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初冬の渡良瀬遊水地を散策~田中正造ゆかりの地を歩く~

壮大な光景が広がる日本最大規模の「渡良瀬遊水地」。
スポーツやレクリエーションの場、野鳥ウオッチングの場、そして、夕日のスポットとしても知られています。
ここには、栃木の義人・田中正造と縁の深い〝谷中村〟の史跡保全ゾーンがあります。

今回は、大自然とともに田中正造ゆかりのスポットを旅しました。
初冬の澄んだ空気の中、さぁ、身も心もリフレッシュ!

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田中正造ゆかりの地へ

11月中旬の午前8時半、宇都宮を出発。
風は冷たい。よく晴れた青空が広がっている。

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東北自動車道、北関東自動車道を経由し、午前9時半、佐野市の田中正造旧宅に着く。

watarase4田中正造旧宅

住宅地にひっそりとたたずむ田中邸。
今は、資料館として活用されている。味わい深い建物。

道路をはさんだ向かい側には田中正造誕生地墓所がたたずむ。

watarase5_2289田中正造誕生地墓所
県内5カ所に分骨されているという。
近くには田中家の菩提寺(浄蓮寺)も。

watarase6_2296浄蓮寺

午前10時、佐野市郷土博物館に立ち寄る。
入口に立つ田中正造の銅像が出迎える正造ゆかりの博物館。

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この日、市内の小学生たちが課外授業で大勢来館していた。
「正造は若いころから、正しいことのためなら命もいとわない、正義感の強い真っ直ぐな人でした。無実の罪で牢に入れられても、その間、ヨーロッパの政治について勉強し、釈放された後は故郷の佐野に帰り、政治家になると決意。『これからは自分のためにお金や時間を使わない。誰かを喜ばせるために使う』と誓いを立てました。そのことをお父さんに話すと、『生きて仏になれ』と承知してくれたといいます…」
ガイドさんの話はとても興味深い。
説明にじっと耳を傾ける子どもたち。どの顔も真剣な表情。

※田中正造…天保12(1841)年生まれ、明治時代の政治家。足尾銅山から流出する鉱毒事件を追及し、大正2(1913)年に亡くなるまで、鉱毒問題の解決に一生を捧げた。人権擁護と自然保護の先駆者としても知られる(佐野市郷土博物館パンフレットより)

佐野市街から渡良瀬遊水地へ

郷土博物館を後にして、渡良瀬遊水地へ向かう。
田んぼが広がる道を進む。空が広い。緑がまぶしい。

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前方に浮かぶ〝クジラ雲〟。

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どこまでも広い秋の空を悠々と泳いでいるよう。
見ている私の心まで晴れ晴れとする。

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午後1時、道の駅きたかわべに立ち寄る。

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近くにあるという、3県境に足を延ばす。
のどかな農道を5分ほど歩いたところに栃木・群馬・埼玉の「3県境」が現れる。

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watarase45-_2333全国的にも珍しい平地で接する県境

道の駅エリア内にあるスポーツ遊学館の展望デッキに登る。

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これから向かう渡良瀬遊水地が目の前に広がる。
雄大な景色。圧倒的な広さを実感する。はるか向こうには筑波山の姿も。

渡良瀬遊水地に入る

午後1時半、いよいよ渡良瀬遊水地へ。
北エントランスから入って道を進む。

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途中、ウオッチングタワーが。階段を上がるごとに風圧が強い。
帽子が飛ばされそう。展望台からは、雄大な眺め。

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栃木県の南端に位置する渡良瀬遊水地(面積約33㎢、総貯水容量約2億㎥)は、栃木・群馬・埼玉・茨城の4県にまたがる日本最大の遊水地。
明治20年代の洪水などにより、鉱毒被害が発生し、渡良瀬川の治水対策の一つとして渡良瀬川下流に造られた。
ハート型をした谷中湖(渡良瀬貯水池/面積約4・5㎢、周囲延長約9・2㎞)は、洪水調節・水道用水の安定供給などの役割を持つ貯水池の通称。
緑豊かで広大なヨシ原には多種多様の貴重な動植物が生息・生育。
国際的に重要な湿地として、2012年、ラムサール条約湿地にも登録。
広大な空間は、レクリエーションやスポーツの場として親しまれている。

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レンタサイクルに乗って湖を一周する周回道路を走り始める。
道幅も広いロードは車両進入禁止になっていて快適な走り心地。

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風が強い。
実は今日は、木枯らし一号が吹いた日。
波が立っている。
まるで海にいるかのようにザザン、ザザンと湖岸に打ち寄せる。

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日光は暖かいが、遮るものがなく風は容赦なく吹き付ける。
鳥の群れが、湖上を飛ぶ。
上空や湖面など、いたるところに野鳥の姿が。
大きな翼を広げ、大空を舞う 。
湖面を群れでゆったりと漂っている。気持ち良さそう。
どこまでも広い空と谷中湖。爽快感を覚える。

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湖の中央を走る橋を渡る。
見渡す限り、湖。湖上を走っている気分になる。
強風に煽られた波が激しく打ち寄せる。

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行く手に浮かぶ太陽がまぶしい。

湖に臨むベンチに座ってひと休み。波の立つ谷中湖がキラキラ輝く。

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本当に風が強い。
前方の大木の枝葉が風にあおられ、ゆらりゆらりと大きくたなびいている。

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谷中湖を巡る周回道路を走っていると、ところどころで〝県境〟の標識と出あう。

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不思議な感覚。
自転車で走りながら何度か〝県越え〟。
複雑な地形をしている谷中湖ならではのおもしろさ。

平坦な道がどこまでも真っすぐ続く。
近県のロードバイク愛好者も多く訪れるという。

無心にペダルを踏む。後ろに流れていく景色を満喫。

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展望台。青い空にくっきりとそびえ立つ。
遥か彼方には、山が見える。気分爽快。

登ったところからの景色。
ヨシとオギの大波が風によってうねる。
陸の海。金色に輝く陸の海だ。watarase46-193

日の光でキラキラと反射する湖。

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まるで銀色の海。その輝きは眩しいほど。
輝く湖上の世界でウインドサーフィンやヨットを楽しむ人の姿も。
湖面を滑っていくヨット、清々しい。
時折、空(くう)を飛ぶサーファーの躍動感。
見ているだけで心が躍る。

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湖面には野鳥たちの群れも。

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谷中村史跡保全ゾーンを行く

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谷中村史跡保全ゾーンに入る。
延命院跡や小高い丘の上の雷電神社跡が現れる。

watarase31-2479延命院跡

watarase34-9274雷電神社跡
雷電神社は旧谷中村のほぼ中央に鎮座し谷中村民たちが崇敬した神社。
田中正造たちが谷中村復活の拠点としていたという。
村の存続を巡り、命をかけて闘い続けた田中正造の遺徳がしのばれる。

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辺りに静けさが漂う。
あるのは、草や葉がそよぎたてる音のみ。

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生き物のようにうねるオギの群生。
穂が光を受けて透き通るように輝く。

圧倒される2m以上もあるヨシの壁。
うねりを持って揺らぐザワザワという音に包まれる。

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雑木林の中に役場跡や村人の屋敷跡も点在。
かつての村民の日々の営みを想う。

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旅の終わり、夕日を待つ。

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午後4時30分、山際に真っ赤な夕日が落ちていく。
湖面にオレンジのきらめきが揺れる。
時間にして5分もかからずに山の向うへ。

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淡いピンクや青のグラデーションが美しい空。
白い月が浮かぶ。
はるか彼方に、富士山のシルエット。

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東北自動車道を経由して宇都宮に戻る。

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自然の息吹を体いっぱいに浴び、身も心も浄化されるひととき。
あなたもぜひ味わってみませんか。(編集部 M)

渡良瀬アクセスマップ

■ 田中正造旧宅  TEL 0283(24)5130
佐野市小中町975/10:00~16:00開館/ 月・水・金曜日休館
大人300円、高校生以下無料

■ 佐野市郷土博物館  TEL 0283(22)5111
佐野市大橋町2047/9:00~17:00開館/月曜日、祝日の翌日休館
入館無料 ※企画展開催中は大人210円、 高・大学生100円、小・中学生50円

■ 渡良瀬遊水地
9:00~17:00開園(11月は16:30、12月~2月は16:00まで)
◇レンタサイクル…大人用:2時間以内300円、4時間以内400円
※:利用時間/9:30~16:00、休業日/毎週月曜日と1月・2月
問 渡良瀬遊水地湿地資料館=TEL 0282(62)5558
栃木市藤岡町藤岡1778

※これは2016年11月に取材した記事です
※情報等が変更となっている場合もあります

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