわかりました。さらに、10代の人工妊娠中絶数は全国の1・9倍も高く、ショッキングな結果となりました。STDには、最も多いクラミジア感染症の他に淋病、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナス感染症、エイズ(HIV感染症)、梅毒などがあります。
 クラミジア感染症は女性では子宮の入り口の炎症(子宮頚管炎)、男性では尿道炎が起こります。両者とも感染の初期にはっきりとした自覚症状がないことが特徴です。感染すると女性の場合、おりものの増加で自覚することもありますが、無症状のまま経過することが多数。しかし、症状が進み、膣から入ったクラミジアが子宮の入り口から奥へ奥へと侵入し、放置しておくと子宮から卵管を通って腹腔内に広がり、激しい下腹部痛を起こし、急性腹症(腹腔内感染)となることがあります。また、子宮と卵管の周りが癒着して将来不妊症や子宮外妊娠の原因となることがあります。さらに妊娠中の女性がクラミジアに感染していると流産や早産の原因になったり、出産時に赤ちゃんに感染して新生児肺炎や結膜炎を引き起こしたりすることもあります。
 一時減少していたのに最近増加してきたSTDに梅毒があります。国外への旅行者数の増加や海外より流入した外国人の増加などが影響しているのかもしれません。特に妊婦での感染症は先天梅毒といって、胎児へのさまざまな影響があり、今後の動向が心配です。感染を予防するためには性行為をする時にコンドームを最初から最後まで完全に装着する、性行為の前後にシャワーなどで体を清潔にしておく、複数のパートナーとの性行為を避けることが大切です。
「望まない妊娠はしない!させない!」
「性感染症はうつさない!うつされない!」
(札幌市の公報パンフレット「How To Safer Sex」より抜粋)

今回のドクター

先生

産科・婦人科 はしもとクリニック 院長
橋本 昌樹 先生
北海道大学医学部附属病院、函館中央病院、札幌厚生病院、国立札幌病院(現・北海道がんセンター)勤務後、1994年、産科・婦人科はしもとクリニック開院。医学博士。日本産科婦人科学会認定専門医

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