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【六本木】泉屋博古館分館「ゆかた 浴衣 YUKATA」夏の和カジュアル

特派員No. 644
アクアマリンさん

夏の「和」カジュアル・ファッションゆかた
「粋」を身にまとう江戸時代の人々

夏の「和」のおしゃれ着と言えばゆかた。色や柄も様々でカラフル。ゆかたは今や夏祭りの盆踊りや花火大会に欠かせない「和」のカジュアル・ファッション。和装が少なくなった現代でも、夏にゆかたを楽しむファンは増えているようです。

江戸時代、柄や模様も多様になり、浮世絵にもさかんに描かれたゆかた。ゆかたを初めて粋に着こなしたのは江戸時代の人々かもしれません。

そんなゆかたの魅力を再発見する特別展「ゆかた 浴衣 YUKATA-すずしさのデザイン、いまむかし」が東京六本木の泉屋博古館分館で7月7日(日)まで開催されました。

武井_泉_特別展「ゆかた浴衣YUKATA」チラシ画像(表)

特別展「ゆかた 浴衣 YUKATA-すずしさのデザイン、いまむかし」ご案内(泉屋博古館)

大胆でおおらかなデザインから粋の美へ 江戸時代のゆかた

江戸時代に町風呂(銭湯)が普及する以前、お風呂(蒸し風呂)は上流武家などに限られていました。上流武家の人々はお風呂専用の肌着「湯帷子」を身に着けて入っていたそうです。

現存する古いゆかたの代表的なものは徳川家康が使用したと伝えられるゆかたが有名です。

ゆかたは入浴後のくつろぎ着でしたが、次第に人々は夏の気軽な外出着として楽しむようになります。

白地に藍を基調とした大胆でシンプルな意匠、デザイン性に富んだ柄。素材も麻から木綿へと変化する中で「型染」や「絞り」など染めの技法が発達。ゆかたの模様も多彩で繊細な「粋」を感じさせる様々な図案が生まれました。

江戸時代の人々にとってゆかたは気軽に楽しめる夏のカジュアル・ファッションだったようです。

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

《白麻地紅葉筏模様浴衣》江戸時代 18世紀前半 個人蔵[前期展示]

《白麻地紅葉筏模様浴衣》。江戸時代、町方女性のゆかたです。白麻地に濃淡の藍で筏ともみじを表し、一部に褐色の顔料が入っています。大柄のもみじに筏のデザインが水の流れを連想させます。淡い藍のもみじが涼しげに見えます。

もみじのイメージは夏よりは秋ですが、江戸時代は、秋や冬の模様で涼しさを表していたのが一般的だったそうです。

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

三代歌川豊国(国貞)《六玉川乃内 高野》江戸時代 弘化元年(1844) 錦絵 大判 個人蔵 [通期展示]

見本帳を見ながらゆかたを注文する女性の姿が描かれた浮世絵。女性の足元にあるのは「染物雛形」と墨書された題箋を貼った染め模様の見本帳。手にとって指を差しながら見ているのは型染(中形染)の見本帳。単色で模様が表されていて、その上に番号が記されています。

「○番の模様で」と、浴衣の模様も番号で注文していたのでしょうか。心なしか楽しそうな表情の女性の姿に、現代と変わらない印象を受けました。

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

《白麻地石橋模様浴衣》江戸時代 18世紀後半 東京都江戸東京博物館 [前期展示]

白麻地に、扇を組み込んだ唐獅子と牡丹の折枝を濃淡の藍で表現しています。

唐獅子と牡丹の組み合わせは能の「石橋」を象徴するモチーフ。「文芸意匠」と呼ばれ文学作品や能などの主題や内容を表現しています。

見る人が見れば「石橋」とわかる意匠。このゆかたを身に着けていたのはそうした文芸的素養のある階級または人物だったのかもしれません。

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

三代歌川豊国(国貞)《四条河原夕涼之図》 江戸時代 嘉永2年(1849) 錦絵 大判三枚続 個人蔵 [通期展示]

夕暮れに沈む山並みが遠く見え、向こう岸に川床でしょうか灯りが連なります。手前にはゆかた姿で団扇片手に夕涼みをする粋な男衆の姿が。身にまとうゆかたの模様は一つとして同じものはなく、ゆかたの柄の藍の濃淡まで丁寧に表現されています。ゆかたを着たイケメンが勢ぞろいで見開きのファッション雑誌のような錦絵です。

昭和モダン 季節のデザイン 夏のファッションとしてのゆかた

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

《白紅梅織地朝顔麻葉模様浴衣》昭和時代 20世紀前半 東京都江戸東京博物館[後期展示]

不規則に配された麻葉繋ぎの模様に、赤と藍色の朝顔が夏らしさを演出しています。昭和初期のデザインですが、大柄な意匠が全体にほどこされた様子は江戸時代の意匠にも通じるものを感じます。

「紅梅織」は、細い地糸と同じ色で、より太い糸を一定の間隔をおいて織り込み格子の地文を織り出した織物だそうです。サラッとした肌触りで夏着に適しているそうです。

※本展は終了いたしましたので画像の掲載も終了いたしました。

《紺木綿地団扇模様浴衣》大正~昭和時代 20世紀前半 東京都江戸東京博物館[前期展示]

紺木綿の濃さが涼しさを感じさせる団扇模様のゆかた。「折り縫い絞り」「帽子絞り」で全体に団扇散らしの模様を表しています。

近代に入りゆかたの柄は夏の風物詩を表すようになり、季節感をそのまま取り入れた柄が多く見られるようになります。

人間国宝の技術力、粋で繊細なゆかた 遊び心満載、画家がデザインしたゆかた

人間国宝清水幸太郎、松原定吉や、画家の鏑木清方、清水崑がデザインしたゆかたも展示されています。

精密で細やか、繊細さが貫禄のある落ち着いた雰囲気を醸し出す清水幸太郎のゆかた。精密さの中にユニークな柄の松原定吉。草花紋様が流れるように美しい鏑木清方のゆかたは女子には嬉しい装いです。そして楽しいカッパのイラストでおなじみの清水崑のゆかた。

白地に紺を基調としたゆかたは、近・現代の作家の創造力と高い技術が加わり、さらに粋でおしゃれな夏の和装として愛され続けることでしょう。

特別展「ゆかた 浴衣 YUKATA-すずしさのデザイン、いまむかし」でお気に入りの一枚を見つけてみてはいかがでしょうか。

泉屋博古館分館 高層ビルの谷間 緑の庭園にかこまれたミュージアム

泉屋博古館は住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館です。第15代当主住友春翠が明治中頃から大正期にかけて蒐集した中国古銅器と鏡鑑が最も有名で、世界的にも高く評価されています。

泉屋博古館は、これら500点余りを保存公開するための財団法人として昭和35年に発足し、昭和45年には京都鹿ヶ谷の地に展示室が完成しました。泉屋博古館の名称は、江戸時代の住友の屋号「泉屋」と900年前に中国で皇帝の命によって編纂された青銅器図録『博古図録』からとっています。

現在収蔵品は3000点以上。収蔵品の増加に伴い、昭和61年に青銅器展示館の傍らに新展示室を増築。平成14年に東京六本木に分館を開設しました。

武井_泉屋博古館_小路

泉屋博古館分館へ通じる小路

武井_泉屋博古館_入口

泉屋博古館分館 入口

東京メトロ南北線六本木一丁目の改札を出て見えてくる高層ビルの谷間の庭園。その中を、エスカレーターを乗り継ぎ、緑の木立に囲まれた小路を進むと泉屋博古館分館の建物が見えてきます。二重の扉が開くとホールを挟んで静けさに包まれた二つの展示室があります。室内に入ると穏やかで静かな時間が流れているのを感じます。

高層ビルの谷間にある緑の庭園に囲まれた泉屋博古館分館は、思わぬ名品・優品と出会えるお薦めの美術館です。是非気軽に足を運んでみてはいかがでしょう。

泉屋博古館分館(東京) SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM, TOKYO
URL:https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/
特別展「ゆかた 浴衣 YUKATA-すずしさのデザイン、いまむかし」
※本展は終了いたしました。
 会場 住友コレクション 泉屋博古館分館(東京)
 URL:https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html
 開期 2019年5月28日(火)~7月7日(日)
    前期:5月28日(火)~6月16日(日)
後期:6月18日(火)~7月7日(日)
    *10:00~17:00(入館は16時30分まで)
主催 公益財団法人 泉屋博古館
入館料 一般1,000円(800)、高大生800円(640)、中学生以下無料
   ※20名様以上の団体はカッコ内の割引料金
   ※障がい者手帳ご呈示の方、および付添人1名様まで無料
※リピート割:本展会期中2回目ご観覧時に本展半券ご持参で1名様1回限り半額料金でご覧頂けます。(一般500円、大高生400円。他の割引との併用不可)
※きもの割:きものでご来館の方100円割引(他の割引との併用不可)
○住 所 〒106-0032 東京都港区六本木1丁目5番地1号
○電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
○Mail t-info@sen-oku.or.jp
○交通 東京メトロ南北線六本木一丁目駅下車徒歩5分
    日比谷線神谷町駅下車徒歩10分
    銀座線溜池山王駅下車徒歩10分
○休館日 月曜日(ただし、月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日休館、展示替え期間、年末年始
○駐車場 専用駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮下さい。

○イベント
 ◆会期中のイベント ※全て要入館料
・講演会(予約不要)
 6 月29 日(土)15:00~16:00
 松原伸生氏(染織家・長板中形)・菊池理予氏(東京文化財研究所研究員)
当日10 時より入場された方一名につき一枚座席指定付整理券を配布           定員:50 名
・ランチタイム・ショートギャラリートーク(予約不要)
 6 月13 日・20 日・27 日(各木)12:15~12:45
 ナビゲーター:森下愛子(泉屋博古館分館学芸員)
・七夕コンサート(予約不要)
 7 月5 日(金)17:00~18:00
 演奏:茂木新緑氏(チェリスト・N 響団友)
当日10 時より入場された方一名につき一枚座席指定付整理券を配布
定員:50 名
※開館時間の変更や臨時休館を行うことも予想されますので、
念のためお出かけの前に当館HPやハローダイヤル(03-5777-8600)にてご確認ください。

○次回展覧会
 住友財団修復助成30年記念 「文化財よ、永遠に」
展覧会スケジュールはこちら↓
URL:https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/schedule.html
・泉屋博古館(京都)
  https://www.sen-oku.or.jp/kyoto/
  開期 2019年9月6日(金)~10月14日(月・祝)
・泉屋博古館分館(東京)
  開期 2019年9月10日(火) ~10月27日(日)
  休館日 月曜日(9月16日・23日、10月14日は開館9月17日・24日、10月15日は休館)
※住友財団文化財修復助成によって近年よみがえった国宝や重文を含む
文化財を展示し、
その修理の最前線を紹介します。
上記の他、以下の2会場を合わせた同時期開催となります。
・九州国立博物館(福岡)2019年9月10日(火)~11月4日(月・振休)
東京国立博物館(東京)2019年10月1日(火)~12月1日(日)

 

※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際はHP等で最新情報の確認をしてください

この記事を書いた人特派員No. 644 アクアマリン
美術館めぐりと声楽が趣味です。古今和歌集などのいにしえの歌人の歌や、歴史に関わる古文を原文で読みたくて書道を始めました。写真を撮るのも好きで、季節の花が咲く公園や、旅先で一眼レフは欠かせません。出かけた先で気になるお店を見つけたときは必ずチェックしてます。

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