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仙台のお土産に!進化する宮城のものづくり

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 2020年に開催される東京オリンピックに向けた動きや、インバウンド需要などから、近年ますます注目を集めているメイド・イン・ジャパンのものづくり。その中には東北・宮城で生まれ、受け継がれてきた伝統工芸品も数多く含まれます。〝用の美〟を感じさせる、地元の伝統工芸品の新たな動きに注目しました。

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「TOUCH CLASSIC」のガラス製品は〝うすはり〟でお馴染みの松徳硝子製の素地に、宮城の山の稜線と波打つ海をイメージしたデザイン。木製食器以上にどんなダイニングにも馴染みやすく扱いやすいガラス製品、かつシックな色味が、毎日の中で丁寧に使いたい気持ちにさせます。左から「オールドグラス」6480円、「酒器3点セット」(写真はうち2点)1万9440円。

東北工芸製作所

世界に向けた伝統技法×近代技術
新シリーズはより海外や女性を意識

 銀粉の上に漆を重ね、艶やかな光沢を生み出す「玉虫塗」。伝統工芸では比較的新しく、昭和3年、全国で唯一、仙台に置かれた国立工芸指導所で海外輸出を目的に誕生。同工芸指導所と東北帝国大学(現・東北大学)の支援を受けた「東北工芸製作所」が一般へ普及させ、技術を継承しています。

 しかしその上質感や価格帯などから、いつしか贈答品のイメージに。「玉虫塗の技術は本来海外の実生活の中で使えるよう開発されたもの。そこに立ち返り、国内外で日常的に使ってもらうことを目指しました」(同製作所・佐浦みどりさん)。

 それが、クリエイターの感性を取り入れた新ライン「TOUCH CLASSIC」。底に向かうほど色濃くなる黒と内側に透けた銀が混じり合うグラデーションは美しい水墨画のようで、玉虫塗と知らずに手にする人も増えているそう。「玉虫塗の技法を知る一つのきっかけになればうれしい。伝統工芸になじみのない女性にも手にしやすいものを作りたいですね」

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〈左〉素地に吹きかける銀粉の調整はなんと0.01㎜単位! より良い品質を保つため職人は体調管理にも気を抜かないとか。〈右上〉伝統的和柄を現代に合う形に仕上げた「ブックマーク」(各1296円)も人気〈右下〉玉虫塗の木製汁椀。木や金属などを素地に使ってきた技術が「TOUCH CLASSIC」の中にも生きています
◆東北工芸製作所 上杉ショールーム
午前10時~午後6時、土・日・祝日休
http://www.t-kogei.co.jp/
TEL/022-222-5401

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名取屋染工場

型染めで表現した多彩な柄が魅力
普段使いできる手ぬぐいとして守り継ぐ

 絣(かすり)や絞りの美しさを型紙を使用して再現した「常盤紺型染」は、江戸時代後期に生まれ、やがて仙台で発展した型染め技法。かつては普段着として広く親しまれていましたが、機械化が進み、現在では「名取屋染工場」のみが伝統を受け継ぎ、常盤型の保存・復刻に努めています。

 そのこだわりは、特殊なのりで防染した生地に染料を注ぎ、柄部分に色染めする〝注染(ちゅうせん)〟という伝統的な方法。「工程は全て手作業で行い、染料はその都度調合します。一度に何色も染められる点もこの技法の特長ですね」と同工場の佐々木民子さん。

 そんな手仕事ならではの温かみが多くの人を魅了し、現代作家やファッションブランドとコラボレーションするなど再注目されています。今では若い世代や外国人など、より幅広い層に手に取ってもらえるように。「手ぬぐいや風呂敷など、生活に取り入れやすいものとして守り継ぎ、魅力を伝えていきたいです」

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〈左〉型紙を使い、さらし木綿の上に防染のりを置く作業。染め上がった時、のりの部分が白く抜けます。〈上〉復元した型紙で染められた手ぬぐい。柄の一つ一つに意味があるのも魅力

◆名取屋染工場
午前10時~午後5時、土・日・祝日休み
仙台市青葉区上愛子街道77-8
http://www.some-kobo.com/
TEL/022-392-2490

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黒と白の海鼠釉(なまこゆう・右)が特徴の堤焼。初代から受け継がれてきた銅を使った緑釉(左)も人気。写真のフリーカップやマグカップのほか、最近は平皿なども手掛けているそう。マグカップ、フリーカップともに3500円(税別)

堤焼乾馬窯(けんばがま)

受け継ぐ伝統の中に工人の個性が反映
暮らしに寄り添う器を作り続けたい

 深く落ち着きのある輝きを放つ器。江戸時代から約300年以上続く「堤焼」は、仙台藩主の器を作る御用窯として開窯。名前はかつて青葉区堤町に窯場があったことに由来。最盛期には数十軒を数えたそうですが、現在は泉区の「堤焼乾馬窯」が唯一の窯元となり、「〝伊達〟な文化」の一つとして伝統と文化を伝え続けています。

 地元の土を生かした素朴さと、黒と白の釉薬を豪快に流し掛けた海鼠釉(なまこゆう)が大きな特徴。昨年5代目を襲名した針生乾馬(けんば)さんと弟の和馬さん、そして5年ほど前からは甥の峻(しゅん)さんも窯場に立ちます。伝統を守りながら、時代の変化に合わせて暮らしに寄り添う器を作ることを大切にしているという乾馬さん。「海鼠釉や銅を用いた緑釉など、基本的な作風は代々変わりません。長年愛用してくださる方には、良い意味で〝最近変わってきたね〟と言われることも。これからは工人の個性が新たな魅力として作品に加わればと思います」

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上/地元・仙台の土を使う「堤焼」。採取からさまざまな行程を経て作陶できる土になります
下/「戦争や天災を乗り越えて先人たちがつないできた堤焼。次の世代にもしっかりバトンをつないでいきたい」と五代目を襲名した針生乾馬さん(中央)、弟の和馬さん(左)、甥の峻さん(右)

◆堤焼乾馬窯
工房見学や体験教室も可能(予約制)。
午前9時~午後6時受け付け。
仙台市泉区上谷刈字赤坂8-4
http://tsutsumiyaki.net/
TEL/022-372-3639

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工芸品だけでなく歴史あるお菓子や行事までもが、装い新たなお土産に! 宮城の魅力はそのままに技アリのお土産は、贈った相手にも喜ばれるはずです。

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手仕事のぬくもりをそのまま缶に

東北が誇る伝統こけしが手のひらサイズになって缶詰に! こけし缶のふたを開けると、弥治郎系・鳴子系・作並系・遠刈田系などの愛らしいこけしが顔を出します。制作時に出た木くずが緩衝材として一緒に詰められ、木の香りが現場の空気や工人の思いを感じさせてくれます。「こけし缶」(2052円から)

 

問/彩りそえる しまぬき本店
TEL/022-223-2370
http://www.shimanuki.co.jp/

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自然素材の〝ちゃっこい〟仙台駄菓子

江戸時代から伝わり、水あめや黒砂糖などの自然素材で作られている仙台駄菓子。食べやすい一口サイズの「chacco」は、小さいという意味の「ちゃっこい」、「ひと休みしよう」という意味の「おちゃっこすっぺし」という2つの仙台弁から名付けられたとか。職人が一つ一つ手作りした素朴で優しい味わいが口の中に広がります。「chacco」(10種類入り500円、13種類入りちゃっこ玉手箱850円)

 

問/仙台駄菓子本舗 日立家
TEL/022-297-0525
http://sendaidagashi.com/

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仙台らしさが伝わる香りのお土産

伊達政宗公の時代から続く伝統行事・仙台七夕まつりにちなんだ爽やかな香りの「七夕」、仙台市の花・ハギをイメージし、澄んだ香りが特長の「はぎ」など、仙台の四季を和の香りで表現。七夕まつりの吹き流しを思わせる、涼しげなとんぼ玉のお香立てが付いたガラス瓶入りのパッケージもキュート。「仙台四季香」(全6種類・アソート 各1400円)

 

問/仙台香房 露香(ろこう)
TEL/022-211-6010
http://rokou.shop-pro.jp/

美意識や価値観を今に伝える
宮城の匠の技を〝使って”受け継ぐ

 漆器や焼き物、織物、人形など、古くは江戸時代から時を越えて現代へと受け継がれている宮城の伝統工芸品。それらが生み出された当時の美意識や価値観も今に伝えてくれる見事な匠の技は、時代やライフスタイルが変わっても大切にしていきたい地域の宝です。

 とはいえ現在の伝統工芸品が生まれる現場では、技を継承する職人の減少が課題となっていたり、消費価値観の変化によって一般家庭ではなかなか手にしにくくなっているものも。

 これに対し、伝統工芸品を次世代へ継承しようという新たな動きもあります。その一つ「白石和紙」は、一度は商業生産が途絶えてしまったものの、市民の手で再興しようという動きが始動。また、クリエイターやファッションブランドといった外部からの新たな視点を取り入れて伝統工芸品を強化しようという取り組みもあります。

 そこにあるのは、見て楽しむだけでなく〝使って”伝統工芸品の魅力に触れてほしいという作り手の思い。お土産品や記念品のような特別なものとして捉えがちだった人も、より日常に取り入れやすくなった今こそ、先人の築いてきた地元らしいぬくもり、手仕事の持つ優しさを手に取って感じてみませんか。

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